
半年経ったので再レビュー。
暑さ寒さもあって雨音も激しい。自慢できる記号性は皆無だけど、私はこいつを所有できて「幸せ」です。理由は以下。
○楽しいから
変わらず通勤が楽しみになり、仕事が憂鬱な時も取り敢えずアルトを発進させたいからギリ出社できてる事さえある。運転の楽しさだけとれば、むしろ少しずつ楽しさが増してる感さえある。
中古だったので、あちこち前オーナーの爪痕に気づいちゃったりはするんだけど、磨けば光るし、愛着は増す。
動的質感にリッチさなんて皆無なんだけど、車体が軽くて坂道発進が楽だったり、ちょっとオーバースピードでもクルッと向きが変わってくれたり、とにかく助かるシーンが多すぎる。
例えると、カリオストロルパン次元にとってのフィアット、シティハンター槇村にとってのミニ、イニD拓実文太にとっての86、クルマでは無いけど、紅の豚ポルコにとってのサヴォイアみたいなまさに「相棒」という感覚。アルトはボロく無いけどね。
これは最新テクノロジー満載の外車に乗り回して悦に入る事(そういう楽しみも世の中には存在し、経験すべき大きな価値があるとも思ってはいます。)では、この侘び寂びを含む楽しさは、得難いのではないかと思います。
○気が楽だから
燃費が良い。環境負荷も道路負荷も軽い。
ガソリン消費量が少なくて済むので、CO2排出も確実にEVより少ない。
火力発電が7割の電源構成を占める日本で乗る場合、テスラモデル3は10年10万キロ乗った場合、約9tのCO2排出し、アルトは9.2tで実はほぼ同じ。出してる「場所が違う」だけ。
製造時の排出は、テスラが15tとアルトの6tの2倍超なので、それをテスラが取り返すためには日本の電源構成が変わらない限り、350年乗るか、同じ10年で350万キロ乗らないと逆転できません。「未来を感じさせるEVは、きっとどこかの誰かが物理法則に反した魔法のようなソリューションを詰め込んでくれていて、僕らをクリーンな世界に連れて行ってくれるにちがいない。」と感じるのはSF映画を観る分には良いのですが、良い大人が判断材料に使う場合、ややナイーブな妄想が含まれている可能性に注意しましょう。
走行条件を変えない場合、日本の電源構成が再エネ99.8%になる時までは、テスラ乗りに後ろ指さされる心配は無いと言う判断になるはずです。
ちなみにBEVの製造時の排出が多いのは主にバッテリー製造工程で、安全品質を担保するために繰り返す「洗浄」と「乾燥」を繰り返す必要があり、どうしようも無い。製造プロセスにおいて、局地的に空間の温度を上げ下げする行為はどうやっても環境高負荷になってしまう。ICEでも似た工程はあるが、ボディ塗装の乾燥炉くらいしかない。なお、原料アルミの精錬はテスラのBEVもスズキのICEもほぼ同じ。パワートレーンが重いほど乗員保護に割くボディパネルは重くなるのが物理法則なので、テスラがギガキャストでどれだけ胸を張ろうとも、ムダが多い物体をさらに大きな装置で製造している事実は覆っていない。
行く先々の駐車場隣人に与えるストレス、道路アスファルトやお世話になる設備の痛みだって、洗車に使う水だって、少ない方が良いに決まってる。
「立つ鳥跡を濁さず」日本人の美意識は普段から実践していないと立派な大人とは言えない、とおじいちゃんからは習いました。
○安心だから
他ブランドだとアンティークでも選ばない限りここまで軽い愛車は選べない。
その点、HA36Sはまだ重要部品の保証範囲内だし、それが切れたとてリコールや補給部品の面倒はまだまだ大丈夫そうだ。
むしろECUとか性能が上がるものまでアフターマーケットに出現したりする。技術進歩万歳。
土日の朝ドライブで好みの旧車も見かけるが、今のところ楽しめる時間の長さと、不調時の部品探索負担と経済負担が気になってしまい、全く目移りはしない。
むしろ「僕はまだいけるよ」とジト目で見上げてくるアルト君が愛おしくてたまらない。
番外編で、恐らく、軽量なアルトだからこそ、大きく燃費が振れずに気付かせてもらえた、という事を書いておきます。
それはハイオクに対する世間の見方に対する違和感です。
レギュラーとハイオクの価格差は約7.5%高%(157vs146)だけれども、燃費は約10.0%改善しました(19.9vs18.2)。つまり同じ距離の燃料使用量が約9%減ったことになります。
明らかにハイオクの方がトルクも出てスムーズなので、運転方法が変わった部分もあるかもしれませんが、ハイオクの添加物は燃焼系の清浄効果もあって、ランニングコストにも効くはずです。
従い、現代のレギュラー車にはハイオクは「今お財布が寒くて、7.5%も多く払うほどのお金の余裕なんてございませんシクシク」と言う人以外、むしろ積極的に入れる方がお得だしエコにもなる合理的な判断であるという持論を持っています。
よくある「ハイオク仕様車はレギュラー仕様よりコストが高いから嫌だ」というロジックを聞くと、内心では「あー、メリデメの片方しか見れない残念な人なんだな南無阿弥陀」と思っています。
私見のみダラダラと長くなりましたが、週末ぼーっと考え事しながらコクコク変速するのがたまらなく楽しい車です。
アルト万歳。
HA36Sオーナーの皆様、愛車を愛し、幸福度の高い人生を送りましょう。
Posted at 2026/02/22 07:51:56 | |
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