
ピカソ・オーナーなら、ジープ・チェロキーとの「顔」の類似性に困惑したことがあるだろう。LEDのDRLと、その下のメインの前照灯のデザインと位置関係、そしてDRLとウィンカーがほぼ兼用されていることなど、偶然とは思えない類似性がある。そこで、その辺のクロノロジー(時間軸)を調べて見た。
英語版Wikipediaによると、ピカソのコンセプトであるTechnospaceのデビューは、2013年3月のジュネーブ・モーター・ショー。チェロキーは2013年3月のニューヨーク国際オート・ショー。同じ月であるが、ジュネーブは3月5日から、ニューヨークはプレスデーが3月27日からなので、ピカソの方が3週間だが早い。
しかし、英語版Wikipediaによると、チェロキーはその前月、2月にクライスラーがプレビュー(写真公開)しているらしい。なるほど英語版Googleで検索すると、2月25日に一斉にメディアが写真を報道していることが確認できる。だが、ピカソファンとしてはそこで諦めるわけにはいかない。同様にTechnospaceでプレビューを検索すると、何と2月10日にプジョー・シトロエンがジュネーブ出品前の写真公開をしているではないか。ここでも約2週間、ピカソの方が早かった。
だが、両者の発表は極めて近接している。もちろんTechnospaceを見てから真似たのでは、間に合うはずがない。これは、下馬評通り、ハッキング、産業スパイ、あるいはヘッドハンティングによって、もっと以前に素のデザインが流出していたと考えるべきなんだろう。どっちがどっちを真似たのかは、まあ想像に任せるしかないが …
ちなみにプジョーシトロエンは米国市場から撤退しており、公式販売はしていない。アメリカで売らずに世界第9位に入ると言うことはある意味凄いが、じり貧も招いている。逆にクライスラーも欧州市場からは撤退しているが、元が別会社(AMC)だったジープだけだけは販路があり全欧で0.2~0.3%のシェアを持っている。
(写真)2014 Jeep Cherokee (KL MY15) Limited wagon (2015-07-09) 01" by OSX - Own work. Licensed under Public Domain via Commons.
日本では未発売のCitroen C4 Cactusとはもっと似ている。ひいき目かも知れないが、私にはC4 Picassoが一番まとまっていると思える。(写真)By Kickaffe (Mario von Berg) (Own work, autoaid-Blog) [CC BY-SA 3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons
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車文化 | クルマ
Posted at
2015/10/27 23:17:36