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Takuya!@フラミのブログ一覧

2015年04月11日 イイね!

いわゆる一つの旅日記 2

 マニアの皆様、お待たせしました。旅日記2でございます。
 
 実を申しますとこの旅日記2の大部分は一番最初に書かれています。実は先月末くらいに書かれたものに加筆され今月の最初にはほぼ出来てたものに少しだけ加筆しました。
 大変に主観に満ち満ちておりまして、いつにも増して長文だらだら駄文が踊りまくっておりますゆえマニア以外の方にはオススメしにくい内容となっております。大量の写真付きで観たい方は僕の本ブログであるロードスターふらの北海道ミーティング特設サイト内のフラミ通信での閲覧をオススメいたします。

 ロードスターってなんだ? NDロードスターと私!?

 今回、全国各地で長い間やってるロードスタークラブと、各地ミーティングの主催者代表に、RCOJ事務局(&マツダさん)から新型試乗会の案内があり、交通費自腹で!山口県美祢市のマツダのテストコースにでかけてきたのでした。決して全てサイコロ任せではないのです。きっと。

 本題に入る前に僕がどんな形でロードスターと付き合ってきたかを簡単に記しておいた方が判り良いと思うので簡潔に。
 25年前にNA6を購入し車検に供えそろそろチューンでもと思って訪れたディーラーでデビューしたてのNA8シリーズ1に思わず乗り換え。しばらくすると「あれ?NA6の方が面白かったんじゃ!?」とパフォーマンス・アップではなくより官能的なクルマに仕立てる為に色々と手を入れている内にウェーバーキャブになったりなんだりしてしまいました。その後も合間に何台かついつい別なロードスターを増車したり手に入れて手を入れてとか、立場を利用して(?)色々なロードスターに乗ってきました。

 さて、本題。3/22朝、僕は気に入った小倉のパン屋さんシロヤさんで練乳したたるサニーパンとオムレットを購入の上待ち合わせ場所でバスに乗り込み山口県は元美祢サーキットにあるマツダのテストコースに向かったのでした。

 現地に着くと山本主査がお出迎えをして下さり「卓夜さん遠路はるばる、ようこそ!」と再会を喜んで頂き握手を交わしました。
 まずはマツダのブランドエッセンスビデオを流され僕はコイツには何度も何度も涙腺をやられているので軽くシカトしつつなんとかやりすごそうとします。

 「ヲイヲイ、歳で涙もろくなったとは言え、ちょっと大袈裟なんじゃないの?」って思ってますか?
 じゃあ、おみまいするから観てみなさいよっ!

 終了後はNDやこの試乗会についての説明のあとで、いよいよ試乗です。待ってました!

 試乗は2人ペアで順番にNA6、NB、NC、ND/MT、ND/ATと乗って行きます。僕とペアになった不幸な方はなんとあのARRIVE石井自動車の石井さん。美味しいネギの密売人とのウワサもある堂堕な疑惑の人物(石井さんゴメンナサイ)。
 冗談はさておき、とっても素敵で非常に気さくで楽しい方です。僕と似た部分もあり、すぐに打ち解け楽しく試乗出来ました。石井さんありがとう!

 さて、まずはNA6です。エンジンをかけると散々聴き馴れた音と振動でお目覚めです。するすると滑るように走らせると、というつもりでいたら僕は「あれ?半クラ掴めないな」と思っていたらギアを入れ忘れてて空吹かし。石井さん「天然だしー!」と大爆笑(苦笑)。
 前輪と少し遅れて後輪でコトコト路面の凹凸を拾い、既にこれこれ!ってな感じのワクワク感に僕も石井さんもニヤニヤです。
 ゆっくりとワインディング・テストコースに鼻をむけコースインしたところで加速を開始!最初のコーナーを抜けてニヤリ!連続して曲がると二人とも雄たけびを上げながら笑い出し「楽しー!」の連発です。ノーマルNA6は本当に楽しい!
 独特のヒラヒラ感を味わいながらコーナーに飛び込んで行きます。NA6は今乗ると色々なネガな部分も目に付きますが、それは実は発売当時だって感じてました。
 僕はロードスターを逆オーパーツと評していました。それは25年前の他のクルマたちと比べるとありえないほど古き良き時代のスポーツカーの味わいを湛えていたからです。
 僕はNA6の商品性をある部分で非常に高く評価しています。それは本来は欠点でしかないはずのネガな部分が魅力にさえなっている点です。これは強い。とても強い。欠点がむしろ魅力になるなんてもう恋みたいなもんですからね。
 それは25年前も現在も変りません。そのNA6の状態が良ければと言う注釈が付きますがNA6にはそんなエバーグリーンな輝きがあります。

 続いてNBを走らせてみると始動してぬるぬる走らせた瞬間からもう違います。NAにはちょっと無縁な洗練という価値観がクルマを包んでいます。
 NAのようにコトコトせず優しく路面の凹凸をいなして進んで行き、コースインして加速を開始するとスムーズに力強くタコメーターとスピードメーターの針が踊り出します。
 ターンインしてからも非常にスムーズです。スッとステアリングを切ると自然な感じで旋回を始めてヨーが発生します。
 ただし、あのヒラヒラ感は姿を消しています。ここが好みの分かれる所でしょうね。テールハッピーなワインディング・ダンサーも少しオトナになって優雅に踊るようになったのです。

 お次はNCです。もうとってもスムーズです。モデル末期のNC3はしっかりと躾けられていて一速からそのレベルの高さを窺わせています。
 ワインディング・コースに踊り出すと、踊り出すという表現が似合わないくらいスムーズです。加速も凄く良いしコーナリングもスムーズで腰も低く少しも危なげな感じがありません。パワーも充分で他のロードスターに比べかなり楽に速く走れます。
 多少ラフに操作してもクルマが優しく受け止めカバーしてくれ、多少の腕の差はクルマがなんとかしてくれます。他のモデルと比べるとGT的な性格も強く同じ条件で同じ距離を走ったならばドライバーの疲労度は格段に違うでしょう。だけども、しっかりとロードスターの血筋で系譜の一つである事が間違いないのはそのフィールからしっかりと感じ取れます。

