
11月第三木曜日はボージョレーヌーボー解禁の日。日本では結構定着してきた。
ボージョレーヌーボーが定着してきた理由。
①何と言っても、80年代バブル時代に、あまり文化度の高くない成金君達が金に飽かして、知性と教養と貴族のお酒「ワイン」を結構沢山買い付けた。
②それを見た、めざとい商社と小売りが第2のバレンタインデーを狙って、マーケティング的な仕掛けを施した。ワインブームの象徴となるお祭りを演出した。
最近これに近い流行を作ろうとしている日、この前過ぎたばかりの「ハロウィン」。
ワインが日本人の日々の生活の中に定着してきといえば、それは嘘。ごく一部のロジャースの理論で言うイノベーターだけ。最近になってやっとアダプターと呼ばれるクラスターに拡大し始めたばかり。イノベーターは人口構成比4%、アダプター15%と聞けば、納得するだろう。
だから、流通はこぞってパブリシティを企画する、販促プロモーションを企画する。
日本はまだまだワイン消費に関しては、成長前期だ。ポテンシャルは高い。輸出超過の日本にとってこういう輸入物が増えることは、お国も有難い。政府間の駆け引きもプラスに作用する。だから、政府機関のマスコミも筆頭になって報道合戦をする。
それでもって、昨日もカウントダウンパーティをやったり、ちょっと恥ずかしい。日本人だけだ、こんなことやっているのは。
元来、この解禁は、単なる申し合わせであって、今年の収穫を感謝して静かに祝うレベルのもの。ましてや、この解禁の日だけボージョレーを飲むなんて、ワイン好きを語る資格はない。ワイン好きは1年かけてボージョレーを楽しむ。
そもそもボージョレーははっきり言って、美味いワインではない。ガメイ種のブドウは熟成には向かない早飲みのためのもの。瑞々しさとさっぱりさが売り。これをコクが云々、味わいの奥深さがどうのこうの、俄ワイン通の言うコトバは聞くに堪えない。
今年は良いヴィンテージ。ブドウの熟成感が強くフルーティな瑞々しさが昨年以上に良い、と個人的には思う。
という私は、東急デパートで大量陳列販売していたボージョレーヌーボーの一番高いヴィラージュもの、ドミニク・ローランを購入して飲んだ。妻も1本購入してきた。完全にマーケティングの罠に陥っている・・・。
Posted at 2006/11/17 13:10:15 | |
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