2014年11月21日
16日の日曜日でしたが、宇都宮のヤナセに行ってきました。
ヤナセ100年記念フェアだったのですが、幸運にも、その土日だけニューCクラスのステーションワゴンの試乗車があったので、試乗させてもらいました。
グレードはC200スポーツの本革シート仕様車でしたから、現時点では最高のクラスで、値段は何と641万円と、E250ステーションワゴン並でした。
乗り込んでまず感じたのは、愛車のE300よりもタイトな室内であることです。
自分の周囲のゆったり感に関しては、クラスの違いを感じますが、造りに関しては、むしろこちらの方が良いかもしれません。
目立つのは、カーナビというよりも、総合情報端末?コマンドシステムの画面がかなり大きくなったことです。
視界には関係のない部分での拡大ですからよいのですが、大きい分そちらに目が行きやすいという点では、注意が必要かもしれません。
内装はAMGデザインのようで、ステアリングやらマットやらにロゴが入っていました。
本革シート、いいのは以前のような如何にも本革ですという匂いがなくなったことです。
妻は、あの匂いが嫌だといいましたから、そういう人には大歓迎でしょう。
かけ心地もスポーツシートというだけあってしっかりホールドしてくれる感じで、この点は、Eよりもいいなと思いました。
操作系で戸惑うのは、ウィンカーレバーの位置が微妙に違うんです。
私のEの位置にはクルーズコントロールのレバーがある感じで、太さと大きさが違いますから間違えることはないとは思いますが、このあたりは、日本車の方がわかりやすいと思います。
メルセデスは、操作系が統一されており、大抵のことは質問しなくてもわかるものなのですが、このCクラスに限っては、パーキングブレーキの使い方がわかりませんでした。
解除のレバーはほぼ同じ位置にあるのですが小さくなっていて、しかもプッシュボタン式になっていました。
そして、解除した時に全く手ごたえがないため、本当に解除されたのか、不安になってしまいました。
アナログ時代の私には、ワイヤーレバー式のEクラスのダイレクトなというか、踏んづけてかかり、レバーを引いてガッチャンと音がして如何にも解除しましたという感覚の方が却って安心できます。
視界は申し分のないもので、この点は、ほとんどのメルセデスの美点です。
ただ、スーパーマリオブラザースの笑えるCMで宣伝しているGLAについては、側後方の視界がやや遮られているように思いました。
この車のエンジン、2リッターターボで、E250と同じです。
更には、日産スカイライン2000tとも共通なのですが、感覚的には三者三様ですので面白いと思いました。
低回転から比較的すっとスピードが出るのがスカイラインで、EとCは、出だしはゆっくりです。
でも、この点はメルセデスの哲学のようで、190シリーズの2速発進のように、間違えて踏んだ場合でも急発進しないことを狙っているのかもしれません。
ですから、E250は緩やかながら軽い感じで、このCは軽くアクセルを踏んだ感じでは動きが重く、最もゆっくりと発進します。
少し踏み込んでやると、急にトルクが盛り上がる感じで、普通に動いてくれますから、心配するような問題ではないと思います。
サスペンションは、如何にもメルセデスのしっかりとした感じながら、このモデルにはエアマチック・アジリティーパッケージなるサスペンションが装備されていて4段階に切り替えることができるようになっていました。
最初は知らずにECOでスタートしたのですが、それでも十分しっかりしている感じでした。
途中で切り替えてもらった感じとしては、Sportはかなり固め、Sport+は更に固めに対し、Confortは、ふわふわ浮きあがったような感覚で、確かにエアサスペンションという感じでもありましたが、柔らかいかというとそうでもない、油圧のサスペンションとは少し違う感覚ですから、ECOでいいと思いました。
タイヤが18インチで、前輪が45%、後輪は40%とえらく扁平なサイズであることは気になりましたが、乗り心地に対する影響は、マイナーチェンジしたEクラスよりも軽減されており、ノーパンクタイヤの硬さが全く気にならなくなっていました。
レーダーセーフティーパッケージ等の各種安全装備ですが、普通に注意して運転している限り、全く働くことはありませんし、実際、試乗している間、一度も意識されることはありませんでした。
余計な介入をしてこないところも、私はメルセデスの美点だと思っていますが、今の愛車もブレーキアシストは装着されていますから、下手に強く踏むと、本当に急停止してくれます。
エコ装備としてのアイドリングストップですが、前モデルは少々ギクシャクしましたが、ニューモデルは大変スムーズでした。
しかし、CLSのような、何時止まったのか、再始動されたのかわからないほどのスムーズさではありませんでした。
むしろ、このレベルで十分です。
参考までに燃費ですが、当日の燃費はリッター8.5キロ、通算燃費は10.0キロと余りよい数値ではありませんでした。
聞いてみると、渋滞含む市内の試乗が多いからで、郊外流していると14キロぐらいまで伸びるだろうとのことでした。
いずれにしても、メルセデスは、エンジンは黒子に徹しています。
粛々と自分の仕事をしているという感じです。
26年の付き合いの賜物か、少し長めに試乗させてもらって、最後は車庫入れもしてみましたが、コマンドシステムに映像が表示されるパーキングアシスト使うより、窓開けて目視ですっと入れた方が速いのは、アラウンドビューモニター付きのスカイラインの試乗の時と同じでした。
スカイラインで苦労した話をすると、ヤナセのセールスマンも、メルセデスに装着されているアラウンドビューモニターには懐疑的でした。
ステーションワゴンで役立つテールゲートですが、スイッチによる自動開閉ができるようになっていました。
しかし、スペース的には明らかにEクラスに分があります。
室内同様、タイトに、しっかりとまとまったスペースという感じでした。
総論として、スペースのヒエラルキーは健在ながら、今回大幅にボディー構造が見直され、アルミが多様されるようになったとのことですが、剛性感というか、しっかり感自体は明らかに改善されていました。
ドアーの感触としては、確かに以前より軽くなっていますが、プリウスのようにベコンという感じではなく、しっかりしていますから、気にはなりませんでした。
クラスレスというキャッチフレーズどおり、造りの良さに関しては、私のE300よりも上でしょう。
それでも、愛車に戻るとほっとしました。
Cの緻密な感触とは一線を画す適度にラフなところと、室内の余裕は、サイズが微妙に大きいEクラスにはかないません。
大変いい車であることは認めますが、今の車を、もう1回車検をとって7年間乗る選択も十分ありだなと思いました。
ニューCクラス、緻密で、タイトで、ハイテク満載ながらそれを感じさせないいい車です。
とにかく運転しやすくて安全な車が欲しい人という人にもお勧めします。
価格に見合う価値はあるでしょう。
モデルによっては500万を切るCクラスですから、その品質を考えると、むしろ安い買い物だと思いました。
乗らずに買っても損はないと思いますが、その前に是非、試乗されることをお勧めします。
Posted at 2014/11/21 19:15:03 | |
トラックバック(0) |
メルセデスベンツ | クルマ