 NCロードスターで前を走るNDを追いかけるのは簡単です。多少離されても強めにスロットルを開ければみるみる追い上げ助手席との会話に夢中で片手ハンドルが多少ラフでも安定してみるみる差を詰めます。
 非常になだらかな丘のようにかすかに膨らんだボンネットに両端に小さな耳のようなフェンダーを持つNCロードスターのボンネット越しに映る先行するNDロードスターは止まっている時の何倍も魅力的に見えます。目の前でロールして姿勢を変えて様々に変化するリアビューの面は景色を映しては流れて行きます。これは素直に格好が良いです。
 正直、当初はNDのテールのデザインは微妙かなと思っていましたが見る時間の経過と共に良く見えてきました。もうセクシーなんです。
 そしてストレートに入り加速姿勢に入った時にNCロードスターのキャビンに今までのロードスターには無かった排気音が飛び込んできました。NDの排気音です。音量は小さいですが高回転になると音色は澄みながらも倍音要素が入る快音です。音を良く聴きたくて早めシフトアップで低回転でNCを走らせたりしましたがトルキーなNCの速さも実感しました。

 さて、お待ちかねのNDのSPパッケージに乗り込みます。リアビューと快音で興奮度も期待値も上がり盛り上がる心を静かに鎮めようと努力しながらプッシュスイッチで始動。既に良い雰囲気が漂ってきちゃっています。内装は歴代最高に良いクルマ感あります。
 始動の音もそうですがドア内側上部からボンネットに向かい衝き抜けるようなボディ色部分が雰囲気を盛り上げているせいもあるでしょう。
 クルマから降りて後ろから見るとリア・フェンダーの盛り上がりから続くラインでねじれながら進みドア中程で捻られたラインはそのままフロント・フェンダーに続きグラマラスな山を登って行きます。その山はボンネットに横に向かうと急勾配で下って行きボンネットには近い距離の前方物を綺麗に逆さに写しフェンダーに向かう勾配の途中では美しく歪んだ景色や光が映り込むのです。
 一速に入れ静かにゆっくり走り出すとコトコトと路面の凹凸をNAより柔らかくNBやNCよりしっかりと伝え始めます。これはけっこう僕の好みです。
 テストコースに繰り出すと足音を忍ばせつつもステップを踏むように軽やかに走り出します。エンジンはスムーズ。10thリミテッドを越えるくらいスムーズ。ぐっと踏み込み5500回転付近からは音色が更に快音に変化してレッドゾーンまで綺麗に回ります。ウェーバー・キャブのたずなが付いた僕の愛馬ほどでは無いけども市販車としてはかなりの気持ち良さです。
 ステアリングはタッチが軽く当初は若干の違和感も感じましたがインフォメーションもきちんと感じられ車体の軽い動きのせいか直ぐに馴れて違和感は解消されました。このステアリングが悪戯に小さすぎたり太すぎたりせず表面に貼られた革の感触も大変に良いです。
 美しくくびれながら造形されたカラード・ドアトリムから繋がって行くフロント・フェンダーの頂点はフォーク・ダンスのジェンカを踊る時に(前習えの姿勢です)前に伸ばした自分の腕が自然に手が掴んだ前の人の肩にあたる所にタイヤを感じる感覚であり視覚的なダイレクト感を感じさせ、後輪の存在を腰の後ろに感じながら回転椅子に座り手を伸ばした形で自分を中心に弧を描き旋回する感じで前方の景色が左右にゆれるのです。
 そして、その感覚で例のフェンダーとボンネットで構成された山と谷に切り取られた景色が回るのです。その山岳地帯の描くスカイラインの内側では艶かしく景色や光が歪み形を変化させながら流れ瞬くのですから堪りません!これ街や木漏れ日が映るとたまらんですよ。

 無駄にステアリングを振り回したい衝動を堪えながらブレーキングしてステアリングを切るとヨーの発生前にNAのヒラヒラ感とは恐らく起源を別にするヒラヒラ感に似たような極マイルドなタックインを見せます。
 NA6はコーナリング中にアクセルを抜くとノーズがインに入りリアが前に出ようとして巻き込み始めこれがネガでも持ち味でもあるのですがNDはノーズが切れ込むもののリアは安定しています。
 このNDのドライブ・フィールだとドリフト・コントロールもかなり容易だと思うのですがこのクルマにはDSCがバッチリ効いている筈。NC出立ての頃に挑戦した事があったけど直ぐに横滑りは制御されてしまうのでDSCはオフにしなければそんなドライビングはとても無理です。ある意味FRと言えども誰が乗ってもかなり安全と言う事でもあるとも言えます。10年前でもそうなんだから今はかなりの制御で安全性も上がっているのが想像されます。現在のレンジは軽くスキール音鳴ってる程度なんで姿勢を崩させるにはまだまだです。
 僕のヘボな推測ですがNDはリアサスのスタビリティの向上や各デバイスの甲斐あって実はかなり限界が高くなっていて、その余裕があるからこそ味付けとしてこのタックインする挙動を演出として入れたのではないでしょうか。マツダとしては責任あるメーカーの立場として2015にNA6の挙動は出せない(10年前にある進言をした時の回答からマツダの感じている責任を理解しました)。でもあの軽さやヒラヒラ感みたいなものを再現する手立てを探ったところ…更にリアのスタビリティを上げてその余裕の中で遊びを入れたのかも?真相はまだ判りません。あくまでまだ妄想です。
 シフトも洗練されとても軽くスムーズ。個人的にはもう少しくらい重さとゴキっとくる感触があっても良いかなと思うくらい軽いタッチでそれぞれのギアにシフトノブは吸い込まれて行きます。この辺りはS660のワイルドさは僕の好みに近い。ここは好みの分かれる所ですが、必要とあらば素性が良いロードスターのシフトフィールなのでノブの重量変更で簡単にフィールの変更可能なはずです。
 
