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神坂俊一郎のブログ一覧

2013年11月01日 イイね!

よく見える?

我が愛車、ぶっつけられたものの、修理やなんやの準備が整わないようで、そのまま使っています。

で、ぶつけられた時、妻が相手のドライバーにこう聞いたのです。
「どうしてぶつけたんですか。」
愚問だと思いましたが、相手は、
「ガラスが曇っていたのか、見えなかったんです。」
と答えました。
私のE300、白の割とごっつい車ですから、見えやすいはずなのだがと思ったのですが、かがんでべっこり凹んだホンダCR-Zの左後ろの角のバンパーを見ながらそのまま顔を上げて運転席の方を見ようとすると、側後方のピラーが太すぎてまったく運転席が見えないのです。
つまり、この角度は完全な死角になっていたわけです。
こりゃ、ガラスが曇っていたのではなく、元々まったく見えなかったのだと気付きました。
プリウスやインサイトも後方の視界が悪いなと思ったものですが、CR-Zの場合、両側の側後方は元々見えないと考えた方がよさそうです。

ソアラからベンツの190に乗り換えた時、一番感激したのはボディー剛性の差でしたが、他にもいくつか感心したことがありました。
まず、サスペンションの良さで、路面状況を的確に伝えながらも、いわゆるハンドルが取られるような状況にならず、本当に自然に、思うように曲がってくれるという感覚にもつながったのです。
それまで、ステアリングと実際の車の挙動の関係はこんなものだと思っていたのが、190に乗って目からうろこが落ちる思いがしたほどだったのです。
それから、高めの着座位置から来る視界の良さにも驚きました。
ソアラはデザインの問題もあって、決して視界の良い車ではありませんでしたから、本当に運転が楽になったと思ったものです。
CR-Z、そのソアラよりも、格段に視界が悪いと思いますからユーザーの方は、車線変更やバックの際、くれぐれも気を付けてください。

最新のベンツの高級グレードは、レーダーセーフティーパッケージとか360度カメラシステム(日産が宣伝しているものと同じようなシステムです。)を装備していますから、衝突しそうなものがあれば警告し、それをドライバーに見せてくれるのです。
私のベンツも、元々は駐車の際の補助システムなのですが、超音波センサーで、バンパーの近くに何かがあれば、ランプが点灯し、接触しそうになったら警告音が鳴ります。
デザイン優先で、視界を犠牲にした車ほど、このようなシステムを取り入れてもらいたいと思いました。

それから、ベンツに乗り換えた時、彼らが面白い研究をしていたことも知りました。
ドライバーの視界の確保とともに、他の車のドライバーからの視認性についても研究していたのです。
ボディーの形状とともに、色も大きな要素であり、一番視認性がよかったのは、蛍光色だったそうです。
ただ、蛍光色、昔高崎駅近くのビックカメラが、壁に赤系統の蛍光色のペンキを塗って物議をかもしたように、いくら良く見えても、見る側が目がちかちかしますし、運転するドライバーの視界の妨げにもなりますから、実際に採用した例はなく、市販の車で一番見えやすいのは、黄色、その次が白という結果でした。
逆に一番見えにくい色はというと、これは意外な結果だったのです。
黒かと思っていたらそうではなく、濃い紺色や濃いワインレッドの方が他車のドライバーの視認性は悪かったのです。
皮肉なもので、私が初めて乗ったベンツは、この最も視認性の悪い色の一つである濃いワインレッド、バロロレッドと呼ばれる色で、次に乗った190が、これまた3番目ぐらいに視認性の悪いブルーブラックメタリックだったのです。
これ、実際に覚えがあります。
この2台、ライトを点灯するぎりぎりぐらいの暗さの時に運転していると、よく側道から前に飛び出されたのです。
慌ててブレーキ踏んでクラクションを鳴らすと、相手はえっという顔をしましたから、向こうはこちらが見えていなかったのだということに気づき、それからは薄暗くなったらすぐに点灯するようにしました。

自分でぶつけないことも大切ですが、ぶつけられないための工夫もすべきです。
積極的に回避する自衛運転も心がけましょう。
Posted at 2013/11/01 14:39:43 | コメント(3) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2013年10月23日 イイね!

