香港その１２（重慶大厦）

香港での両替事情を調べてみたところ，一番レートが良いのは重慶大厦（チョンキンマンション）の両替商とのこと．それを確かめるべく，入国した空港で少しだけ両替して、後で繁華街にあるチョンキンマンションへ両替に行きました．

今回滞在した香港で一番身の危険を感じた所がここ重慶大厦（チョンキンマンション）．入口だけは綺麗ですが，ここは世界中のバックパッカーが集まる安宿（1泊1000円くらい）が上層階にあり，１階と２階は何でも有りな小さい店や食堂が犇めき合ってました．これも貴重な経験と思い，重慶大厦の奥深くへ両替に入ってみました．

現在の九龍城砦とまで呼ぶ人も居ますが，さすがにそこまでは無法地帯では無さそうでした．でも，中国系の人は殆ど見当たらず，マッチョな黒人さん，刺青をしたゴツい白人さん，インド系の人，中東あたりの人，とにかく国籍不明な世界中の汚い恰好をした人達が沢山集まってぶらぶらしてます．しかも声を掛けて絡んで来ます．仕事で香港だったので普段はスーツでしたが，さすがにココへ行く時はアロハシャツとサンダルに着替えてラフな格好で行きました．スーツでは怖くて無理です．女性は…行くのを止めておく方が良さそうです．

両替中は両替屋に現金を誤魔化されないように現金の確認を自分で慎重にするだけでなく，周囲にいる連中がニヤニヤしながら寄って来るので，身ぐるみ剥がされないかと緊張の連続でした．極めつけは，バッタ物の時計や電子部品を売っている奥の方の薄暗い通路で，見上げるような黒人さまご一行に，バッタ物要らないなら一緒に飯食おうって囲まれた時です．うんこ漏らしそうになりました（笑）

上層階へのエレベータ．フロアがエレベータごとのブロックになっていて，隣のブロックへは隣のエレベータでしか行けません．ここに宿を取るのは私には無理かなぁ

読書好きな方は沢木耕太郎の深夜特急をぜひ読んで下さい．

時代は移り変わっていますが，沢木耕太郎が香港で滞在したのは間違いなくココ，重慶大厦だと感じました．

重慶大厦の周囲は，本物とニセモノが混ざり合った活気ある香港中心部です．

夜の重慶大厦