 気持ち良くパドックに帰ってくると、皆さんに僕のあまりのニコニコ顔を冷やかされる。でも、こんなに楽しいクルマを運転しているんだからそれは仕方が無いってもんです。

 今度はNDのATに乗り換えて再スタート!発進前に山本主査から「このクルマはBoseにCD入ってるので是非、聴いてみて!」とのお話があり早速、石井さんとオーディオをごそごそ。おおっ、なかなか良い音!スピーカーはなんと9個らしいです。低音に奥行きがあり、かなりグッとくる音です。
 NDのATの走りは若干どっしり感があるくらいで特に変りませんが、パーシャルからでもぐっとアクセルに力を入れるとトルコンのロスを感じさせないくらいのレスポンスで加速に移ります。
 パドルシフトは気持ちの良いクリック感を指先に伝えながらアップ。ダウンの時は自動的にヒュンと大きめにブリッピングを入れてくれて、そういえばさっきの僕のヒール&トゥはオルガン式ペダルに特に違和感は感じなかったけどちょっと他のロードスターの時に比べアクセルの踏み込みが不足気味だったよなぁ等と想い起こされました。
 ATについてはとっても良いです。先日乗ったS660とは比べようも無い素晴らしさです。マツダらしくないですが本当に良いです。
 
 そんな感じでオートマチックながらも気持ち良く右に左にアップダウンするコースを気持ち良くスポーティに駆けているうちにBoseサウンドは曲を変えペールギュントよりグリーク「朝の気分」を流し出したのです。

 この飛翔感を伴いながら気分を高揚させるオーケストラの名曲を深みのある音質で聴きながら春の景色のワインディングを駆け抜けていると心は鳥のように舞い上がりヒラヒラと向きを変えながら高みに向かい出します。そして不意に僕の心はこのテストランの前にも観た、僕が何度も何度も繰り返し観ては心を震わせ共感した「ある日、人は生まれ…」と言う言葉で始まり「ときめき」と「Zoom Zoom」と言う言葉を紡ぐマツダのブランドエッセンスビデオとリンクして僕を乗せたNDロードスターはそのビデオの中を勝手に自由に活き活きと駆け抜け出しその運動で高まったエモーションは抑えきれず僕の眼から溢れて一瞬視界を滲ませながら流れ出してしまったのです。
 「石井さん、なんだか僕、涙が出てきちゃいましたぁ。」苦笑いするしかない僕と仕方なく頷く石井さん(苦笑)。
 パドックに戻ると山本さんに顛末を控えめに報告。この時に後で考えると曲名を間違って伝えてました。新世界ではなくペールギュント「朝の気分」です。そして「卓夜さんがなんか情けない顔になっちゃってる!」とみんなに冷やかされ苦笑いしながらサングラスに感謝しながら再び目を隠し試乗を終えたのでした。ううっ恥ずかしい。

 NDロードスターの幌はとても軽くオマケにオープン&クローズの動作の際に自動的にウインドが上下して「儀式」を助けてくれるとか、1tを切る最軽量で最も安価な簡素装備モデルのSでさえエアコン、パワーステアリング、パワーウインド、オーディオ、ABS、DSC、TCS、エアバッグ、ヒル・ローンチアシスト、リモコンミラー、ポップアップボンネット、等が標準装備されての価格と重量であり、その膨らむ重量を削る為にフューエルリッド・オープナーはワイヤー式ではなく高価になるがワイヤー分の僅かな重量をも削る為に電動式を採用したり、高価になるが歴代よりより多くの軽量素材を随所に採用したりの涙ぐましい努力の結果です。
 思えばNCではRX-8とプラットフォーム共用する事になりサイズアップの原因にもなったのですがこの時に共用と軽量化の名目でトランクやアーム類のアルミ化が通り(NCはホワイトボディではNBより軽い)それが今に繋がってもいます。かっては平井主査が半ば反則気味にアルミ・ボンネットをなんとか通した伝説(?)はNDではフェンダー他まで拡大されました。
 仮に安全基準が今とは比べ物にならないくらい緩かった時代のクルマであるNA6にこれら現代の車では必須とされる装備を採用したらその価格と重量はいったいどうなってしまうのかは想像に難くないでしょう。実際、S660のβとNDロードスターのSは価格が殆ど同じです。
 また価格帯でみても排気量でみてもこの辺りのクラスで内外装共にここまでプロポーション良くデザインの力がこれだけ漲っているクルマは世界中でも、ちょっと無いのではないでしょうか?
 ここまでのデザイン力を持ったクルマは500万越えの2L以上のクラスじゃないとちょっと見当たりません。

 そして今ならこの最新型のNDロードスターと、それとは異なりつつもある方向で熟成されたNCロードスターの両方が非常にコンディションの良い状態のものを選べて手に入れられるのだから新たにロードスターを手に入れようと思っている予算に都合の付きそうな方々には福音なのか甘い囁きなのか意見が分かれるでしょうけれど、またとないチャンスなのかもしれないです。
 そしてコンディションが心配な愛馬との生活を送っている人々の不安を和らげ明日へ希望を繋げる助けにもなると僕は思います。

 そんな想いを胸に僕らは山本主査はじめ今回の企画を実現してくれたマツダの方々に声を合わせて感謝の礼を述べて美祢テストコースを後にしたのでした。

おしまい。

 と言いつつもまだ旅の途中なのでした。                          つづく。

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 もうちょい濃い感じのブログ観たい方は僕の本ブログであるフラミことロードスターふらの北海道ミーティング公式サイト内のフラミ通信で若干写真大目でアップしてますので、もっと読みたいと言う奇特な方はそちらでもお楽しみ下さい。
 
 毎週月曜日にやっている僕のラジオでもその内にこの体験を話そうと思っています。

 それと、仲間にはちょくちょく送っているROCK's通信を配信希望で届いていない方は連絡下さい。

 ロードスター仲間達との最高にHAPPYでピースフルなフラミ。今年はパワーアップで復活です。

 「HAPPY」も「風は西から」この二つの動画は自由にアップして下さい!
Posted at 2015/04/11 02:42:11 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2015年04月09日 イイね!

