うきは巡り

　うきは辺りを巡ってみた。例によって午後の出発、目的地は別に何処でも良かった。
行けば何とかなる。とりあえず何時ものルート、大宰府、山家、朝倉だ。
　大宰府を抜けるとき、若干の渋滞があった。おそらく国立博物館の篤媛展だろう。
なんとマスコミに乗せられ易い人々なのだろうか。混雑した中では展示品を鑑賞するゆとりなんてありゃしない。「立ち止まらないで下さい」と監視員の声。そんな中での鑑賞が如何ほどの事があるのか、疑問だ。
　おそらくそこに行った事が満足に繋がるのだろう。

　朝倉辺りからうきは方面を見渡すと黒雲に覆われている。間違いなくゲリラ豪雨だろう。目的地が決まった。イビサにしよう、何年か前に一度行った事がある。スペイン料理系でハムやソーセージが美味しかった記憶がある。GPSに頼るまでも無い、数年前の土地勘がある。
　豪雨の中、山の中に分け入っていく。そろそろあるはずだとの期待も空しく、峠を登り詰めてしまった。このまま進むと星野村だ。どうやら道を間違えたようだ。
　元々優秀でもない我が頭脳も劣化の一途を辿っているのか、最初からGPSにセットしておけばよかった。
　登ってくる途中、調音の滝の表示があった。おそらく過去に訪れたことがあるはずだが印象に残っていない。雨は止んでいる。豪雨の後だ、さぞかし豪快に流れ落ちているだろう事を期待して駐車場に車を止め、歩いてすぐ滝はあった。ただの滝だった。これでは印象に残らないはずだ。
　お腹もすいた、早々に引き上げ山を下る。下ったところに以前紹介した「たねの隣り」がある。オーガニックカフェだ。ここでは何度も食事をしそこなっている。
　今日こそはの願いも空しく。
　無常にも、本日のお食事メニューは売り切れましたとの看板。仕方が無いので、シフォンケーキセットを注文。深入り珈琲の香り爽やかに頂いた。
　今回も食事は振られた。時は４時を回っている。売り切れで当たり前か。
　帰路、田主丸に回りシェ・サガラでパンを購入。何時も売切れのリバーワイルドハムファクトリー製のソーセージを挟んだパンが２ヶ残っていた。