2014年05月29日
Twitterでマニュアル派 vs オートマ派という話題が定期的に出てくる。火をつけるのがどっちかとは決まっていない。
私はマニュアル車に乗っている。免許も最初からマニュアルだったし、今の車を探したときも条件の一つにマニュアルであることが入っている。じゃあマニュアル派なのかというとそうではない。別にオートマでもいいと思っていたりする。
1台目の車を探したとき、いくつかの条件があった。
・マニュアル車であること
・維持費がかからない事(低排気量、低燃費、故障率が低い)
・NAであること
・ABS以外の電子制御が入っていないこと
・90年代後半以降、できれば衝突安全ボディであること
・特にスポーツ系でなく、普通の動きをする車
・支払総額で50万円以下であること
この条件で探してカローラとカリーナを見つけて、「タコメーターがある」「後部中央席にヘッドレストと3点シートベルトがある」という理由でカリーナになった。
6気筒、FRなどいろんな条件があったが、最終的には上に書いた条件になった。
なぜその条件になったのかと言うと、ドラテクの練習のためだ。前にも書いたが、スポーツドライビングと言うのはドライバーの速さを競う、ドライバーの技術を競うもの。そのためには遅い車を速く走らせる技術が必要だろう。私はそう考えて、敢えてスポーツカーではなくアンダーパワーのファミリーカーを選択した。
ではなぜマニュアルなのだろうか。最近はシーケンシャル付きのオートマもあるので別にオートマでもよかったのだがマニュアルになった。
マニュアルとオートマを比較するときに燃費や走行性能、走る楽しさなどを挙げる人が多い。でも最近はオートマのほうが燃費がいいし、走行性能もほとんど差が無い。走る楽しさと言うのもマニュアルであることは一つの要素に過ぎないし、車全体の出来も大きくかかわるので一概に言えない。
私がマニュアルにした理由の1つは「ドライバーと車の距離」が、オートマよりもマニュアルのほうが近いと思ったから。
例えばシーケンシャル付きのオートマ車でパドルシフトと引いてシフトアップをしたとする。パドルシフトの操作に対して直ぐに反応すれば良いのだが、絶対にタイムラグが生まれる。バイワイヤによる電気信号伝達速度の限界、駆動モーターなどの限界などがタイムラグとして発生する。パドルシフトでシフトアップと言うのは、車に対して「シフトアップしろ」と命令するトリガーに過ぎない。マニュアル車で言えば「フットレストから左足をクラッチペダルに移動した」と同じだ。
マニュアル車ではクラッチを踏む、シフトレバーを動かして任意のギアに入れる、クラッチをつなげるという複数の行動をまとめてシフトアップ or シフトダウンになる。それがオートマだと完全なスイッチとなり一つの動作にまとめられているが、実際の動きがズレてしまう。
車の楽しさにはほとんど関係ない部分だと思う。ただ、その一瞬のズレが車とドライバーの距離を離してしまう。スイッチは車載コンピュータに信号を送るだけで何のフィードバックも無いから、そこでもクルマとの距離は離れてしまう。
私は出来る限り車と近くいたかったけど、それは人馬一体のハンドリングというものとはちょっと違う。言葉で表現するのが少し難しい。
現代のオートマの性能では車とドライバーの距離もかなり縮まっている。でも私はマニュアルの距離感ほうが良い。スポーツドライビングだってそのわずかなラグが問題になる領域になってからマニュアル車を買うことを意識すればいい。マニュアル車の操作なんて半年あれば習得できる。
NAエンジンを条件に入れたのもスロットル操作に対するレスポンスが距離感を決める一つの要素だと考えたからだ。実際に先輩のインプレッサを運転してみたところ、距離感が違った。
繰り返されるマニュアル vs オートマの議論に、どっちでもいいんだよと言いたい。
どっちが優れているとか、どっちが素晴らしいなんてのは意味がない。様々な条件によって変わるし、人によって感じ方も違うだろう。
もっと多様性を認めるべきだ。多様性を認めることは車好きを増やすことに繋がると思うのだがどうだろうか。
Posted at 2014/05/29 12:31:26 | |
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