若者の車離れ?

近年、若者は車離れしていると言われます。
確かに、車を買う若者は減っていますし、28歳から32歳までの私の3人の子供たち、3人ともマイカーを持っていません。
普段車を運転することもないようです。

しかし、それで車離れと言うのも短絡的です。
統計的に見ると、若者の数自体が減っていますから、若者が手に入れる車の台数は当然減少するわけで、購買台数の減少イコール車離れとは言えないのです。
私が彼らの年齢の頃には、既にマイカーも、マイホームすら持っていましたし、那須に住んでいると車が必須ですから、毎日運転していました。
しかし、現在生活全般が変化しているように思うのです。

子供たち3人は、鎌倉、藤沢、大阪と大都市圏に住んでいますから、公共交通で事足り、強いて車を所有する必要がないわけです。
我が家とは、生活条件自体が違うわけです。

また、私は、インターネットを初期から使用している世代ですが、昔は、刑事番組ではありませんが、現場に行く、現地に行くことにそれなりに意味と必要性がありました。
ところが今は、情報を得るだけなら、家に居ながらネットで可能ですから、外出する必要性自体が低下しているのです。
買い物すらネットで済ませることができます。
むしろ、ネットの方が品ぞろえがよく、じっくり選ぶことができる世の中になってきたのです。

交通機関の発達で、車のアドバンテージも減少しています。
我が家にしても、子供たち3人が同居していた時期は、私が全国飛び回っていたこともあり、私と妻、2台の車を使っていましたし、子供たち3人の送迎もあって、使用頻度も高かったのです。
今も、買い物するにも外出するにも必須ではありますが、夫婦だけですから、1台で事足ります。

ただ、確かに意識は変わっています。
私は、大学生の頃にスカGやフェアレディーに乗っていた割には、車をその目的で使ったことはありませんでしたが、昔は車でデートが格好のいいものと見られていましたし、かっこいいスポーツカーや外車は、女性にもてるための道具の一つだったわけです。
うがった見方をすれば、デートも情報戦?の今、スマホが車に取って代わったのかもしれません。

環境問題もあります。
ガソリンを消費してドライブを楽しむことに抵抗を感じる人も増えているのでしょう。

しかし、大都市圏とは逆に、地方は過疎とともに、公共交通が衰退し、車の必要性が高まっています。
地方ほど、高齢者が運転しての事故も増えていますが、彼らは必要に迫られて運転しているわけで、免許を返上しろとは言いにくい環境でもあるのです。

そして、若者には、車を運転することの楽しさ、素晴らしさ、も知ってほしいと思います。
小さいころからメルセデスベンツかBMWに乗っていた我が家の子供たち、レンタカーを運転したり、国産車に乗せてもらうようになって初めて、うちの車はいい車だったんだと知ったといいます。
乗ったことが無ければ、その違いもわからないのです。

原発と同じで、まだまだ車はなくならないでしょう。
若者ほど、車を、運転を、楽しむことも大切だと思います。
Posted at 2013/10/23 13:59:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2013年10月11日 イイね!

