このあいだは仲間とおでかけしたんだけど、とりあえず雪なので遠くまで遊びに行かず小樽辺りでフラフラしようか?
って事になってまずは僕らの定番のカフェでお茶とランチ!
お話に花を咲かせている中で僕が近々試乗したいクルマがいくつかある事を話したら
「じゃあ、行っちゃう?」
って事になり札幌へ!(そうです。この時点で小樽に来た意味はここPRESS CAFEに来ただけになりました。でも美味しいから良いのです。ノープロブレム!)
まずはBMW屋さんに来ました。お目当ては実は前にも乗りましたがi3です。

ザックリと説明するとi3はBMWさんとこのわりとコンパクトなモーターで走るクルマで駆動方式はRRです。
僕は最初にi3を見た時は正直あまり良いとは思わなかったんだけれどもBMWとメルセデスのデザインってコアな良さがあると思っている。この両者はグリルがちょっとエラそうなところが僕は好きではないのだけれどシルエットでみたり色々な部分の比率と言う視点でみると実に素晴らしかったりして感心するところしきり。
例えばこの逆の例はフィアット・バルケッタでコアな部分では大したことないのだけど流石はイタリア人、魅せ方を判っているのか体型を上手くアクセサリーでカバーしているのであります。アルファロメオなんかはそれをもっと凄くして乗り味にまでそんな芸当をやっている。なのだが、ジュリアはとても残念に思う。アルファがFRと言うアルファロメオとして理想の素材を手に入れたのにあの個性的なイタリア伊達男の風情を失ってしまった。
ドイツ車がイタリアンテイストを取り入れ伊達っぷりを上げてきたのに、イタリアの洒落者は世界のマーケットに食い込みたい一心でキザに見られると信用されなくなると恐れたのか急にドイツ人の質実剛健を取り入れようとしたのか?
イタリアン・スーツのあの華やかさと馴れ感はデザインは当然だが縫製の緩さにも秘密がある。個人的に思うのは156辺りのデザインが最後でMiToなんかは別にアルファである必要性を感じないデザインだと思う。あのデザインは別にフィアットブランドでも良いんじゃないかな。ジュリアは乗ったらきっと良いのだろうけどあのデザインは僕の欲しいアルファの顔じゃないのです。
脱線ついでにイタリアの服やアクセサリーで体型をカバーするやりかたと似たようでいて全く違うのは某メーカーのクルマであまり良くないものに趣味の悪い服やアクセサリーで、しかもオーバーデコレートして誤魔化している。味が濃ければ誤魔化される人達もいるけど美味しくない素材に味が濃いだけのソースをこれでもかと塗ったくっても舌が痺れるだけで美味しくはならない。
そして本文に戻り結論を言うと僕は今やi3のデザインを良いと思い始めているのだ。

エクステリアはこのクルマが電気で走り未来に向かおうとする決意を表している。カーデザインにおいてこのクルマがどんなクルマでどうありたいか、どんなメカニカルなのかを表現するのはとても大切だと思う。そういう意味で空冷のポルシェ911は素晴らしい。
先端にブタの鼻と呼ばれるキドニー・グリルの付いた短い小さな鼻があるがその中身はちょっとばかりのラゲッジになっていてそれはラゲッジの為ではなく安全性を確保する為に付けられている。リア・ハッチを開くと本格的なラゲッジ・スペースがちゃんと用意されているし2ドアのように見えるが観音開きの4ドアで後席へのアクセスも良好だ。
インテリア・デザインについては凄く良いと思う。凄く良い仕事をしている。エコロジーと新しさと暖かさを表現しつつ見た目だけじゃなくて普通のクルマとか少々勝手が違うのに使い勝手も悪くなくすぐに仲良くなれる。
必要も無いのに勝手を変えて新しさを無理矢理に演出して不便で使い難いだけで美しさと必然から無縁の某ハイブリットとはえらい違いだ。デザインにかける予算が違うと言えばそれまでだがそれは「志」の高さの違いでもある。
早速、走り出すとモーターはエンジン以上に右足に忠実に動力を路面に伝えて動き出す。レスポンスの良いエンジンは右足と燃焼室が直結しているようだけど、これは右足と路面が直結しているようだ。しかも思い切り踏み込めばのけぞるほどの加速感でスピードに乗りアクセルを緩めると非常に強い回生で減速するので馴れればワンペダルで走り出して停止できるし馴れるにもそれほどの時間を必要としない。プリウスもBモードに入れると回生ブレーキを強くできるがエンジンブレーキ程度の強さでこれとは次元が違う。i3は誰でも通常走行ならすぐにワンペダルで運転していられるのだ。
