さくらインターネットのメーリングリストfmlでfromを書き換えて到達性を上げる

　GmailやOutlookのセキュリティが厳しくなって、さくらインターネットで運営しているメーリングリスト（fml）からのメールが届かない、迷惑メールに振り分けられる、送信者のIDを確認できないなどの声が聞かれます。
　fmlでは通常、投稿者メールアドレスを差出人としてサーバからメール転送しますので、DKIMやSPFが整合せず認証がうまくいかないようです。転送等でも認証情報を伝えてくれるARCという仕組みがありますが、fmlは対応しておらず、さくらインターネットでは今後の対応予定もないらしいです。

　ネットで検索した情報をもとに以下の方法を試してみたらうまくいきました。
・fromをMLアドレスに書き換え（表示名に投稿者情報を入れる）
　displayname <username@domain> → "displayname (username@domain)" <mlname@domain>
・転送前の不要情報（DKIM、Received等）を削除
・メッセージIDを初期化（Gmailで送信メールのIDと同じだと受信できないことへの対策）
・reply-toにMLアドレスをセット

【決定版手順！？】
1. ftpツールで さくらインターネットのサーバに接続し、
　www の1つ上に fml というフォルダがあるので、
　fml/spool/ml/ML名/cf をダウンロード。
2. cfの # YOU CAN EDIT MANUALLY AFTER HERE. の下に以下を追加。
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$USE_ORIGINAL_MESSAGE_ID = 0;
$SKIP_FIELDS = "Received|Return-Receipt-To|DKIM-Signature|X-Google-DKIM-Signature";
$SMTP_OPEN_HOOK = q%
$Envelope{'fh:reply-to:'} = $MAIL_LIST;
$header_from = $Envelope{'h:from:'};
$header_from =~ s/"//g;
$header_from =~ s/</\(/g;
$header_from =~ s/>/\)/g;
$header_from =~ s/^\s+//;
$header_from =~ s/\s+$//;
$Envelope{'fh:from:'} = "\"" . $header_from . "\" <" . $MAIL_LIST . ">";
%;
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3. cfを保存し、元のフォルダにアップロード。（バックアップは取っておいてね）
4. さくらインターネットのサーバーコントロールパネルにログインし、
　「メール＞メーリングリスト一覧」から MLアドレス 行の
　「設定＞基本設定（動作設定）」を選び、開いた画面で何もせず「保存する」をクリック。
　これで make が走り cf の変更内容が config.ph に反映されます。
5. MLアドレスにテストメールを送信し、動作を確認します。

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