2007年10月06日
私の実家は商売をしております。
店には、店の飼い猫「りく」がおります。
体重8kgの雑種です。4歳(推定)と若くて元気な猫です。
先日両親を連れてハワイに行きましたが、その間の猫の世話を、ある夫婦にお願いしました。
その夫婦は大の猫好きで、先般24歳で大往生した飼猫を失ったばかりでした。
「りく」はその後夫婦の家に連れて行かれ、1週間すごしました。
帰ってきた翌日、「りく」を引き取りにゆくと、「あまりにもかわいいので、来週末息子夫婦が来るの、それまで置かせてもらえないか。」というのです。
かわいがってもらったので、まぁ仕方がないかともう1週間レンタルということでその場は帰りました。
そして、昨夜、約束の期日で引き取りにいくと。
『お願いします。「りく」をいただけないでしょうか?』
この夫婦の気持ちは良くわかる。
情が移ったのも、予測できましたよ。
自慢じゃないが、うちの猫は性格がよろしい。うちの父親は猫の育て方がうまいから、人懐っこい子になる。まぁ、なんてったって、うちの親父は獣医ですから(爆
この「りく」は父の店、いわゆる動物病院の前に檻に入れられたまま捨てられていた子です。檻に入れたまま捨てるのも、凄いね、普通じゃない。
長く監禁された状態が続いたらしく、性格的にかなりナーバスで攻撃的でした。また「りく」は、体質的に強い分泌物を放出していて、猫を抱くと鼻が詰まったり喘息症状になる「猫アレルギー」の人間には耐えられなく、捨てられたのかと思います。実は私は犬猫好きですが、28歳ぐらいから突然猫アレルギーが発症して、猫に顔をうずめると目がはれます。
父は時間をかけて「りく」と向き合いました。今では、店を開けるときには奥から飛んできて体を摺り寄せ、父が奥の休憩室で休んでいると、おなかに飛び乗って甘えてくる猫になりました。
面白い猫で、術後の患畜(患者さんに対応する言葉です)のゲージの傍で話しかけるし、子猫のゲージの前では自分の短い尻尾で遊ばせたり、病院では、いらっしゃるかたは皆「りく」の存在を知ってる、用もないのに会いにくる、マスコットですから、まさに招き猫です。
しかし、病院と住居が別な父は、夜は「りく」とは過ごせません。夜は一人で、もしくは他の動物と過ごすことになります。その点、預かっている夫婦は一日中「りく」をかまっています。
何が幸せなのか、父の助手でもある「りく」の幸せについて、家族である私も、真剣に考えたいと思っています。
でも大反対です。
Posted at 2007/10/06 07:33:20 | |
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悩めるオヤジ | 日記