低重心で後輪駆動でRRと言えどもかなり50:50に近い重量配分(トゥインゴもRRだが50:50に近い)とBMWの厳しい躾けでハンドリングはとても良くゴーカートのようにスイスイと痛快に走るとても楽しいクルマに仕上がっている。ただし、このゴーカート感はオモチャのゴーカートでありレーシング・カートと比べてはならない。あれは小さくともレーシングカーなのだ。
同じ事が言えるのがi3はとても楽しく走れるがスポーツカーではない。重いバッテリーの搭載で重量は1.3tあり、簡易的なエンジン発電装置であるレンジ・エクステンダー搭載モデルでは更に120kg程重量が増える。なので走る楽しさと言う部分においては断然ロードスターなどのスポーツカーには敵うものではない。
i3のトラクション制御は「有り」「半有り」「無し」の三段階から選べるのでRRの特性を生かした(と言っても50:50に近いが)ミューの低い路面でトラクションを駆けながら地面を蹴飛ばし軽くスライドし曲がりながら進む事が可能だろうし、それはとてもドライビング・プレジャーに満ちた瞬間になるだろうと思う。なぜ「思う」なのかと言うと生憎の雪はこの時には完全に溶けて跡形も無くなっていたのでそう言った走り方を試す機会が無かったのである。先日のトゥインゴは制御が切れないので良いクルマなのにこんな走り方が出来ないのが残念だった。GTになればもう少し制御は抑え目になるらしいのだが、はたして?僕はトゥインゴにそこまでの強烈なキャラクターを求めてなのでどうなのかと言うところだ。
僕の思い描くi3との理想の生活はロードスターや他のクルマ達がいた上での近所用のゲタだ。走る喜びを満喫するなら断然スポーツカーだしそれを捨てたカーライフは僕にはありえない。そして遠くに行くならまたi3でもない気がする。
僕はロードスターで日本一周をした事があるけれど、それはロードスターだからこそ楽しい旅だった。良いGTならもう少し楽だっただろうけど楽しさが少々犠牲になっただろうし、ロードスターよりとんがったスポーツカーなら(僕のロードスターは少しだけ手が入っているが)苦痛を感じるだろう。i3はどうかと言うと市街地やワインディングなど頻繁に前後左右にGをかけて走る時はスポーツカーには敵わないまでも痛快に走れるがハイウェイやローカルの単調な道で一定のアクセルで走る時はちょっと辛いと思う。エンジンにはあるべき物が無いからだ。
非常に静かな部屋で椅子に座り身じろぎもせずに、でも眠らずに何かに集中して長い時間過ごすのは気持ちが良いだろうか?僕は正直それは嫌だ。それは苦痛でしかないのだと思う。
そんな時に僕を救ってくれるのは心地よい振動を伴った音だ。ちなみに僕のロードスターのウェーバーキャブレターは実に心地の良いハミングをしてくれる。
僕の考えるi3の良い所は痛快な走りとデザインと更にはスタンドには行かなくて良いと言うところだ。僕はパンク修理やタイヤ交換など大抵のメンテナンスは自分でやる事が多い。なので僕がi3を手に入れたら帰ってきたらプラグを挿して翌日出かけてを繰り返すだけで良い。スタンドには用が無くなる。これはとても楽だ。ただし、スタンドで給油以外に用があった人たちはそれを忘れないように注意しなくてはならなくなるだろう。メンテナンスや色々な交換時期についての提案などは自分でしなくてはならない。
遠くには行く気がしないのでレンジエクステンダーも無し。その方が安いし優遇も上がるし何より120kgも軽くなる。120kgと言えば痩せてた頃の僕が二人分よりまだちょっと重いんだぜ?つまり毎日が僕と痩せてた僕二人の三人乗りになるんだ。
そういうゲタ的な使い方が出来るならi3はサイズもちょうど良いし凄く良いなと思う。ただこのゲタは500万円を超えてしまうのだ。
さて、次に向かったのはルノー屋さん。ルックスも走りもなかなか良かったトゥインゴの問題点がGTになると少しは良いらしいと言う事を確かめに向かう。確か御招待来てたはず。開封してないけど(笑)
結論を言うとGTは入ったので売れると言うお知らせであって試乗車は入る予定が無かったのでありました。ただ今日は全カラー全ラインナップが入っているので見る事が出来ますよとの事なので折角だから見ておいた。
GTはサンク・ターボを思わせる様な演出だが僕はかって本気でサンク・ターボに憧れ何度も実車を見ているのだが実車はバリヤバイ迫力やけん。このトゥインゴとGTの差はシティRとターボとブルドッグの中間くらいやけん。サンクのターボはんはもうシルエット・フォーミュラーみたいなもんやけんね。
えせ博多弁はこれくらいにして僕は近年はサンク・ターボも良いがサンク自体に魅力を感じるようになっているのでトゥインゴはキャラクター的にはGTじゃない方が気分なのです。カワイイのが良いな。
