
リコーのGRデジタルを手に入れて、一年がたった。
一言でいえば、たいしたコンパクトカメラと思う。
GRデジタルには先祖がいて、GR1という。もう10年くらい前に発売された銀塩カメラ。28mmの凄い単玉が付いた名機。
レンズだけを語れば、ツァイスのビオゴンやライカのエルマリートの28mm銘玉を凌いでいるかもしれない。好き嫌いは別として、レンズ自身のキレや解像度は一眼レフの交換レンズより優れていたと思う。レンジファインダータイプは無理な設計が為されない分、レンズの性能が上がる。
確かGR1の広告コピーは「全紙に耐えうる画質」だったと思うし、実際それは可能だった。
では、同じくらいの性能を持つGRデジタルはいかがなものか。
レンズ自身の性能は近いものがある。レンズも2.4とより明るくなり、コーティングも良くなり、GR1より上を行っているかもしれない。
でもGRデジタルが絶対超えられない壁がある。
GR1はコンパクトサイズでも35mmのフィルムが記録メディアとなる。
GRデジタルは1/1.8インチ800万画素のCCDだ。これが決定的な差となってしまう。もしフォーサーズ以上のサイズのCCDなら35mmフィルムに近い画質が期待できたかもしれない。しかし、今のCCDでは、例え1000万画素を超えたとしてもまず超えることはない。
GRデジタルへの不満。それは映像の立体感と階調表現。キリリと綺麗だけでは、A3以上にプリントした時、確実にその限界を露呈する。
GR1では、CANONやコンタックス、NIKONの一眼レフ、ライカやコンタックスのレンジファインダーと同等以上の勝負をした。
もしリコーという会社が、商売を抜きにしてやっていただけるなら、GR1より二まわり以上に大きなサイズになっても良いから、大きなCCDを使用したGRデジタルを開発していただきたい。28mmだけでなく、35mmや50mmあたりの優れたレンズを装着したカメラ。
それにしてもCANON5Dは凄いカメラだ。1DSmk2は使用したことがないが、フルサイズのCMOSの画像はレンズ性能を見事に引き出してくれる・・・。
Posted at 2007/02/11 13:32:12 | |
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