
最後に書いた試乗記がもう2年前なので驚きました。
それだけ最近はクルマへの熱意が遠のいていた証拠なのでしょう。
実はシビックタイプRは先代のFK8も試乗していたのですが、試乗記を書く気力が湧かなかったのです。クルマが悪いという話ではなく、自分がクルマへの熱意を失っていたんですね。最近S660を購入したことでようやくやる気が湧いてきたことからFL5については記事化しようと思いました。ただ理由はそれだけではありません。
が、余り前置きが長くなるのもアレなので、まずはクルマの外観から。
FK8から続いてFL5もそうですが、ノーマルシビックと共同開発していたということもあり外観の差は思ったほどありません。パッと見で分かる違いは真っ赤なエンブレムとブラックアウトされたウイングくらいでしょうか。
逆に言えばそれだけ違和感なくボディを弄っているということでもあります。これでも車幅が増えていますし、当然タイヤは大きくなっています。逆に言えばFL1が比較的大人しめな外観ということもあり、タイプRながら乗りやすいデザインになっているとも言えるでしょう。
むしろタイプRらしさを一目見て感じるのは内装かもしれません。この真っ赤なシートや同じく真っ赤なフロアマット、金属製シフトノブは正にタイプR!ドアを開ければ一瞬でタイプRの世界に引き込まれる感じはとても良いですね。性能面の向上以上にユーザーが一番体感できるポイントかも。
逆に一度座ってしまえばステアリング以外はノーマルシビックと変わりません。写真は+Rボタンを押した状態なのでレーシーなメーター表示になっていますが、ノーマルシビックとほぼ同じメーター表示も可能です。なので良くも悪くも乗っていると特別感は薄いかも。目には優しいですが。
ただステアリングの握り心地はとても良いです。スエードかアルカンターラか分かりませんが、太いグリップと優しい肌触り、そして滑りにくさがとても良いハンドルです。難点があるとすれば径が少し大きめということですが、これはS660の小径ハンドルに馴れ過ぎたからかも。
そしてこのクルマを語る上で外せないのがエンジン。
先代から更に10psアップしているとのことで、確かにパワフルではあるのですがそれ以上に扱いやすいエンジンです。低速でも粘るのでエンストしづらく、それでいて回せば怒涛の加速感が得られるので速く走れるレーシーなエンジンです。
音はもちろんNA時代を知る人からすると物足りないですが、それでも結構良い音がします。自分は「旅客機の客室で聞く離陸時のターボファンエンジン音」ぽいなと感じていました。
車体はとにかくデカイので取り回しはヒヤヒヤしますが、走り出せばコンパクトに感じるのは良いクルマの証拠ですね。交差点を曲がる時も2周りくらい小さいクルマを操っているように錯覚させるほどで、ワインディングでも子気味よく曲がってくれそうなフィーリングでした。これはサーキットで走らせたい。
ただドライビングポジションが最後まで合わなかったんですよね。これもS660に乗っている弊害なのか、シート高がやたら高く感じたりペダルを上から踏み下ろしている感覚になってしまったり。とはいえ調整機構はそれなりにしっかりしているので、じっくり調整すればどこかでピタッと合うのかもしれません。
ちなみにこのクルマ、今から買おうとしても納車4年待ちだそうです。
「は?」となる人も少なくないでしょうが、今はどのスポーツカーもこんな状況です。Zなんてもっと深刻で、規制で買えなくなるから販売期間短いのに、もうその間に作れる量を受注台数が超えてるなんて話も出ています。
自分がこの記事を書こうと思ったもう一つの切っ掛けがその辺りです。EV化に向けた厳しい排ガス規制や騒音規制、新型コロナウイルスによる物流の制限、この辺りが原因で今の自動車界は激変しています。それもあってか、各メーカーは最期の華として各種スポーツカーをリリースしています。一クルマ好きとして、このムーブメントを盛り上げなければと奮起した訳です。
という訳でこんな長くダラダラとした文章を最後まで読んでくださったそこのアナタ、是非スポーツカーを買いましょう!
シビックRなら今すぐ発注しても十分貯金する時間はありますよ!!
※試乗させてくださったHondaCars 岐阜 可児広見店さんありがとうございました。
Posted at 2022/09/04 16:49:13 | |
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