さて移動した先ではケンメリのスカイラインGT-Rがお出ましです。これはGTをベースにGT-Rルックに仕上げたものでした。詳細は教えて貰えなかったけど恐らくは心臓部はL28の3Lオーバーのフルチューンが入っている模様。HKSさんのステッカーもチラホラなのでカタツムリさんも棲んでいるかもしれません。たぶんオリジナルなGT-Rより速いです。

日産さんが誇る電気自動車のリーフ。デザインは個性的だった先代に比べかなり普通になりました。カッコ良さ指数だけで言うと格段に判りやすいカッコ良さ上がっています。ただし、それはリーフ界において。
このクルマがカッコイイのかと言うと僕は全くそうは思えない。個性はあれば良いと言うものではないけども個性って力を持っていると思うんです。先代は個性があったがカッコ良くなかった。現行は少しカッコ良くなったけど個性の力を失った。どっちが良いのか難しいけどね。どちらもとりたてて良いデザインとは思えないから。どちらも現行プリウスよりは好きかなと言うくらい。ここは日産さんももっと売りたいと思って良かれと思っての事なんだろうけど、もっとデザインを大事にした方が良いと思う。デザインはクルマの在り方を現すと思うしそうでないデザインには意味が無い。
インテリアもかなり普通になった。少しだけ未来感を感じるけどもね。この点プリウスは乗った瞬間に未来を感じさせるトコはエライと思う。プリウスは例えるならクルマを運転しない人が未来っぽくデザインしたインテリアでリーフは運転はしたことあるけれどデザインがあまり良く判ってない人がデザインした未来っぽいインテリアに見える。i3はクルマも運転するのはもちろん良く知っててデザインもコンセプトも良く判っている人がデザインしている感じ。
走り出しすとi3同様にワンペダルで走れる。なかなか気持ちが良い。ハンドリングも思っていよりもかなり良いので驚いた。近年のスカイライン以外の日産の中ではかなり良いのではないか?日産のステアリングをそれ程多く握っていないので何とも言えないけどもね。
僕が今まで動かした乗り物の中で一番フィールに問題ありと思ったのは3年くらい前にレンタカーで乗ったノートだった。これはもう酷い。ステアリングもアクセルも足ももう僕を不快にさせる為に作ったのではないかと思える程酷かった。その前後に乗った日産もステアリングのフィールは好きになれなかった。それらと比べると雲泥の差なので非常に良く感じているのかもしれない。
リーフ速いし良く曲がるけど重さをデバイスが制御してる感を感じるせいか手放しで痛快と言う程の気持ち良さではない。快楽への道は厳しいのだ。そしてもしかしたらクルマをあまり知らなくて運転にそれ程興味が無い人はプリウスの方がダルでインフォメーションに乏しい事で安心感を感じて良いと言うかもしれない。運転が好きな人はリーフだろう。i3は価格を気にしなければ3日程でどちらの人も納得させそうな気がする。
ハンドリングはi3の圧勝なので比較しないがワンペダルの制御は良い線ではあるが一歩BMWが先を行っている。それはスピードレンジにおける回生ブレーキの利きの違いだ。
運転のヘタな人ほどスピードの出ている時にブレーキのかけ具合が弱く制動の立ち上げが遅いのでスピードが落ちてからもブレーキが強いので止まる寸前でカックンとなる。面白い事にi3とリーフの差はそんな感じだ。
後方カメラの画像をルーム・ミラーに映すインテリジェント・ミラーは箱のトラックではとても便利だがそれも搭載してのも頑張っているなと思う。ただし見難いので今後に期待と言ったところ。i3より100万円程安いが新車で欲しくなる魅力は僕には感じられなかったなぁ。良い所もあるんだけど魅力に乏しいのが残念なところかな。
そんなこんなでこの後は夕食に出かけて
ROCK'sステッフ・ミーティングに行き僕らのあっという間の長い一日は幕を閉じたのでした。楽しかった!
おしまい。
もうちょい濃い感じのブログ観たい方は僕の本ブログである
フラミこと
ロードスターふらの北海道ミーティング公式サイト内のフラミ通信で若干写真大目でアップしてますので、もっと読みたいと言う奇特な方はそちらでもお楽しみ下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=Q6E4QkPrzU0
毎週月曜日21時からやっている僕の
ラジオでもその内にこの体験を話そうと思っています。
それと、仲間にはちょくちょく送っている
ROCK's通信を配信希望で届いていない方は連絡下さい。
ロードスター仲間達との最高にHAPPYでピースフルな
フラミ。今年はもっとパワーアップ。