2009年10月22日
体積が一定で圧力だけが高くなる爆発で熱エネルギーを取り出す
エンジン循環運動の理論サイクルはオットーサイクル(定容サイクル)
と呼ばれているが、この熱効率を計算すると圧縮比10で60%強と
非常に高い熱効率となる。
これは熱が逃げたり、不完全燃焼になったりせずあくまでも燃料が
瞬時に燃えて熱エネルギーになった場合の理論計算値である。
実際にはいろいろな要因で損失が生まれ、通常の市販ガソリン
エンジンだと30%程度の熱効率となってしまう。
ではどんな要因で損失が生まれているのか?
①燃焼室壁への冷却損失
②燃焼に時間がかかることによる損失
③火炎伝播がきれいにまわらず、不完全燃焼による損失
④吸排気のオーバーラップに伴う損失
⑤ピストンリング等による圧縮もれによる損失
などが挙げられる。
①の冷却損失というのはピストンやシリンダーヘッド、シリンダー
で囲まれる燃焼室壁に熱が逃げてしまい、その分エネルギー
損失になることを示す。
実際のエンジンの循環運動では圧縮行程の後半にプラグで点火
された混合気が燃え広がり、燃焼圧力となってピストンを押し下げる
のだが、燃焼ガスと燃焼室壁とは著しく温度差があるため、燃焼ガスの
膨張行程の間に熱エネルギーは温度の低い燃焼室壁に吸収されてしまう。
同じ圧縮比の場合、排気量が小さくなるにつれて燃焼室の表面積と
体積との割合(S/V比)が大きくなり、それだけ熱が逃げやすくなり冷却
損失の割合が高くなる。
冷却損失の割合は低速・低負荷で大きくなり、高速・高負荷になるほど
小さくなってゆく。
低速になるほど吸入→圧縮→燃焼(膨張)→排気という1サイクルにかかる
時間が長くなるのでその分燃焼室壁から熱が逃げてゆく時間も長くなる。
また、低負荷になるほどエンジン内に入ってゆく燃料量が減るので熱エネルギー
そのものが減少する。
しかし燃焼室の表面積はいつも一定であるから相対的に冷却損失は大きくなる。
Posted at 2009/10/22 00:12:12 | |
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SV計画・序 | 日記
2009年07月25日
比出力とは排気量1リットル当たりの出力のこと
と前回述べたが、では実際に見てゆこう。
日産KA24DEの場合、最大出力は150ps、排気量は2.388Lrなので
150ps÷2.388Lr=約62.8psとなる。
この値は80年代当初の日産L型エンジンなどの2バルブNAの
最終期のレベルである。
KAエンジン自体がL型4気筒エンジンを祖とするZ型エンジンを
流用・改良したものなのでさすがに設計自体の古さは否めない。
エンジンの構造変化と比出力向上の変遷を見てゆくと
2バルブNAエンジンは80年当初で60ps/Lrで頭打ちとなるが
4バルブの登場により80年代最終には80ps/Lrと飛躍的に向上する。
その後、燃料プレミアム化で7~8ps向上し、可変バルタイ機構化で
ついに100ps/Lrを達成。
現在NAではこのレベルで頭打ちの状況にある。
対するホンダK24Aの場合、最大出力206ps、排気量は2.354Lrなので
206ps÷2.354Lr=約87.5ps
同じNAであってミニバンに搭載している事を差し引いても
現代のエンジンに相応しい立派な数値である。
因みにKA24DEで80ps/Lrだと191.0ps、100ps/Lrだと238psである。
ちゃんと見直せば計算上、ここまではいけることになる。
Posted at 2009/07/25 00:50:03 | |
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SV計画・序 | 日記
2009年07月21日
正味熱効率が低い場合、それが図示熱効率に
問題があるのか、機械効率に問題があるのかを
分けて考える必要がある。
出力とは単位時間当たりの仕事量の事である。
図示仕事の出力を「図示出力」、正味仕事の出力を
「正味出力」と呼ぶが正味出力がいわゆる軸出力
