ヒルスタートアシスタンス
坂道発進を補助するための機能で、ブレーキペダルから足を離しても一定時間(ブレーキペダルからアクセルペダルまで足を移動する間)ブレーキがかかった状態を維持します。
この機能は以下の条件がすべてそろったときに作動します。
・坂道で車が完全に停止してブレーキペダルが踏まれている。
・運転席ドアが閉まっている。
・坂道の勾配が適正である。
エレクトリックパーキングブレーキ
・エンジンが停止したときに自動的にパーキングブレーキをかけ、パーキングブレーキ作動中にアクセルペダルを踏むとパーキングブレーキが自動的に解除される。(MT車であるスポーツシックでは、1速またはRにギアを入れ、クラッチをつなぎながら発進すると自動解除)
・パーキングブレーキスイッチAの操作(スイッチを引き起こす)でパーキングブレーキの作動・解除をいつでも手動で行える。
・最大制動力が必要な場合には、アラーム音がなるまでパーキングブレーキを引き続けます。
以上、取説より抜粋
取説を読んで、「坂道発進時に後ろに下がる」という現象を防ぐために、上二つの機能をすべて使い尽くしていない自分に気づいた。
<坂道発進をうまく行うための3つのキモ>
①半クラッチの位置を的確に覚え、クラッチ操作だけで下がらないようにすること
②ヒルスタート機能の発動条件に従い、ブレーキペダルから足を離した後2秒以内にアクセルペダルを踏んで発進すること
③エレクトリックパーキングブレーキの解除条件に従い、半クラッチにした状態で、アクセルペダルを踏んでブレーキを解除すること
これら①②③を的確に実行すれば、私のようにMTへたくそでも、なんとかエンストせずに坂道発進ができるものと思われるが、この境地に達するまでに、かなり頻繁に後ろに下がってエンストし後続車をびびらせてきた。その理由を①②③に従って分析すると、以下のとおり。
①× 発進時、半クラッチが純粋にできていない。出来ていても、半クラの時間が短くてエンスト。
②× 「ヒルスタート」ってあるんだ、安心~♪とか思いながら、この機能をまったく使っていなかった。具体的には、坂道で停止している際、電動ブレーキをかけたことに安心し、ブレーキペダルから足を離した状態で信号待ち。当然、信号待ちの間に2秒間は経過し、ヒルスタートアシスタンスが利かない状態で、坂道発進を迎える。ちなみに、ヒルスタートが利いている時間(約2秒間)はブレーキペダルが利かなくなる(踏めなくなる)。私は、「なんかときどきブレーキが踏めなくなるときがあるけど、あれ故障かいな?いきなり不具合か!?」などと危惧していたが、あるとき、「これがヒルスタートか?」と思い当り、すべてがつながった。
③× 「エンジンあおる(電動ブレーキ解除)→半クラッチをじわーっと探る→つながるまでに、後ろに下がる→焦ってクラッチを急につないでエンスト」。自動車学校で習った順番と違うことを意識できていなかった。
以上をふまえ、DS4スポーツシックで、サポート機能などをフルに活用して坂道発進で下がらずエンストせずに発進するための手順は、以下のとおり。
1 坂道で停止し、手動で電動パーキングブレーキをかける(※ブレーキペダル踏んだままじゃないとパーキングブレーキがかけられないのに注意)。
2 停車中(信号待ち中)も、ブレーキペダルを踏んだまま。
3 信号がかわったらブレーキペダルから足を離し(ヒルスタート発動により2秒程度は下がらない、②クリア)、半クラッチで車体が微動する程度にクラッチがつながったのを確認して(①クリア)、アクセルを踏み込むことで回転数を上げて自動的にパーキングブレーキが解除され(③クリア)、発進する。(※実際には、これらの動作をほぼ同時に行っていることになろう。)
MT素人には、かなり慣れるまでに時間がかかった。さらに、停止時の回転数の設定か、半クラッチも繊細で、ちょっと気を抜くとエンストする。
これらDS4の特性から、坂道発進についてディーラーでの説明がもっとあってもいいんじゃないかなーとは思う。でも、あえてスポーツシックを選ぶ人は、ずっとMTに乗り続けてきた人が多いだろうから、これらのことにはひっかかりを覚えないのだろう。私は、ずいぶん苦労しましたが。
ただ、性能面では何ら不満はないし、美しさはピカ1。言うことを聞かないじゃじゃ馬娘なDS4は、私にとっては愛すべき恋人である。
※でも、個人的にはDS4(スポーツシック)に電動パーキングブレーキはいらない。MTなら、手ブレーキが一番。そこまで電子にこだわるところがシトロエンらしいともいえるのか・・・