いわゆる一つの旅日記 1.5

 内容的には旅日記でもなんでもないのですが旅日記2に行く前に記しておきたかったので上げさせてもらいます。いつもの事ですが、お好きな方向けの内容です。

 「ホンダは燃えているか?」

 マツダNDロードスターの感触がまだ残っている内に是非乗っておきたいと言う事で急遽、ホンダのS660を試乗してきました。
 今回、二つの別法人の販売店でMTとATのS660を試させて頂いたのですが結構対応が違うのです。これは担当者個人の問題なのか店舗責任者の問題なのか会社の問題なのか判りませんが、何故カタログではなく人間が説明して試乗車があるのかと言う部分を思い直したいなと思いました。状況によっては買いたい気分に大きな差が出ると感じたからです。どちらがどうというつもりもありませんし、ホンダに限らずあらゆる販売業やサービス業に通じる話ではあると思います。僕も色々と気を着けなくては。
 
 さて、S660です。まずはエクステリアですが軽自動車枠の中で良くここまでのデザインを実現したと思います。リアエンジン・ミッドシップらしい良いデザインだと思います。ミラーなんて非常に格好が良い。
 但し、僕は軽自動車枠で作る意義をそれほどに感じていないので、その枠を無視して多くのクルマの中の一台として観ると残念に思う部分も多々あります。好みの問題ですが、ホンダで言うと僕は圧倒的にプロトタイプのNSXの方がカッコイイと思ったのです。
 「あんた、そんなクルマと比べたらアカンわ」と言われるのも重々承知ですが価格やカテゴリーが低いからそれで良いとは僕には思えなくてこれがもし軽自動車枠でなければこのデザイン力があればもっといけるんじゃないの?という事を感じてしまったのです。
 そうは言っても大きさに関係無ければ理想的な比率でデザインすることが容易なのも重々承知してますし、諸条件をクリアしてかつ実現する尊さや意義も大切だと思っています。その部分では本当に素晴らしい仕事をしているなと思います。僕の心にガツンとこなかっただけで。

 ルーフは両サイドに太く頑丈な柱を持つ幌でオープンにするには三箇所のロックを外し端からクルクル海苔巻きを作る如く巻いてボンネット内の収納スペースに収めます。所要時間は馴れれば3分くらいでしょうか。約7キロの僕の肩幅より少し広いくらいの長さで僕の太ももくらいの太さの筒状の物体です。
 これを収めてしまうとこのクルマのラケッジはほぼ使い切ったことになります。乗り込んでみるとザ・スポーツカーなタイトなコックピットと助手席です。しかし軽枠とはいえ必要にして充分。身長175×体重7んーキロの僕でもちゃんとホジションをとれます。
 コペンの時は大変に厳しく苦痛しか感じなかったのとは違います。オープンの時にラケッジが消滅してしまう両者ですが電動ルーフに拘り僕にこのクルマは無理と感じさせたコペンとラケッジは無いけどワクワクしながら座れるS660の差は大きいです。
 ただ僕の好みの問題ですがS660のデザインに幌は似合ってないと思います。このクルマはクーペでも良いかな?開けた時の開放感もタルガ風なので完全なオープンカーのそれとは違い壁に囲まれつつ屋根だけがぽっかり空いている感じで剥き出しになった開放感はありません。幌ではなく板状のルーフの方がと660はカッコイイと思います。
 メーターナセル横の赤いスタートスイッチを押すと一つ目のタコメーターの針がグルリと一回転して目覚めた事を知らせます。スピードメーターはタコメーターの中でデジタル表示です。ATだとステアリングにシフトハドルが付きます。
 MTはクローズで、ATはオープンで走ったのですがここでエンジン音の聞こえ方に大きな差がありました。この差異は恐らくトランス・ミッションの差ではなくルーフの状態の差なのかと思いますが定かではありません。
 MTクローズの時はエンジン音は始動から背中越しに少々けたたましく聞こえタコメーターの針と共に盛り上がり好きな人には音楽であり嫌いな人には煩いと感じられるものでした。好きな人しか乗らない性質のクルマなのでこれで良いと思います。この大きめの音はかなり気分を高揚させてくれます。ここまで気分を高揚させる音量を持つクルマはスーパーカーを除くと近年では殆どないでしょう。ポルシェも今やかなり静かですから。
 毎日365日では嫌な日もあるかもしれないけど「そんな気分」の時には自分は特別なクルマをドライブさせている高揚感に包まれます。非日常の魅力に溢れています。
 ATオープンの時にはアイドル中常にカチカチとタペット音のような高めの金属音がかすかに響きます。この音について尋ねたところ現在のホンダのエンジンのあるセンサー部の作動音らしくこれは仕様とのことです。微かな音なんですが僕にはこの音が安っぽくとても気になりました。クローズドで乗ったMTの時は全く気にならなかったのですが、この違いはエンジンサウンドの大きさの違いによるものだと思われます。
 オープンだと恐らく作り手が選んで室内に敢えて響かせたサウンドが反響せずに開口部から逃げてしまい静かになると同時に後方のエンジンフード開口から選んでないこの音が直接流れてきてしまい気になってしまうのではないかと推測しています。
 これが当たりなら僕は閉めっぱなしで乗るかな。このクルマのオープンの魅力はオープン・ライフ漬けの僕には乏しく逆にクローズドで室内に響き渡る騒がしいサウンドは非日常感満点です。
 ちなみにオープンでも高回転で走る時には心地よく流れてくるホンダ・サウンドで全然気になりません。あくまでアイドル中だけです。
 左右確認して静かに走り出すと室内から見るあのスタイリッシュなミラーに切り取られた後ろの景色も自分が今特別な車に乗っている気持ちを上げてくれます。こういった小さな一つ一つが大切なのです。神は細部に宿るんだなぁ。
 MTシフトはタッチも素晴らしく、コクコクとした心地良い感触を手首に伝え入って行きます。この気持ち良さは溜まりません。リヤ・ミッドシップの車のシフトフィールは大抵嫌いですがこれは素晴らしいです。NAロードスターのタッチが大好物の僕ですが近年は洗練されて良くなってゆく反面、物足りなさも感じています。S660グッドです!ペダル配置も良くてヒール&トゥも容易です。
 ATはそのまま走り出すとふんわりアクセルでとてもスポーツカーとは思えません。まるでお買い物用エコカーみたい。レスポンスのレの字もない。これは燃費対策なのでしょう。メーターナセル横のスイッチでスポーツモードを選ぶと本来の姿に戻ります。同時にアイドリング・ストップもキャンセルされます。パドル操作をしなければレッドゾーン直前まで引っ張りながらシフトアップします。パドルのタッチは普通。NDロードスターにあった心地良いクリック感みたいのは無いです。ダウンの時もNDみたいにプリッピングはしません。パドル操作しなければブレーキングと共に自動でダウンしてゆきます。
 ハンドリングはなかなかのもの。非常にコンパクトでありつつ軽とは思えないほど剛性感が高く路面を捉えインフォメーションを伝え痛快軽快の公道を走るカート感覚です。グイグイ踏んでブレーキングしてスッとステアリング切ればクルリと曲がってホントもう楽しい!もっとエンジンが勝ってても良い気もします。痛快だけど限界は結構高い。右に左にタイトなコーナーを何度か抜けてみましたが
良い感じです!

