hikobonのブログ一覧

　で、彼岸花なのだけれど別名曼珠沙華と言う。この花、何しろ毒花だとか、死人花（しびとばな）、地獄花（じごくばな）、幽霊花（ゆうれいばな）、剃刀花（かみそりばな）、狐花（きつねばな）、捨子花（すてごばな）、はっかけばばあなどなど、結構陰性なイメージがつよいのだが、かなり派手やかなイメージもある。

　江里山の棚田周辺の彼岸花。満開には少しだけ早かったようなのだが、綺麗に咲いてはいた。ただ、御多分にもれずと言うか、自分たちのことは棚に上げるというのか、この様な場所は高齢者で満ち溢れている。

　重い機材と三脚まで担いだ、高齢者達の群れが、景観を台無しにしている。丁度、23日の日曜日が棚田彼岸花祭りだとかで、案山子なども展示されていたのだけれど、今年の春に見た、熊本の案山子には負けている。


　景観そのものも、京都美山の景観に比べるとやはり・・・・。

　結局、足元もおぼつかない棚田の農道を上がり下がりする高齢者の間にあって、取り敢えずシャッターだけは押した。

　老人養護施設などのリクレーションなのだろうか、車椅子の高齢者までやってきていて、付き添いの介護士さんの苦労が忍ばれる。


　疲れた足には温泉とばかりに、いつもの温泉に直行。久しぶりに尋ねたこの温泉、加温循環式にも関わらず、湯守りさんが変わったのだろうか、温度が若干低くアルカリ度が増していて、トロトロスベスベ度が普段より増していた。

　さすがに昔の人はよく言ったもので「暑さ寒さも彼岸まで」。
若干の誤差はあるもののその通りの気候になっている。近代知識と観測機器データを結集しているはずのお天気お姉さんのお話よりもよく当たる。

　そんなお彼岸、彼岸なら彼岸花だろうと、近場の棚田などに出かけてみた。近場といってもお隣の県、お山を超えて約一時間ちょっとの道のりだ。全国棚田百選に登録されていると言う江里山の棚田。もっとも棚田など至る所に有るのだけれど・・・・。

　お昼前ともかく出発。土曜日なのだけれど通常の土曜日ではなく祭日と重なっているためか、それとも外出に適した気温なのか、行楽車がいつもより多い気がする。

　背振山系は有料トンネルを使わず、旧道の峠を行く。確かにトンネルを使えば早くて快適なのだけれど、たまには曲がりくねった殆ど直線のないワインディングを走りたくなるものだ。しかし確実に加齢とともに腕は鈍っているのが実感される。無理は禁物のようだ。

　お昼過ぎ、まずは腹ごしらえなどど・・・・。

　こちらのお店、なにかしら知人宅を尋ねるような、アットホームな暖かさを感じさせるお店だ。この手のカフェはプロの手によるデザインや運用がされている、いわゆる洒落たカフェと手作りながらオーナーの趣味が最高に生かされた居心地のよいお店、そして今日のこのお店のように、普通の普段着のお店に分かれるような気がする。

　そのせいか、このお店のお客は年齢層が高い。もっとも私達もその平均年齢を引き上げてはいるのだけれど・・・。ただ、いわゆる洒落たカフェでないことは確かである。

　そこで頂いたのが、小城市がプッシュしているB級グルメ、マジェンバ。

　名前の由来は佐賀弁の「混じぇんば」混ぜないとから来ているのだろう。いわばビビンバのパスタ版である。若干韓流の真似事みたいな気がするのだけれど、当初目的だった鶏味ご飯のランチプレートが売り切れてしまっていたのでしょうがない。

　混ぜ混ぜして食するのだけれど、どうもこの食べ方は美しくない。彼の国ではこれが文化なのだろうけれど・・・。

　昔、このブログを読んでいてくれる韓国ツウの友人が教えてくれた。「立膝立てて飯くうやろ、あれって食事中に何時でもすぐに立ち上がって逃げれるようにしてんねん」更に続けて「ビビンバもそうや、一皿になんでも混ぜ込んで食器を節約してんねん」なるほど納得ではある。戦乱に明け暮れ、略奪される歴史に育まれた食文化なのかもしれない。