(クランク軸から得られるパワー)であり
図示出力と軸出力の差が機械損失(フリクションロス)
である。
一般的に排気量が大きい方が出力が大きい。
だから見た目の出力を比べてみても燃料を燃やして
出る熱エネルギーを効率良く取り出している性能の良い
エンジンなのかどうかは判らない。
排気量の違うエンジンの性能差を言う場合には図示仕事
や正味仕事を排気量で割った「有効平均圧」で見る。
つまり、排気量1cc当たりの仕事量から効率の良さを
確認する指標をするわけである。
比出力(PS/Lr 排気量1リッター当たりの出力)も
これと同じである。
Posted at 2009/07/21 22:51:51 | |
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SV計画・序 | 日記
2009年07月21日
エンジンに燃料と空気(酸素)を入れてやり
それを燃焼(酸化)させた時に熱エネルギーが生まれる。
しかし、それが全てエンジンを動かすための力になるわけではなく
ピストンを押し、クランク軸を回すのは発生した熱エネルギーの
うちの一部である。
全部の熱エネルギーのうち、ピストンを押す仕事に変換された
熱エネルギーは何%であっったのか?
その役割を「熱効率」という。
実際のエンジンで燃料が不完全燃焼だったり、シリンダー壁など
伝わって熱が逃げたり、吸排気時のロスが出たりするから
計算上の理論的な熱効率よりももっと少ない熱エネルギーしか
取り出せない。
この実際上の燃焼圧力がピストンを押す仕事を
「図示仕事」と言い、この時の熱効率を「図示熱効率」と呼ぶ。
エンジンのクランクシャフトから得られる力は図示仕事からさらに
運動部分の摩擦や補機類の駆動損失等を差し引いたものになる。
これらの損失分がいわゆる「フリクションロス」と呼ばれているものである。
図示仕事からこれらの機械摩擦の損失分を引いたものが
「正味仕事」と呼ばれ、正味仕事の熱効率が「正味熱効率」である。
また図示仕事に対する正味仕事の比率が「機械効率」というもので
フリクションロスを限りなく少なくしてゆけば正味の仕事は図示仕事に
近づいていくことになり、機械効率は向上してゆくことになる。
(正味熱効率=図示熱効率×機械効率)
Posted at 2009/07/21 00:27:34 | |
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SV計画・序 | 日記
2009年07月19日
似てるなぁ・・・というところから
比較してみる。
RB3オデッセイ(K24A)
総排気量 2354 cc
最高出力 206 ps / 7000 rpm
最大トルク 23.7 Kgm/ 4300 rpm
JU30バサラ (KA24DE)
総排気量 2388 cc
最高出力 150ps / 5600 rpm
最大トルク 22.0 kgm/ 4400 rpm
ん?何で同じ排気量なのに
どうして56psも違うのだ?
同じNAでしょ?
(因みにU31プレサージュQR25DEは2500ccで163ps/25.0kgm)
ここである台詞が脳裏をよぎる
「ZAKUとは違うのだよ、ZAKUとは!」
ミニバン系の雑誌を見ていると
出てくるのはオ○・○ル・エ○ばかり
時々ノ○・MP○、たまにセ○ナ・・・
ここでまた、あの台詞が脳裏をよぎる
今度は形を変えて・・・
「雑魚とは違うのだよ、雑魚とは!!」
確かにNISSAN 240SXの頃からパワー不足は言われてきた。
でも本当にそうなのか?
本当にダメなのか?
ここで真剣に検証したいと思う。
名付けて「SV計画」
SVとはSpinto Veloce(スピント ヴェローチェ:超越した速さ)の略号
ランボルギーニ社の車では最高峰のグレードにのみ
与えられる称号である。
次回から「SV計画・序」が始まります。
Posted at 2009/07/19 00:20:42 | |
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