前回のボディ(サテンホワイトパール)に続いて、
内装の色を測ってみました。
今回もミノルタの「CR-400」で測色しましたが、
パールやメタリックではなくて、普通の顔料で色出ししているのだろうから、それなりに測れたと思います。
●条件
〇コニカミノルタ「CR‐400」使用
〇インテリアにはケミカル製品は使っていません。マイクロファイバーで軽く拭き取り後に測色。
〇RグレードのスポーツインテリアPです。ショルダーパッドやアームレストはSグレード(86ならGT以上)と同じだと思いますが、スピーカーパネルやセンターニーパッドはSグレードとは違って固い樹脂製です(86のG相当)。
〇1測定で3回の平均が出ます。数センチずらして再測定。なので、6回測定の平均値です(2か所の誤差はほとんどないことを確認)
運転席に座って感じるのは、
ダッシュボードは若干緑味かな?
ドア内貼りは若干赤味?
ショルダートリムは、また緑味に?
ですが、はたしてどんな結果になるでしょか?
太陽光がウインドウガラスを通して入ってきて、それにより見える色なので、ガラスの色の影響もあるだろうし。。。
見る角度によっては、緑が赤に、赤が緑に逆転する気もするし。
●測定箇所
●測色結果(L*, a* ,b*表示)
L値:明度 色の明るさを表わします。
a値:値がプラス側ほど「赤」、マイナス側ほど「緑」
b値:値がプラス側ほど「黄」、マイナス側ほど「青」
数値が大きくなるに従って色あざやかになり、小さくなるに従ってくすんだ色になります。
黒内装なので、当たり前ですが、L値が25程度と、ボディのL値80前後より低くなります。
a値、b値は、±2~3前後なので、ボディの白の時と同程度ですね。
一般的に、白は色差が目立って、黒は目立ちにくいと言われていますが、
自分的には、仕事で「黒」の色管理で苦労したこともあり、意外と色差を感じると思うのですが。
昔、黒い(ブリリアントブラック)ファミリア3HBに乗っていた時、
リアフェンダーをぶつけられて、修理したことがあります。
ドアやバンパー部は線で切られており、塗装したところの色差はまったく目立ちませんでしたが、
ルーフ部でぼかしたところがあり、赤味と緑味がはっきりと分かってしまったことがあります。
黒の中の微妙な緑味、赤味、黄味は認識しやすいと思います。青味は「黒」に見えるので気づきにくいような気がします。
話を、測色結果に戻して、
全ての箇所で、a値がプラス側、b値がマイナス側ですね。
赤くて青いってことは、マゼンダとか紫っぽいってことですね。
とはいえ、値がとても小さいので、そんな色は見えませんが。
L値は、素材やシボの影響も考えられますね。
プラスチッキーな光沢のある素材はL値が高くなりそうだし、シボが浅かったり。
では、グラフにプロットしてみましょう。
原点は左上です。

ボディの時より値の差は小さいようです。
⑦ニーパッドセンターが赤味が若干弱いのかな。
で、ダッシュボード①とドア内貼り②を比べると。。。
ドア内貼りのほうがa値が若干大きい。ので赤味が強い。
で、ショルダーパッドのa値は、ダッシュボードとドア内貼りの間。
うん、予想通りの結果でした。
人間の目ってすごいですね。偶然かもしれないが。
最後に、ダッシュボードの色をスタンダードにして、それぞれの箇所の色差ΔEを出してみます。
ΔE=〔(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2〕1/2で計算します。
数値が大きいほど色差が大きいことを表わします。

③ショルダーパッドと④アームレストのL値が低い傾向ですね。この2つは樹脂のシート状のものですが、その素材、シボの深さとかから、光沢が抑えられて、L値が低くなるのかな?
逆に、パコパコな樹脂パーツ②⑤⑥⑦⑧はL値が若干高くなっていますね。
a,b値の差はそれほど大きくないようですね。
上で書いた、ダッシュボード①とドア内装②を見ても、
a値で、「+0.26」、b値で「+0.02」です。
この値を自分の目で感じたのかな~。やっぱり偶然かな(^^)
L値の色差はボディの時より全体的に大きいです。
その影響で、ΔEもボディより大きいですね。
それでも、内装の色差はあまり話に出てこない。良く聞くのは、ボディ、特にパール塗色の色差。
まぁ~外見が大事なのは分かりますが。
数値に表わすと面白いですね。
Posted at 2014/07/03 22:08:00 | |
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