(マーシャル・マクルーハン『グーテンベルグの銀河』)
(エドワード・T・ホール「文化を超えて」の言葉の引用らしい。引用の引用は本当はよくない、、、)
すべての道具は体の延長だ。
どこまで体になっているか、つかんでいるかな?
ぐらいの文。
グーテンベルグは
活版印刷術を発明した人で、
おかげで人の能力は拡張されていろんなメディアを使えているので、グーテンベルグに感謝
とマクルーハンはおもっているのでしょう。
ペンを持てばペン先まで体。
自転車に乗れば自転車も体。
たまに交差点で前輪が車道にはみ出して止まっている人を見かけるけど、自分のカラダが一部でも車道に出ていて平気なら、
「この人はきっと、ベビーカーの前輪も車道に出して待つ人だろう」と思って慎重に避けます。
「こういうときにクラクションを鳴らさないと事故を起こしたときに過失責任が大きくなる」って同僚が熱弁するんですが、、ホント? この同僚、左手がすぐにクラクションを鳴らすための待機に入る人。割り込まれそうだなと思ったら加速しつつ左手をクラクションに乗せる人。鳴らしすぎて、いつか相手に刺される人。
自動車に乗れば自動車も体。
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昨今ニュースになる踏み間違い事故についてとぃんくも先生とGETくんが会話しています。
とぃんくも先生:
「私は原因療法がしたいの。高齢者の踏み間違いを警告するんじゃなくて、踏み間違いの生まれない世界を作ろうよ、ってこと。大雑把に言ってしまうと、全ドライバーが(カーレーサーみたいに)左足でブレーキを踏むようになれば踏み間違いは生まれない」
GETくん:
「だったら、すべての車からアクセルペダルをなくせばいいじゃないですか、、、」
とぃんくも先生:
「、、、GETくん、それは”アリ”だ。というか多分、それが一番イージーだ。だが残念ながら、ワタシはそこまでイカれてない。」
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わたしも。
ただ、わたしは踏み間違い事故を起こしません。物理的に踏み間違わないですから。左足ブレーキです。特に発車時やバック駐車時は右足がブレーキを踏むことはない。
1993年からオートマ。
35年2ペダル。
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20歳の頃、学校の先輩のミラの助手席に乗せてもらったことがあります。
左膝が割と動いていたので、オートマなのになんでかなと思っていたけど、人の膝をじっと見るってなんだか失礼な気がしてちょっと放置。30分ぐらいして、
「ちょっと運転かわってよ。」
40kmぐらいの道のりだったので、
「イイですよ。」
会話しながら、なんとなく流れで、
「先輩は運転中に左足は、何してんですか?」
「え? ああ、、ブレーキ」(よく言われるんだろうなと思いました。)
「え?」(オートマ限定免許などない時代ですから)
「うん。ブレーキ。」
「ん? へえ、ブレーキですか、」(やべッ、膝が気になっていたことがイヤで運転かわってって言ったのかな?)
「だって、ペダル2つだもん。」
ペダル2つだもん、、もん、、もん、、、
ちょっと瞳孔が開いた気がしました。
(、、おお、この人は、天才だ、、、合理的でない常識を迷いなく突破できる人だ。)
と感じましたが、当時は、「マニュアル車じゃなきゃ楽しくないだろ」と思っていましたし、踏み間違い事故が注目されてもいないころだったので、2ペダル2フットの意味などあまり考えもせず、
「イイですね、先輩。そういう考え方、好きですよ。右足がアクセルじゃなきゃいけない理由もわからないですしね。」
ぐらいでその話題も終了(嫌そうな気配がしたので)。ふわっと次の話題に。
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2台目のカペラカーゴ(オートマ車)に乗り換えたある日、仕事帰りの運転中に突然この会話を思い出しました。
(神奈川県に転居してしまって、おそらくもう会うことのない)先輩は、どうやってたんだろう?
(でもいま左足ブレーキをやってみるとすると間違いなく事故につながる予感がする。絶対にできない、公道を運転中の今は。大きな体育館があるめちゃくちゃ広い駐車場に行こう。)
リベルのぐるっと写真を撮ったところです。
その駐車場で密かに練習開始。左足をブレーキの端にちょっと乗せておいて、右足でブレーキを踏んでいるときの踏みごたえを覚えていき(衛宮士郎くんのように「トレース・オン、右足動作鑑定。左足力場想定、共感終了、左足待機、、、」みたいな?)、徐々に左足単独ブレーキの感覚をなじませていきました。車社会への義務として一週間は毎日練習しようと思って。
教習所で右足がブレーキを覚えたのは、たぶん最初の乗車練習ですが、2ペダルでも左足でブレーキは踏まないという免許取得後の7年以上の合理性のない思い込みの壁を突破するには、凡人のわたしには必要な時間かと思って。
それから30年以上。左足ブレーキです。
(30歳過ぎぐらいまでは同乗者がいるときは、右足ブレーキでした。年上の別々の同乗者から「右足ブレーキの必然性うんちく攻撃」を何度も喰らって、かなりうっとおしかったから。先輩も喰らっていたんだろうな。)
今では、ずっと左足。
いまやわたしがどっちの足でブレーキを踏んでいても誰にも気づかれないですしね。他人はもちろん家族にも。
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義理の兄は、博多っ子のカーレーサーでした。
同一カテゴリーでは「美祢サーキットの雨天時コースレコード」を持っていると自慢していました。「みなが遅いときに、いっとう早いっちゃんねー。」
今はサーキット自体がなくなってしまったので、「もう誰にも抜かれることないっちゃもん。」うらやましい。
義兄を乗せて運転したときに、「おお? 左足ね。3つペダルあってもコースじゃやる人多かよ。雨んときの直線後のシケインとか、もう両足(ブレーキ)っちゃ。ま、対向車が来らんけんね、同じやなかけんど。」
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ヒヤリハットは時にあるけど、緊急制動の時はきっと、右足が動きます。(自分の車で練習したことはありません。タイヤにフラットができるの、嫌ですから。)
緊急制動の練習は教習所でしかやったことがないです。そのうえ、当時の先生に2回も言われましたから。
「💢止まった後でエンジン動いちょるよね? ブレーキだけっちゃ💢! クラッチは踏まん
そ💢!(「そ?」 初心者に、なに怒ってんの? 今じゃコンプラ的にアウトな教え方でした)」
だからきっと、緊急時に左足は動かない。刷り込みは、強いほど潜在意識に残る。。
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仕事上で、マニュアルトラックにも乗りますし、カブにも乗ります。普段は自転車にも乗ります。
トラックでもブレーキ操作は間違えません。(自転車に似ているからといって、カブに乗っているときに左手でブレーキをかけようとします? 存在しないレバーを引くために。)
自分が何に乗っているか(正しく表現するなら、「自分の体がどこまでか」)は、まあたいていは間違わない。
ただ、
リベルになってから、左足置き場がないのがちょっと不便。(休んではいないのでフットレストではないかな?。)
みなさんいろんなアイデアで発明やアレンジをしていらっしゃる。
活版印刷術を編み出したグーテンベルグのように、それはスタンダードになっていく。
今夜もみんカラで勉強しようっと。