妬みはいけません

メルセデスベンツに乗っていると、あることないこといろいろ言われます。
もう25年乗っていますから、最初に乗ったのはまだ平社員の頃でした。
平社員が会長ですら乗っていなかったベンツに乗っていると、流石にいい顔はされませんでしたが、その分の仕事はしますからと言い切って、実際当時は、むしろ部長クラスの今よりもいい仕事をしていたように思います。
幸い、次の会長はプライベートでメルセデスのSLCに乗っていた人でしたから、何も言われなくなりましたし、私の真似したわけではないと思いますが、他にもベンツに乗る人が出てきましたから、更に風当たりは弱くなりました。

大体、妬む人たちは、言うことが決まっています。
「ベンツって金かかるだろう。」
「燃費悪いだろう。」
「故障するだろう。」
聞くというよりは、難癖つけているって感じのことが多いのです。

金がかかるかと言われると、維持費については、ディーラー系サービス工場を利用していると、それなりに高いのですが、昔と違って桁が違うなんてことはありませんし、今の車、いろいろなところがブラックボックス化されていますから、ディーラーでないと扱えないことが多いのです。
安心料としては、決して高くはないと思います。
また、今の輸入車は、3年間は点検無料保証が主流ですから、車検までは維持費はガソリン代だけで、実質無料と考えてよいぐらいです。

燃費も、実効燃費としてリッター8~10キロは走りますから、クラスのことを考えると、トヨタ・クラウンと大差ないでしょう。

故障についても、この25年間、大きなトラブルは皆無です、むしろ、それ以前に乗っていたソアラの方がありました。
スカGの時などは、点火系のトラブルで、本当に動かなくなったことがありましたが、ドイツ車の場合、止まって動かなくなったというようなトラブルにはあったことがありません。

輸入車に対しては、イメージっていうよりは、ねたみ、やっかみとしか思えないようなことが多いものです。

ベンツに限らず、レクサスだって可哀想です。
私、自分で試乗してみた経験から、客観的に見れば、レクサスが世界一の車だと思います。
特に、GS450hは、ドライバーズセダンとしては、ハイブリッドながら、世界一と言い切ってもよいのではないかと思います。
それなのに、ネットでは、「クソ」だとか、「顔が気に食わん。」とか、叩く人が多いのです。
大抵は、試乗しても見ずに言ってることで、本当に運転してみたら、ベンツよりもむしろスムーズで、いい車です。
ただ、私は、ベンツの感触の方が好きなだけです。(値段的に、E300とほぼ同じです。)

そう言う悪口って、まずねたみですが、ねたむ人ほど、乗ってる車も大したことありません。
BMW850に乗っている人と知り合いになったことがありますが、彼は、「人よりもいい車に乗りたかったから、一生懸命仕事して、ステップアップして、ここまで来たんだ。やっかみ言う人、妬む人は、最初から諦めている。」と言い切りました。

興味深い話ですが、やくざの世界でも、同じことがあるようで、知り合いのやーさんにこう言われたことあります。
「おやじや他の組長のベンツ見て、俺も乗りたいっちゅう奴は見込みあるんや。乗れるはずあらへんっちゅう奴はあかん。傷つけたろかっちゅうような奴は更にあかん、チンピラどまりや。ぶっこわしたるっちゅうやつも鉄砲玉にしか使えへんな。」

いい車に乗りたければ、いい車を正当に評価し、自分もいつかは乗ってやろうと思って努力しましょう。






Posted at 2013/10/11 14:52:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2013年10月09日 イイね!

相性

さて、今日は車のお話ですが、長年乗っていると、相性の良かった車、悪かった車があることに気付きます。

私が最初に運転した車は、昭和50年モデルの日産サニー(1200ccエクセレント)だったのですが、無免許運転の練習に何度か使っただけで、出物の中古の箱スカ(確か昭和46年モデルの2000GTX)と交換することになりました。
とにかく丈夫で名機と言われるL20エンジンのスカイラインでしたが、サニーと比べると、とてもうるさい車というのが第一印象でした。
でも、免許取って最初に乗ったのがこの車であり、1年で2万キロぐらい走りました。
我が家に来た時点で走行7万キロ近かったのですが、排ガス規制以前の車って、結構丈夫でへたらなかったのです。
丈夫なのはよかったのですが、操作系もアクセルも、全てに重い車で、渋滞した時のクラッチ操作は結構苦行でしたが、リッター10キロ前後走りましたし、相性の点でもまずまずいい車でした。

