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神坂俊一郎のブログ一覧

2013年11月18日 イイね!

人車一体?

先日は、人馬一体のお話をしましたが、今日は人車一体です。

これ、人馬一体よりははるかに楽だと思います。
何故なら、馬には感情も体調もありますが、車は管理さえしっかりすれば、どちらも無視できるからです。
でも、そんなに度々経験できることではありません。

私は、奇しくも最初に経験したのは、大学4年ですから、免許とって2年目でした。
当時乗っていたスカイラインの特別仕様車、2000GTXE-Sでのできごとで、きっかけは、妹がRX7で事故って重傷だから、できるだけ早く家に帰ってこいというものでした。

今と違って携帯電話など無いころのお話ですから、京都の大学内の公衆電話から電話をして、その事実を知ったのが午後6時半ごろでした。
起点は京都市左京区北白川で、終点は当時の船井郡和知町なのですが、まだ京都縦貫道など無い時代で、まともに国道9号線、27号線を経由して行っては、老ノ坂峠から亀岡にかけての渋滞に巻き込まれますから、迷わず嵯峨野から京北に抜ける国道162号線、通称周山街道経由を選択したのです。
行程75キロの道程を、めっちゃくちゃに飛ばして、和知町の実家に着いたのは、何と7時20分、50分で着いたわけです。
公道を平均時速90キロで走った経験は、後にも先にもこの1回限りです。
しかも、北白川から嵯峨野までの京都市内はそれなりに交通量が多くて無茶できませんから、いくら飛ばしても15分はかかったはずで、それから後の山間部が如何に速かったかがわかります。

この時の私は、人馬一体の時同様、異常に鋭敏でした。
ステアリングの感覚で路面状況をつかみつつ、通学コースにもしていましたから、ほとんどのカーブは頭に入っていて、そのカーブの限界ぎりぎりの速度を維持したわけです。
周山街道のカーブを時速80キロ以上で走るのは、それこそ気違い沙汰ですが、極めて冷静に車を操ることができたのです。
文字で表現するならば、時速60キロが限界なら59キロで、90キロが限界なら89キロでパスして行ったのです。
京北町の直線道路では、メーター読みで180キロまで達しました。
結果として、カエルを5匹、ネズミを2匹ひき殺してしまったことまで感じたのですが、F1レースを描いた漫画、「赤いペガサス」の中で、主人公が、けたたましい騒音の中で、コックピットの後ろにボルトが一つ転がっていることを言い当てた芸当は、決して不可能なことではないと実感しました。

ただ、もう一度やれと言われたら、できないと断言します。
恐らく、当時が私の車を操るテクニックの頂点であった以上にその頂点をぶっとばした異常に鋭敏な状態にあり、愛車の能力を知り尽くし、全面的な信頼が置けたからこそできたことで、スカイラインよりも数段進化している現在の愛車、メルセデスE300をもってしても、たとえ法規無視でぶっとばすことができたとしても、当時のタイムを上回ることは不可能です。
夜中に約10キロ短い京都縦貫道経由コースをぶっとばして、何とかタイというところでしょう。

馬の時と違って幸いだったことは、人も車も燃え尽きなかったことです。
その後園部の病院で、妹の付き添いをすることとなり、一晩中、ショック症状から同じ質問を5秒おきに繰り返されたのですから(「コンタクトレンズ外したかしら。」の質問でした。何千回繰り返したのか、覚えていません。)、燃え尽きてもいられなかったのです。
それができたのは、若さと同時に、肉体的にも精神的にもタフだったからでしょう。

その後の私の運転は、限界を知り、十分な余裕を持ち、同乗者が安心して眠れるものとなりましたから、それだけの意義はあったのでしょう。
Posted at 2013/11/18 14:53:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ

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神坂俊一郎です。よろしくお願いします。 40年前に某メーカーのテストドライバーに誘われた経験があるほど運転感覚は鋭敏で、自分の感覚にもっとも優しかったメルセデ...
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