 ここまで走ってきてNDやマツダが目指したものとの差を感じはじめてきました。例えばスロットル操作に対してNDはジャストで還ってくるけどS660は少し大目に還してくる。コーナリングはS660ギュンギュンとくる痛快感なんだけどNDはひとつひとつのコーナーを味わいながら楽しむ感じ。
 スパイシーで美味しいS660とダシが利いて旨みたっぷりで美味しいND。どちらも限界は多くのユーザーの先にありつつドライバーの原始的喜びを演出しているのでしょうね。
 
 利便性も味わいもより多くの時間を共に過ごすならNDを選ぶのが良いと思うし、限られた特別な時間やシュチュエーション限定で楽しみたいならS660を僕なら選ぶ。
 日常と非日常の橋渡しをして日常に非日常の彩りを与え人生を楽しませるロードスターに対し、S660は非日常の固まりで、それを日常に取り込む事で日常の中に非日常を感じさせ楽しませるクルマと言っても良いのかもしれません。

 この二台はそのそれぞれに求められた異なる方向性と使命を全うするべく開発されてきちんとその事に応えたクルマなんだと思います。
 
 価格的にはNDロードスターのSグレードとS660のβはほぼ同じ。ランニングコストはトータルで見ると短期間ならS660で長く乗ればNDになるのかな?まぁそんなに大きな差は無いと思われるので些細な点で迷わず好きな方をドーンと選んだ方が幸せになれるかもね?

 たとえ失敗したとしても、きっとそれも人生という旅の深い味わいのひとつになるだろうさ!たぶんね!

 じどうしゃバンザイ!

                                                                   つづく。

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Posted at 2015/04/09 17:56:11 | コメント(4) | トラックバック(0) | 日記
2015年04月08日 イイね!

いわゆる一つの旅日記 1

 忙しくて忙しくて随分と延び延びになってた3月の旅の記録を書き始める事にしました。

 3月20日金曜日ふらりと飛行機でも観ようと千歳空港に。話題のプレミアムなソフトクリームを食べてみたりしながら飛行機を眺めたりしていました。

 ちょっと小腹減ったので何かオヤツは無かったかなとポケットをまさぐるとキャラメルが入ってました。ただそのキャラメルがちょっと変ったキャラメルでありました。5番16:30発関西国際空港行き!

 まぁ、それは冗談で本当にサイコロに従って旅なんてしませんが、18時頃に関空に到着。6番21:00梅田集合21:30発高速バスで九州小倉行き!

 とりあえず急いで梅田を目指します。時間的にバスはラッシュに巻き込まれる危険があるなぁ。よし、この関空快速で行こうじゃないか!腹も減ったので梅田でばっちり飲み食いして旅の疲れをリフレッシュするぞぅ!

 大阪の方はお判りでしょうが結論から言うとこの決断は間違いでそれが僕を少々追い詰めることになる。関空快速なかなか停まるのであります。駅によっては停車時間もけっこう長い。

 なんやかんやで20:29梅田駅到着!こりゃイカン!時間が無さ過ぎる!予定の立ち飲み屋はパスして、とりあえず集合場所近くまで移動してその辺りの店で飲み食いする作戦に変更する。
 ガーっと急ぐとワリにすぐ着いた。よし、360゜探索!ガード下に外に空きテーブルある店発見!突撃!もう一気にオーダーして喰らいつくと美味い!しかしあっちゅう間に集合時間になる。そらそうだよ30分ないんだもの。電話を入れてゴニョゴニョと…よし、とりあえず出発前に着けば良い事になったので30分くらい延長!ビール追加おねがいします!

 千鳥足でバスに乗り込むとちょっと湿度高め。これはきっとボーカリストの僕の喉に良いはずと言い聞かせ隣席の方に会釈して席に着く。隣席は細身色白で銀縁眼鏡の神経質そうな黒いトレンチコートの男。
 4列シートは膝が前席に付きそうなクリアランスでリクライニングは殆ど無し、隣席とは既に触れ合う距離感。
 なんとか眠らなくてはと目を閉じるが、なかなか睡魔を呼び出せない。やっと少し眠くなってきたかも?と思った瞬間に肘に触れていた隣席の男の腕がビクンビクンと動く!こちら150%の覚醒!更に腰と尻に痛みが走り始める。きた、きやがった!
 そんな事を繰り返すうちに、5:50九州は小倉駅に一睡も出来ぬまま到着。まだ暗い中バスを降りて駅の中に入る。ううっ、長距離バスを甘く見ていた。

 することもないので街を徘徊。24時間営業のラーメン店で暖を取りつつ徘徊。目覚めた目当てのパン屋さんにも行きつつ徘徊。桜も咲いているね。そして風呂で命の洗濯で自分を取り戻す孤独なオトコの再生ストーリー。それほどでもないけど。

 小倉駅には新幹線もモノレールも入るのだ。

 モノレールで目当ての旦過市場に向かう。北九州の台所らしい。

 いくつかの美味しそうなものと日本酒を仕入れて徘徊。

 菅原神社では梅が咲いていた。神様、僕のアタマ良くしてください。

 唐突だがオーディション合格してライブをやることになる。

 なんと、今日の宿はライブやれば一泊1円で泊めてくれるのです!予算に乏しい僕にはうってつけ!やらないわけには行かないでしょう!んで挑戦してライブをやることになったのです!

