
LANCIA Yについて(up to date)2回目になりますがまとめてみました。
ランチアオリジナルの『イプシロン』。
最後のブランド「ランチア」ランチア イプシロン
この車はMade in Italy(イタリア製)のMT車で、ハッチバックスタイルの小型車です。
初代後期1.2 16Vモデルを基本にLX、LS、Elefantino Rosso 、Elefantino Bluを対象とし記事を書いています。
(本国ではLEモデル(初代前期のみ)もありますが、並行輸入されていないため省きます。また、輸入されたもので1.4LS,LX(初代前期のみ)も省きます。)
写真は2001年(初代)後期モデルDOHC搭載車になります。
並行輸入車として、(日本において)新車登録は2001年6月ですが、本国イタリアでは2002年からLSモデルにDOHC1.2 16V搭載車がカタログ表記されています。
初代ランチア Y(イプシロン):1996-2000初代前期モデル(前期モデル)。ただし、1998-2000は、ボディデザインは前期のままで、トランスミッション、シフトノブ等が変更され、後期モデルに引き継がれています。中期型とでも言うのでしょうか。
2001年(2000年10月)から2003年は後期モデルです。
ボディーデザインはエンリコ・フミヤ(ピニンファリーナ出身)、インテリアデザインは、アメリカ出身のデザイナー、グレッグ・ブリュー。
◯、△、楕円と遊び心満載なデザインでまとめられています。
室内インテリアは、シート、ダッシュボード、ドア内張りはアルカンターラ(ただし前期モデルは標準)、後期モデルは、アルカンターラに似た新素材とシート座面の一部をファブリックにしています。(前期モデルで生じたアルカンターラのヤレが問題になったのか?)
ただし、オプションでは、アルカンターラはあります。
また、カレイドスと呼ばれるカラーバリエーションが標準色(12色)以外に100色を超えた。
ミッションはクロス気味の 5速MTで4000rpm過ぎからのシフトアップはパワーダウンが少なく気持ちの良いシフトチェンジができます。(写真の車のファイナルギア比はハイギアードであり、イタリアの道路状況(主に高速道路)に合わせた設定になっているようです。
横置きで前輪を駆動するエンジンは直列4気筒フィアットファイアエンジン
1242CC、4気筒DOHC16V(Multi-point fuel injection IAW-WeberDOHC )
最高出力80PS/5000・最大トルク116 Nm / 86 lb-ft/4000。
(前期モデル16Vは86PS/6000・トルク113 Nm / 83 lb-ft/4500)
ボア(Bore)70.8mm ストローク(Stroke)78.9mmボアストローク比1.11
後期モデルは、新しいユーロ3公害基準により、6 PS(4 kW)の出力を削減しています。
(現在はEU圏内ではユーロ6が適用されております)
エンジン排出量を削減するための装置(三元触媒コンバーター)が付いています。
全長 3.741m(前期モデル 3.723m)
幅 1.690m
高さ 1.435m
ホイールベース 2.380m
車両総重量 920Kg
燃料容量 47L
タイヤは、日本では標準で185/60R14を履く。
(但し、本国イタリアカタログでは、LS16VDOHCは165/65R14T、LXは185/60R14H、Elefantino Rosso195/50R15V、ElefantinoBlu16VDOHC165/65R14T)
サスペション(前)ロアウィッシュボーン独立懸架
マクファーソンストラット+コイル+ダブルアクションダンパー
(後)ロアウィッシュボーン独立懸架
コイルスプリング+ダンパー
ブレーキ 電子ブレーキシステムと呼ばれるEBD(電子ブレーキディストリビュータ)コントロールユニットとセンサーを通してABSシステムは発揮します。
ギア比
1速 3.909 2速 2.158 3速 1.480 4速 1.121 5速 0.897
R 3.818
ファイナルギア 3.438(写真の車)
総減速比
1速 13.44 2速 7.42 3速 5.09 4速 3.85 5速 3.08
ステップ比
2速→3速 0.686
3速→4速 0.757
4速→5速 0.800
Drag times(加速性能比較)
LS1.216V VS Elefantino Rosso
LS1.216V 0-60 mph 11.2秒、0-100 km / h 12.3秒、1/4マイル(402m・ゼロヨン・121Km/h) 18.3秒
Rosso 0-60 mph 10.6秒、0-100 km / h 11.2秒、1/4マイル(402m・ゼロヨン・121Km/h) 18.3秒
Elefantino Rosso(16V) ,Blu(8V,16V),LX(16V),LS(8 V,16V),
LS 6速 (8V),LS CVT (8V) が並行輸入されていました。
その他次の4種も作られています。(動力性能はいずれも同じ)
Dodo ( 2001年限定 1.2 8V,16V)
Caprice( 2002年限定 1.2 16V)
Unica ( 2003年限定 1.2 16V)
Vanity ( 2003年限定 1.2 16V)
各種パーツ
メーターはVEGLIA BORLETTI、ヘッドライトはCARELLO
キャリパーはBendix製
イタリアの一流メーカーでアッセンブルされています。
この時代の車は、それぞれの部品メーカーを調べるのも楽しみの一つです。
私見
LSモデルはロッソ(Elefantino Rosso)のようなスポーツ仕様ではないが、スポーツです。
1.2 クロス5MT 。5ナンバーの16VDOHC。
日本的・日本人的車の概念に囚われないWRCの血統を引き継いだ初代イプシロン。
安定した足回りとスポーツ感ある走りは、国産の同クラスとは
比較できない魅力があります。
(あるnet記事で、見た目は女性の買い物車、しかし走りはランチア 言い得て妙である。)
初代前期と後期の違いは、前期は後期よりコストが掛かっており、後期はその分無駄を無くし洗練されております。
ただし、前期モデル(中期含む)はエンリコフミヤのデッサンに忠実であり(後期に比べ)スパルタンなデザインになっています。