次が、同じくスカイライン通称ケンメリタイプの2000GTXESという、知る人ぞ知る名車でした。
しかしこの車、排ガス規制導入直後の世代で、コンピューターによる燃料噴射を取り入れた初期の車でもあったせいか、コンピュータートラブルで突然エンジンがかからなくなったり、とにかく軽量化するためにボディー剛性が犠牲になったのか、1年半で4万キロ走ったらガタガタになりました。この点は、前の箱スカ、10万キロ走ってもそれなりにしっかりしていたのとえらい違いでした。
いい車でしたし、当時の恋人も気に入ってくれていたのですが、何故かこの車、小さな事故が続きました。
周山街道でコースアウトしたり(これは、私のミス)、京都競馬場のだだっ広い駐車場で別の方向から走って来た車と鉢合わせしたり(これは、不運としかいいようがない)、東京で車上狙いにあって大学のクラブの運営資金を盗まれたり、関係なさそうな話では、幽霊に2回もあったり、大変思い出深い車にもなったのですが。

ガタガタになったのでフェアレディーZに乗り換えましたが、こちらは大変いい車ではあったものの更に不運で、私は2回も田んぼにはまりました(1回目は前に割り込まれ、2回目はがっちがちに凍結した路面で、曲がらなかった。)し、母もどこかに転落させました。(息子の車をぶっ壊して体裁悪いからか、何があったか教えないところが子供でした。)
そして、車に関係ないこととしては、確かに私には似合わない車だったのですが、まず恋人との仲に亀裂が入って別れました。
それから、両親の離婚に巻き込まれて大変な目にありました。
でもまあ、最後に今の妻を乗せることができましたから、許せるか。(彼女、車には全く興味がなく、フェアレディーで私とデートしたことを友達が羨ましがったのを不思議に思っていました。)
このフェアレディーも1年半で4万5千キロ走ったら、母の事故の影響もあったのかガタガタになり、売り払いました。

その後のことは、ベンツに乗るようになったシンクロニシティーに掲載していますが、最初の190は記念すべき車であり、感動した車であり、幸運な車でもありました。

面白いもので、2代目の190は、フル装備の特別仕様車で、ABSに救われた経験をしましたが、初代ほどの感動はなく、今一つしっくりこない車でした。

その次に乗ったE220T(ステーションワゴン)は、角眼のミディアムクラスの最後を飾るW124モデル、いまだに名車と言われている車で、今でもたまに見かけますし、手放したのがもったいなかったかなと思うほど相性も良い車でした。
このワゴンには、ベンツの中でも最も長い期間の6年間9万キロ乗りましたが、サスペンションからぎしぎし音がしだしたので、妻が心配して買い換えることになりました。

次のE240ステーションワゴンは、でかくて安楽な車でしたが、いまひとつしっくりせず、小さなトラブルもあったり、車上狙いにあったり、余り運のよい車ではありませんでした。

その後W203モデルのCクラスが3台続き、現在はW212モデルのE300セダンに乗っています。
どちらのモデルも、昔のベンツのよいところを残した車ですし、いい車だなあと思っています。

E300は、買い替えて半年後に東日本大震災が起こり、妻の実家が原発事故の避難指定地域で全村避難になったため、震災でボッコボコになった東北道を何度も往来してその安定性を確認するいい機会になったり、無人の村に猫の救助にでかけたり、活躍していますからいい車ですし、相性もいいと思いますが、オートウィンドーの笑えるトラブルは、以前に触れたとおりです。

簡単に相性で片付けましたが、今思うと、やはり自分が気に入って大切にしていた車は、運にも恵まれて、相性もよかったと思います。
車もほめてあげましょう。某軽自動車のCMじゃありませんが、燃費も良くなるかもしれません。
また、小さいことは気にしないことです。
これ、輸入車に乗る人の心得です。
Posted at 2013/10/09 14:01:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2013年10月02日 イイね!