 市場で仕入れた幾つかのごちそうを日本酒で頂く。これがここの味なのか。うまい!

 そして、ほろ酔い加減でライブを始めさせてもらう。九州の友人JACKも駆けつけてくれたがオーディエンスはまるで僕の事を知らない人たち。しかも国籍だってフリーダム。文化が違うせいか、めっちゃ観られてる。スゲー目が合うよ。でも負けずに熱傷。いや、熱唱!

 なんとか盛り上がりつつ終了。しかし、僕のブログ等の画像を使って作ってくれたポスターはラーメン屋さんや奥田さんじゃあるまいにタオル巻き。確かに、風は西からも唄ったけどね。この盛り上がりが後に…。

 この後、ちょっとした極秘会議がありつつ参加した各国の首脳と今後の世界平和やら貿易問題や世界貢献なんかについて激論を交わして解散。飲みに繰り出しデザイナーの中山さんと合流して楽しい夜は更けて…。

 宿に戻ると「卓夜さん、おかえりなさーい!飲みますか!」この宿は大変にフレンドリーなのです!

 こうして小倉の夜は更に更にディープに更けてゆきました。

                                                       
                                                        つづく。



 音楽って良いね!


 もうちょい濃い感じのブログ観たい方は僕の本ブログであるフラミことロードスターふらの北海道ミーティング公式サイト内のフラミ通信で若干写真大目でアップしてますので、もっと読みたいと言う奇特な方はそちらでもお楽しみ下さい。

 二週に渡り貴島さんに出演頂きNDについて語り合っていた為に色々とお問い合わせ頂いている僕のラジオですが、基本的に今度は誰々が出るとか具体的な出演予告はいたしませんのであしからず。欲を出さずにいつものリスナーさんを大事にして自由に気まぐれにやりたいのです。また、そのうちに貴島さん以外にもまた色々な方に出てもらったりとか面白い企画を募集中です。なにか面白そうなプランがあったら教えて下さい。

 それと、仲間にはちょくちょく送っているROCK's通信を配信希望で届いていない方は連絡下さい。

 判り合える仲間達との最高にHAPPYでピースフルなフラミ。今年はパワーアップで復活です。

「HAPPY」も「風は西から」この二つの動画は自由にアップして下さい!
Posted at 2015/04/08 05:59:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2015年03月30日 イイね!

ROCK's突発ツーリングとライブ!

 早くNDの試乗や九州旅日記について書きなよ!と仲間に言われてますが忙しくて手を付けられませんのです。近日中にやります。その前にさらっとした昨日の日記。

 日曜日はROCK'sさんの突発ツーリングと言うことになり、まだ寒いから近場の温泉とか良いんじゃない?とか代表がND試乗会に行きスッカラカンなのでお金かからない方が良いんじゃない?と言ったとか言わないとかという事になり、みんなでオキニのホルモン屋さんに行って温泉に行く事に!

 ワタクシ、色々と溜まっている事を片付けてたらすっかり夜更かししてしまいましたが加齢の為かなんとか早起きできて集合場所へ。

 まずはホルモン食べるべく、しゅっぱーつ!

 ちょっと寒いけどオープン!

 でも、ロードスターあるあるで乗ってたらヒーター利くからそれほど寒くもない。

 昼からはむしろ暖かかったしね!

 わいわい走ってホルモン!

 うまい!安い!美味い!やすい!旨い!

 合間に今期のROCK'sスケジュールや4/29にやる舞台のフライヤーを渡したりしつつND試乗会の様子とかこの間の貴島さんとのラジオでのNDの話とか色々と報告しつつアホな話で盛り上がる。

 温泉に向かって出発前に駐車場で見知らぬオバサマが僕に話しかけてきて停まっていた古いディムラー・ダブルシックスを指差して「おにぃちゃん、このクルマなんてクルマ?」と訊いてきたので教えてあげたのだけれども、なぜ僕に訊いて来たのかしら?お店を出た途端なので僕が何に乗ってやって来たのか判らぬ中なぜ僕だったのかなぁ。実は昔、本気で古い格安ジャガーを探してロードスターのセカンドのゲタにしようとした事はあったけれど。デイムラー乗ってそうに見えたか?(笑)

 一時間ちょい走って温泉に到着。空いていて非常にのどかな雰囲気です。露天でだらだらとアホな話をしてからシャワーを浴びていると浴場に僕らの他はお客さん一人しかいない。

 暖まり過ぎた身体をアイスやジュースでクールダウンしながら、のんびり過ごしてから帰路へ。

 今日はこの後に19時から地下鉄澄川駅の近くのハイツリービルのモダンタイムというライブバーで僕の所属バンド「愛と平和」のライブがあるのです。

 さらに4/29にやる舞台が「もだんなたいむす」と言う事でそこはモダンタイムさんにフライヤーを置いて来いとの監督の特命(?)も受けているのでした(苦笑)。

 軽く食事を済ませてからモダンタイム入りして挨拶したりなんだりしてたらもう出番!

 お店は凄い熱気で熱い!ライブ気持ち良し!

 終わってからマスターに4/19も19時から出てよ!とオファーされつつ解散。楽しかった!

 音楽って良いね!

