
愛車の640iグランクーペでたった片道3kmの道のりを毎日通勤していると、エンジンが温まりきらないうちに着いてしまうためとんでもない燃費(3km/L)を叩き出す。通勤だけで毎月60L近くのハイオクを捨てているということもあり、昨年に通勤用で125CCの原付二種のバイクを買った。
大学生時代に自動二輪免許を取り、自分でボアアップしたリトルカブとCB400SF Ver3に乗っていた。まだFiが出たばかりでキャブ車がほとんどの時代、両方とも自分でエンジンをバラしてカスタムやメンテを行っていて、今もその経験が生きている。
結局、リトルカブは中坊にパクられ、警察がノーヘル2ケツしてるところを追っかけてる途中に、ため池にバイクを突き落され山の中に徒歩で逃走し、犯人捕まらないまま廃車。
CB400SFは高齢ドライバーの軽トラにカマを掘られ、そのまま廃車。
それ以降はバイクから遠ざかっていた。
おっさんになり125ccのバイクを買ってからは高速に乗れない以外のデメリットがほとんどなく、グランクーペは年に数回、年間1000kmも走らない有様となってしまった。とは言え、その間にも補機ベルトやらテンショナーの交換、ひび割れしていたドライブシャフトブーツ、ブレーキフルード交換なんかはちまちまやっていたりする。
原付とはいえMTのバイク。昨年はフェリーに乗って5日間のロングツーリングにも出かけた。昔を思い出して大きなバイクに乗りたくなった。
おっさん、意を決して灼熱地獄の8月に高校生や大学生に混じって教習所に通い大型二輪免許を取った。
そして大型バイクを契約して、2週間前に納車されたのがKawasakiのNinja1000SX。納車は2週間前だ。
「そしてその車両は今は手元にない。」
1000kmの慣らしが必要なので、それを兼ねて今年も5日間のロングツーリングに出かけることにした。
下道で阿蘇、九重を通り新門司から大阪へ向かうフェリーに乗り京都大阪を観光して同じルートで帰ってくるプラン。
この日のために若い時はつけていなかった、ガチガチのプロテクターを買い、色々装備を揃えた。
出発から数時間後やまなみハイウェイをまったり走行中、金属同士が強烈にこすれ合う異様な音ともに、エンジンが停止しリアタイヤがロックした。
すぐにクラッチを握り体勢を立て直して転倒だけは免れ、路肩に停車。
タイヤがロックしたので最初はABSあたりが壊れたかと思ったが、スターターを回してもセルが回らない。完全にエンジンが焼き付いていた。新車で買ってまだ260kmしか走っていない。
携帯の電波が通らないちょうど山の中腹で立ち往生した。一緒にツーリングしていた友人のバイクを借り、電波の通るところに向かい、ディーラーに連絡とレッカーを手配。
しかし、バイクは上りのカーブの路肩もほとんど幅のない峠道にあり、レッカーが作業が難しいと言われ、1km先にある公園まで装備重量260kmの巨体を押していくことになった。
地獄の一時間だった。
Kawasakiのオプションでレッカーサービスに加入していたのでレッカー代はかからず(任意保険のロードサービスもあるにはあるが)、ディーラーまで直行。
症状を伝えても原因は全く不明とのこと。
ただ、往復のフェリーもホテルの予約もあり、旅の継続に暗雲が立ち込める中、代車のお願いをしたところ、同型の試乗車を貸し出してくれることとなり、外せる装備は付け替えて旅を無事再開。
借りたバイクも途中、4気筒のうち1気筒が死ぬというトラブルが発生。
タンク内のガソリンがインジェクター以外の別経由でインテークに流れ込みカブるというガソリン入れすぎなどでよく起きる症状らしく、こちらは30分で解消。ガソリンは規定値しか入れていなかったが、急な坂に停車していたことで別経路で流れ込んでしまっていたことが原因らしい。
とはいえ2台続けて同じバイクでのトラブルである。
旅が終わり新幹線で帰宅し、エンジンブローの原因をネットで漁ってみた。どうやらこの車種に限らず、Kawasakiの特定のエンジンではオイルフィルター装着時(または交換時)にエアを噛んでオイルが回らない症状が稀に起きるらしい。
大抵の場合は油圧警告灯が点灯し、エアを抜くことで解消されるらしいが、私の場合は納車直後に一瞬点灯はしていたものの2kmほど走行したら消灯してそれ以降は警告灯も点灯しなかったため、仕様だと思ってそのまま乗っていた。恐らくエアが噛んだまま油圧が確保できずにシリンダーやピストンに吹き付けるたり循環するオイルが循環されずに負荷の高い山道に耐えきれずに焼き付いたものと自分では考えている。ディーラーが今後行うであろう解析待ちなのであくまで想像だが。
もしそれが本当に原因であるなら、工場でフィルターとオイルを入れているのか、ディーラーで入れているのかはしらないが、検品どうなってるんやと。
エンジンが完全にロックしてしまったのでおそらくシリンダーもピストンも傷だらけでだめだろうなと。シリンダーもエンジンブロック一体なので多分エンジンAssy交換になると思われるが、まさかホーニングして再利用とかしないよね?と心配してみたり。
新車保証付いているのだから頼みますよKawasakiさん。
車では聞いたこともないような症状だが、一般的なエンジンはエンジンオイルにエア噛んで油圧低下とか一般的なのだろうか。
たまたま、転倒などせずに命に別状はなかったものの、タイヤがロックしていたので下手したら山の土手に突っ込んでもおかしくなく、まだ生きているだけマシと考えながらいっときモヤモヤとした感情を引きずるのだろうと思う。
旅の継続のために無理して試乗車を貸し出してくれたディーラーさんには感謝しかない(結果的にディーラーさんの機会損失を生んでるわけで)。
しかし本音を言えば、エンジンブローで今後1、2ヶ月乗れない分の損失(任意保険料とか)、フェリーに間に合うために本来使う予定のなかった高速代やら、帰宅する際の新幹線代、修理完了した際に引き取りに行くための交通費など、私自身の損失もあるわけで、流石にそこまで要求するのも心苦しいし下手したら過剰要求のモンスタークレーマーにもなり得るのでそこら辺は今は曖昧にしているがどうなることやら。
Posted at 2024/10/18 21:01:54 | |
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