ロータリーエンジンの思い出(コスモとRX7)

1978年でしたか、私がスカイライン2000GTXESに乗っていた頃、母はマツダのコスモ(スポーツではなくクーペ)に乗っていました。
積んでいたロータリーエンジン(13B型)は、大変スムーズに回ることが特徴で、高回転まで吹け上がり、その分馬力が出る、現代のトルク重視ではない、昔の味付けのエンジンでした。
確か130馬力だったと思いますが、回せば意外な速さを発揮する反面、室内は割と豪華な、決してスポーツカーではない中途半端な車でした。
運転した感触は、全てに柔らかく、スカイラインと違って導入初期のパワーステアリングは、感触が希薄で飛ばす気になる車ではありませんでしたが、決して悪い車ではありませんでした。
ロータリーエンジンは燃費が悪いといいますが、このコスモはリッター7~8キロでしたから、取り立てて悪いとの印象はありません。
当時既に50を過ぎていた母は熟年暴走族で、今思えばよくまあ事故を起こさなかったものだと呆れるような運転をしていましたが、笑ってしまったのは高速で張り合ってきた車がいたので、180キロで走ったら、相手の車が白煙を上げて止まってしまったとのこと。
私は、免許取って1年半ぐらいこそ無茶しましたが、その後はテクニックの裏付けのある余裕を持った運転を心がけており、母の暴走運転を知っている人たちからは、「あの人の息子とは思えない。」とほめられました。(それがほめ言葉になるのですから、母が如何に嫌われていたかわかります。)
で、その母からは、運転していたらあることないこと文句をつけられて辟易としていましたが、目的地に着いてみると母の無茶な運転と時間的には変わらないことが多かったので、その内余り言わなくなりました。

このコスモで、私は一度事故を起こしました。
この車のパワーステアリング、特に軽くて、朝出発早々に窓が曇ったので、拭こうと思ったら、小指が軽く接触しただけで、ステアリングがくるっと回ってしまい、道路わきの柵に突っ込んだのです。
スカイラインが2台とも重くて路面状況をしっかり伝えるステアリングでしたから、まさかその程度でステアリングが回るとは思わず、一瞬何が起こったのか理解できませんでした。
この時このコスモ、わりとごつい感じのする見かけと違って、大変やわであることがわかりました。
20キロも出ていないぐらいの低速でビニール金網の柵に突っ込んだだけで、左のヘッドライトからフェンダーにかけて驚くほどつぶれたのです。
私はこの1回だけでしたが、母は2~3度同じような事故を起こし(懲りない奴だったのです。)、最後は彼女の責任ではなく派手に追突されてトランクが半分になるぐらいつぶれて、同じコスモのランドゥートップなる変な車に乗り換えました。
この2台目のコスモに関するマツダの対応は、三菱自動車ではありませんが、ひどいものでした。
前のコスモは、全てに軽い車でしたが、ブレーキは大変よく効いたのです。
ところが、新しいコスモ、ブレーキが効かなかったのです。
私はメカに詳しかったので、バキュームブースターに問題があるとまで指摘し、実際その警告灯が点灯したことまであったのに、マツダのサービスは、異常はないの一点張りでした。
マツダが善処してくれませんから、私は、母に散々注意したのです。
「ブレーキの効きが悪いから、車間距離を十分取るように。」と。
しかし、私の言うことは素直に聞かない母、案の定追突事故を起こしました。
これで見限ればよかったのに、暴走母が食指を動かすような車が発売されたのです。
それがRX7でした。