 もうちょい濃い感じのブログ観たい方は僕の本ブログであるフラミことロードスターふらの北海道ミーティング公式サイト内のフラミ通信で若干写真大目でアップしてますので、もっと読みたいと言う奇特な方はそちらでお楽しみ下さい。

 それと、仲間にはちょくちょく送っているROCK's通信を配信希望で届いていない方は連絡下さい。

 判り合える仲間達との最高にHAPPYでピースフルなフラミ。今年はパワーアップで復活です。

「HAPPY」も「風は西から」この二つの動画は自由にアップして下さい!
Posted at 2015/03/30 13:19:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2015年03月18日 イイね!

歴代ロードスターとNDロードスターに関する妄想について

前回に引き続き駄文をつらつら綴らせてもらいます。
お暇で心が寛容な方だけどうぞ。

 ロードスターとは何だったのか?

 僕の中では、ちょっと高いけど無理したら普通のサラリーマンでもなんとか買える逆オーパーツとも言える走りのリアリティを復権させたオープン2シータースポーツカーです。

 このちょっとだけ高いってところが僕はこのクルマの日本での成功に関与していると思うのです。

 86やロードスターに関して若者が買うには高いと言う声もありましたが安ければ良いのか?と言うと僕はそれは違うと思うのです。
 安くて良いものなんて誰しも求めるけれども、大抵はその価格には理由があって安いものは安い作りだし内容の良い物は高くなってしまう。薄利多売って言葉もあるけれどそれは多売だから成立するけど趣味性が高くなれば客を選ぶし客を選ばない商品は趣味性が低いもの。
 内容の割りに安い物も確かに稀にあるけれど、明らかに内容に比べて安い物って総じて何処かで誰かが泣いているんじゃないのかな?あなた仕事しててどう思う?
  
 昔、スズキ・マイティーボーイと言うクルマがありました。軽クーペで作ったエルカミーノみたいなクルマでお金の無い若者がターゲットで「金は無いけどマイティボーイ、スズキのマー坊とでも呼んでくれ!45万円から!」なんてCMで言ってたけど実際に若者がこぞって買い出し人気出たのは販売終了してから。ちゃんと売れてたなら今もあったかもしれない。僕は好きだけどね。マー坊。

 どう頑張っても憧れだけで終わってしまうクルマだと自分が所有する画が想像し難い。誰でも手に入れ易いけど安っぽいものは憧れや夢の対称になり難い。でも、ちょっと無理したらもしかしたら自分にもってクルマはとっても夢があると思いませんか?
 そういうクルマを無理出来る人たちや余裕のある人たちが手に入れて乗り続け楽しく夢のあるカーライフを実際に送って笑顔をふりまく事でそのクルマの人々の心の中での価値は上がり、その中で諸事情で手放されたクルマたちは新車から数年間の償却率の高い期間を過ごし割安になって(市場原理で人気があればリセールも良いのでその率は変るが)市場に戻り、新車価格では無理出来なかった人々も手にして数行前のようなことで人々の満足度を維持しつつ時が経ち更に安い中古車が出回り学生も無理したら買える夢のあるクルマになる。
  
 それってロードスターでしょ?

 僕が学生の時に買った車は廃車屋さんにあった5万円のボロボロのカローラでした。外装はボロだけど機関は良かったから選んでお金を注ぎ込んでコツコツ少しづつ直していじって乗り倒しました。
 当時の知り合いにスーパーを何店か持ってる家のボンがいたけど彼がパパに買ってもらったのは新車のワンダー・シビックのR。タイプRじゃないよSiの下のR。彼の家くらいの資産状況では新車のSiは無理らしかった。マー坊なら楽勝だけれどね。
 当時はAE86もあったけど新車の86買うのはボンボンか社会人でクルマにあらかた注ぎ込むクルマ好きか競技やってる人たちだった。お金の無いクルマ好きたちは古いクルマいじって新車のハイスペックと張り合ってた。
 
 こういう趣味クルマたちの世界で大切なのは苦労しないで気軽に新車で買える事よりも多少高くても情熱に火を点けて夢や憧れや笑顔への加速性能だと思うのです。スペックよりフィール。

 それはロードスターと言うクルマの歴史が証明してきたのではないだろうか。デフレでワンコインでもオツリがそれなりに戻ってくるメシをかっこんでて大切な事を忘れちゃいけない。
 人は必ずいつか死にます。死ぬまぎわまで、もしくは死ぬ間際に最後に食べたいのはそんな食事ですか?

 NDロードスターに期待せざるをえない幾つかの理由。

 車重の軽いのはもちろん素晴らしいが、それだけだと安全基準の緩かった初代と比べるのは余りに酷と言うもの。
 しかし、この時代にNDの予想されている重量は内容を考えるるとなかなか凄い。コスト無視の軽量化で高価格にしたりメカニカルを簡素にしての軽量化で無いのが偉いじゃない?
 いくら軽くてもエリーゼみたいな価格帯だったり、FFで足回りがチープなレイアウトじゃ僕らのロードスターじゃない。でも、それだけだと初代の方が良いってなっちゃう。
 確かに初代には色褪せないたまらないが素晴らしい部分がいっぱいある。僕も大好きだ。但し、走りのフィールは程度が良ければと言うトコはある。あまりに劣化してたら本来の楽しさは感じられないものね。

 その点では生まれたてのNDは誰でも凄く良い状態で楽しめる。でもそれだけじゃつまらない。
 
 NDの軽量化のメニューの中に足回りのアーム類や外板のアルミ化による軽量化が含まれているのが嬉しい。これらはかなり原価に影響してしまうが重量配分の見直しで向上するフィールアップはかなり期待出来る。なんで元々ロードスターは低くて50:50なんだよってこと。バネ下重量は通常の3倍キクって言われてて、難しい事が判らない人はなんか赤い彗星のシャアみたいでイイって理解でも良いくらい(?)走りのフィールアップに貢献する可能性大。
 僕が軽エンジンを入れたケーターハムさんトコのセブン・ファミリーの新しい仲間に俄然期待したのはそれが最軽量である部分も大きいがタイヤ&ホイール重量が一族の中でダントツに軽いとこが大きいのです。
 NDは軽くなった重量は元よりその重量配分の理想化は車重を越える価値があるかもしれないのよ。つまり皆まで言わずとも期待が高まるでしょ?

