いつもながらのヴィヴィオの整備&修理です。
今回は、整備はフューエルフィルター、
デスビキャップとローターの交換。
修理はシリンダヘッドの交換。
整備は購入部品を交換するだけなのでサクサク進めます。
まずはフューエルフィルター。

内部のフィルターがまっ茶色。
フューエルポンプも交換するつもりだったけど、
製廃とのことで代替品を探すところからスタートになり、
今回はパス。
次にデスビキャップとローター。

端子のエッジ部分がかなり腐食と言うか荒れています。
キャップも同様でかなりお疲れの様子。
交換後は高回転の回り方が力強くなった気がします。
実作業の順序は前後しますが次はシリンダヘッドの交換。
なぜ交換することになったかと言うと、オイル漏れ。
最近気候が温かくなったにもかかわらず暖気時に
マフラーから白煙が出ることとオイルの減りが早いことから
ヘッドカバーを外してバルブ周りを観察してみると、
どうもバルブステムシールが下がっているように見えます。
恐らく軽自動車エンジンのお約束ともいえる
バルブガイド下がりによるバルブステムシールからの
オイル下がりのようです。
と言う訳でヘッドの修理です。
基本はその日のうちに修理して乗って帰りたいのですが、
今ついているヘッドを外して修理して戻すのはさすがに無理なので、
事前に交換用ヘッドを組み立てておいて
ヘッド丸ごと交換することにしました。
で、交換するヘッドはどこから持ってくるかと言うと、
以前降ろした旧エンジンが工場に保管されているので
そこから剝ぎ取ります。
このエンジンのヘッドならローラーロッカーが
そのまま使えるように加工済みです。

早速エンジンを外に持ち出してヘッドカバーを外します。
このエンジンは腰下(クランクシール)からのオイル漏れが
激しかったものの問題なく動いていたのと、
現エンジンを製作する予定もあったため修理する事もなく
そのまま使用していました。
とは言え、8000rpm以上回して使っていたのでヘッドは
健康診断を兼ねて分解清掃してから使用します。

ヘッドを取り外して燃焼室の様子を観察します。

まあまあでしょうか。
左から4、3、2、1番シリンダですが、
1、4が薄めで3番がちょっと濃いかなぐらいで健康そうです。
続いてバルブ周りを分解します。
この時点で多少問題が確認されました。
・バルブコッタが外れない。
最初はヘッドをクッションの上に置いてリテーナーの上から
ソケットで叩いて外そうとしていたのですが、
叩いても叩いても硬くて外れる気配なし。
工場でバルブスプリングコンプレッサーを借りて、
ようやく外れました。
なお、外れる時には「バキッ!」と言う音とともに
コッタが飛んできてケガするところでした。
・バルブステムが曲がっている。(曲げたっぽい)
バルブスプリングを外した後に何気なくバルブを
元の穴に入れようとしたら、1本入りません。
どうも最初の叩いてバルブコッタを外そうとしたときに
曲げたようです。
さっそく雲行きが怪しくなってきましたが、
とりあえずそれぞれ対応策を考えます。
バルブコッタの嵌まり具合が異常に硬かったため、
分解後に確認するとバルブステムと嵌り合う部分が
捲れるように変形してバルブステムが食い込んでいた形跡がありました。
回し過ぎだったようです。
バルブ側もコッタが嵌まる部分に変形があるようで、
使えなさそうです。
さて、バルブとコッタがおシャカという事でどうするかと言うと、
工場裏に捨ててある別のヘッドから回収します。
このヘッドはスリッパーロッカーを入手するために
某オクで買ったもの。
ヘッド自体はインジェクションヘッドでインマニ形状が異なるため、
使えないのですが、バルブ関係は同じものなので流用可能。
とりあえず部品のアテはついたので、
旧エンジンのシリンダブロック側も観察してみます。

上から4、3、2、1番シリンダですが、
カーボンが付着していますが、手でパリパリとれる程度です。

同じく上から4、3、2、1番シリンダですが、
1、4番と同様でまあまあ良い状態の様です。
さて、部品を分解したらまずは清掃。
大まかにオイルを拭いて洗浄液にドボン。

1週間漬け込んだ後ブラシで洗浄してもう1週間漬け込んで再洗浄。
アルミから錆が出てきたのであまり漬け込みすぎるのはマズいようです。
部品の洗浄が終わったら、ヘッドはガスケットの除去のため、
定盤で面出しします。
ざっくり面出ししたところ
で、後は洗浄した部品を組んでいくだけなのですが、
回収したバルブを洗浄後に見てみるとバルブシートとの当たり面が
結構荒れていてちょっとこのまま使うのは嫌な感じ。

(左のバルブが黄色いのはワイヤブラシで磨いたため。)

ヘッド側もちょっと荒れているので、悩んだ結果、
バルブだけフェース研磨することに。
本当はヘッド側もやった方が良いのだろうけど、
結構費用が掛かるのと、両方やるとバルブが沈んで、
圧縮比が下がりそうな気もするので。
と言う訳でバルブはフェース研磨の旅に行っている間に
必要な部品類の手配をして準備します。

バルブステムシールとか。
バルブが戻ってきたら、擦り合わせ。
まあまあ良い感じ?
バルブを挿して。
スプリング他を組み込んで出来上がり。
面出しした燃焼室側も綺麗です。
とりあえずここまで。
Posted at 2022/07/17 12:08:29 | |
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