
昨日から今年最後の旅、といっても仕事だが、関西方面にやって来た。
関西もそんなに寒い感じはなく、暖冬の感は免れない。
朝、近鉄電車に乗った。
何気なく中吊り広告を眺めていて、目が止まった。京都八条にある近鉄百貨店閉店広告。1920年から86年間営業してきた超老舗。場所が場所だけに近年は大変だったと思う。
ボクもピチピチの頃、京都に暮らしていた。まだあちこちで路面電車が我が物顔で走っていた時代。でも世の車社会化の波にさらされて、交通渋滞のやり玉にあげられていたちんちん電車が一部廃止になり始めていた。その後加速度的に路面電車はなくなり、京都の街の雰囲気はすっかり変わってしまった。
京都での交通手段は路面電車亡き後、バスが主流であったが、暫くして地下鉄が少しずつ整備されていったのは記憶に新しい。観光都市、古都であるが故、このあたりの施策はかなり難しいだろうが、景観というか街のシズルというか、残すもの新たに付与するもの、よ~く計算していただきたいものだ。
ところで、八条口にはすっかり名物でなくなった京都タワーがあるが、近鉄百貨店があることを知っているヒトは、結構少ない。今でこそ、八条口が観光客だけのものでなくなったからというわけではないが、京都に生活していると、繁華街は三条四条が中心になる。ボクのいた頃、八条口は単なる交通手段のジャンクション的ポイントだった。でも、ふとしたことから近鉄百貨店で買い物してから、わざわざ出かけることもしばしばだった。いつの時代も決して今風の百貨店イメージではなかったが、何となく庶民的で半分愛していた(笑い)。
そんな懐かしい記憶の中に近鉄百貨店がある。
変わりゆく古都、京都はある意味でボクの青春であり、母型の血の源流の発祥の地であり、DNAで感じる地でもある。
今となっては、京都が記憶の中でしか蘇ってこない、それは少し淋しい。
Posted at 2006/12/21 14:57:44 | |
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