 ボディデザインは少々二枚目過ぎて気恥ずかしいかもしれない。乗り手にも美意識を求められそうだけどオープンカーにとってはインテリアは勿論、乗り手もエクステリアの一部なので、少しはお洒落して色々と自分の都合の悪いトコはカバーして乗りたい(笑)。
 でもファニーフェイスだと思うのはリトラアップしたNAとNB1とNC1くらいじゃない?それ以外のモデルはみんなワリとシャープな綺麗系だから販売期間で言うとファニーなのは25年の歴史の中でたぶん15年ほどじゃないかなぁ。NDも低い位置からみるとファニーなトコあるからまぁある意味歴史通りとも言えるかも?僕はファニーフェイス好きだけどね。ほら、僕もファニー系じゃない?(苦笑)

 インテリアに関しては歴代で一番スタイリッシュだと思う。ステアリングは変えたいけど。これはマツダコネクションの貢献度が大きいのかな。マツコネ以外の部分がシンプルになりデザインの自由度が上がっているのだと思う。
 そびえ立つマツコネもあの「とって付けた感」のせいで脳がインテリアの一部と認識しないのか僕はそれほど気にならない。
 機能においては何度かマツコネを使って走った事があるがあの位置と画面サイズが絶妙で僕の知るカーナビの中で二番目タイで使いやすい。
 ちなみに一番目はマツコネと同じ7インチのタブレット端末を僕の特製ホルダーで固定したものでかなりマツコネに近い位置と高さではあるが縦置き。縦だからナビとしては情報量が多くなり7インチと位置で視認性も良い。二番目はマツコネと同じ7インチの僕の二代目タブレット端末でこれは縦置きホルダーをまだ自作出来てないのでそのものズバリマツコネとほぼ同じ位置に横向きで立ててある。だからマツコネと二位タイの観易さなのです(笑)。7インチとあの位置は視認性絶妙です。
 良くを言えば使わない時はインダッシュナビみたいに畳めて引っ込めてあの場所に何も無い様になればスタイリッシュ。今時は音源も小さなメディアやミュージックプレイヤーかラジオが主流になって来てるので技術的には可能なはずだけどコストアップになり販売価格にも影響するだろうね。
 マツコネ・レスのオーディオパックのオーディオ端末がもっと薄く小さくなると良いのになぁ。もちろんそれでは当然使い難く視認性も悪くなるだろうから採用が難しいくなるのだろうけど。

 ドライビング・ポジションは実際に座って走らせてみないとなんとも言えないけど、若干後ろよりに見えるので今までより後輪の動きを感じ易くなりFRならではの醍醐味が高まっているかもしれない。
 ただし、昔のスポーツカーはクルマにドライバーが合わせるのが当然であり、情報整理や処理や操作スキルの無いものは去れというスタンスであった為にハイエンドなスポーツカーは価格もスキルも人を選び、その点ライトウエイトスポーツカーはそこまでハードルは高くないがちょっとだけ人を選びますよと言うスタンスであった。現代は更にマイルドになってはいる(とは言え全く選ばなくなったとしたらその存在価値は逆に微妙になるので少しはそう言った部分も必要であると思う)のでその醍醐味はスキルがあればしっかりと味わえるものなのか、雰囲気だけのものなのかは現時点では何とも言えない。
 
 現代のスポーツカーにおいて特にライトウエイトスポーツカーにおいて大切なのは走りのリアリティではないかと僕は思っている。それはリアルではなくあくまでリアリティだ。日本語にすると「感」。   度々話しているがレーシングカーとスポーツカーが乖離しはじめた70年代。それはレーシングの現場でそれまでは技術によりいかに多くの情報を伝えようとしてたのが遂に選ばれた人間たちであっても情報処理の限界に達してしまったことにより情報を量ではなく選んで伝えてストレスを軽減する必要に迫られる転換点だと思う。良く戦う為にレーシングはイージーになって言った(と言っても選ばれたスキルの人たちのものだから市販車とはレベルが違うけど)この辺りからスポーツカーも行く先が判らなくなりはじめ衰退して行ったのだと思う。間口の広かったライトウェイトスポーツカーは特に顕著で絶滅の危機に瀕して行った。と言うか絶滅したと言っても良いだろう。ここまではリアルが幅を利かせていた時代だ。
 前半で書いたロードスターはリアルではなく走りのリアリティの復権でありこれが走りのリアルの復権だったなら現代でヒットしなかったと思う。一見時代の逆行であるから。でもなぜ時代の逆行とも言えるリアリティの復権に人々が拍手したかと言うと実は人間はそれほど進化してないからだ。
 未だにシェークスピアは人々の心を掴むしモナリザもダビデもゴッホもチャップリンもモーツアルトもエルビスもビートルズもローリングストーンズなんて未だに現役だ。それもこれも時代は変り社会は変れど人間は何千年も進化していないからだ。
 社会や技術が進みリアルが拒絶されてもそんなことがらを求める人々はリアリティという心で感じられる「感」に手を伸ばしたのがその正体でもある。少しだけ人やスキルを選ぶけど走りの「感」が強いエモーショナルなクルマがロードスターなのだと僕は理解している。

 今、上20行も使って話したのはこれからする話の前フリである。なんて説明ベタなんだろうかと思った人も多いかもしれないが僕は僕の理解と満足の為にエゴイスティックに書き続ける。僕が書いているのは取り扱い説明書でも契約書でもない。文章自体を楽しむ為のポエムに近いくらいの作文なのであります。僕と僕の文章が好きな人々だけが楽しめたらそれで良いと思って書いてます。
 
 この続きはあまりに長文なので僕の本ブログであるフラミことロードスターふらの北海道ミーティング公式サイト内のフラミ通信で若干写真大目で全文をアップしてますのでもっと読みたいと言う奇特な方はそちらでお楽しみ下さい。

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Posted at 2015/03/18 17:34:13 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記

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