RX7、これこそスポーツカーで、内装はちゃちでしたが、小さい車体で軽量であり、コスモより少し排気量の少ない12A型ロータリーエンジンによるハイパワーと、フロントミッドシップによる操縦性を誇る、スカイラインとは違った方向に素晴らしい車だったのです。
どう違っていたかですが、スカイラインは、走らせてまず安全な車であり、限界を超えた場合の車の動きも急ではなくそのような状況に陥っても、テクニックがあれば楽にコントロールできる車だったのです。
ところがこのRX7、ピュアスポーツをうたっていただけあって、スロットルとステアリングの連携により、自由自在に操ることができる車でしたが、そのためには相応のドライビングテクニックが必要だったのです。
私は、初めて運転した時に癖を手っ取り早くつかもうと周山街道の峠を攻めてみたのですが、スカイラインならスロットルべた踏みでも加速しない登り坂のコーナーで、思い切り踏んだところ、エンジン回転の上昇とともに加速し続けるではないですか。
流石ロータリーエンジン、凄いなあと思いながらコーナーでスロットルを戻した途端、見事にタックイン(車が内側に切れ込むこと)し、無意識のうちに逆ハンを切ってドリフトさせながらコーナーをクリアしたのですが、この1回で、下手が乗ったらカー・オブ・ザ・ジコであることを悟りました。
実話ですが、RX7で万博記念公園周回路を試乗し、コーナーでガードレールに激突した客がいたのです。
そして、腕に覚えがある私ですら、ウェット路面では手に余る車でした。
2万キロで、全てのタイヤにスリップサインが出るような車でしたから、サスペンションの容量も十分ではなく、タイヤに対する負担自体が大きな車だったのです。
熟年暴走族の母と、その弟子である妹にこの車を乗せたことが間違いでした。
私が丁寧に、こうなるから飛ばすなと警告したにもかかわらず、母はコーナーでスピンし、妹に至ってはウェット路面で飛ばして反対車線に突っ込んで対向車と衝突し、重傷を負いました。

余談ですが、この時何か所か骨折しただけで済んだものの入院した妹に一晩付き添ったところ、ショック症状の一つというのですが、「コンタクトレンズ、外したかしら。」を10秒置きに一晩中、それこそ何百回となく繰り返されて、こちらの方が気が狂いそうになりました。
それから、重傷を負って、手足は傷だらけ、腰の骨にもひびが入っていたにもかかわらず、妹の顔には全く傷がなかったので、私は不思議に思ってコンタクトレンズと聞かれる前に何故顔が無事だったか聞いてみたのです。
すると妹、けろっとしてこう答えました。
「うん。ぶつかると思ったから両手で顔を隠したの。」
つまり、ぶつかる前にステアリングから手を放しているわけで、その時点でコントロールを放棄したのです。
別れた彼女に運転を教えた時、ぶつかりそうになると両手で顔を覆ったこともありましたから、女性は、命よりも顔が大切なのかもしれません。(そんな人には運転して欲しくはないのですが…。)

哀れなRX7、運転席側のドアーに衝突し、知らない人が見たら、ドライバーは死んだに違いないと思うほど車はつぶれており、これを幸い、全損にしてお払い箱と思いきや、保険会社が車両保険の限度内なら修理しろと言ってきたため修理することになりました。
この修理、2か月もかかったにもかかわらず、帰ってきたらメーターを始めとしていろいろなところがずれていて、これでも修理したのかと疑いたくなるような状況でした。
しかし、大変敏感な私が運転しても、車の動き自体には全く問題がなく、使う上での不都合はありませんでしたから、意外と骨格はしっかりしていたのかも知れません。
妹の尻ぬぐいでその後しばらくはスカイラインを母に預け、私がRX7に乗っていました。

このRX7、事故が多くて社会的に叩かれたこともあり、その後のモデルではかなりマイルドに改良されていました。
外見はどんどんアグレッシブになりましたが、運転してみると、初代のような軽さはなくなっていましたから、私は今でも、初代の危険な香りを伴った軽さが一番面白かったと思います。

Posted at 2013/10/02 14:17:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ

プロフィール

神坂俊一郎です。よろしくお願いします。 40年前に某メーカーのテストドライバーに誘われた経験があるほど運転感覚は鋭敏で、自分の感覚にもっとも優しかったメルセデ...
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