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2018年02月04日

訪問記 BMW GROUP TOKYO BAY 前編

訪問記 BMW GROUP TOKYO BAY 前編 BMWオーナーなら一度はこの地を訪れなければならないと思い、特別な1台の試乗を予約して行ってきました。
当日は週初めに南岸低気圧によってもたらされた大雪の一部がまだ残っており、路面の状態にやや不安を感じながらM6のステアリングを握りましたが、そんな心配をよそにクルマは爽快に駆け抜けてくれます。



現地に到着すると、目の前に広がる光景にここはBMWの聖地ではないかと思いました。
広大な敷地にBMWとBMW Miniがたくさん並んでいます。
試乗車もそうそうたる顔ぶれです。



受付で手続きを済ませると、予約したM760Li xDriveが用意されます。
車両価格はBMWの中では破格ともいえる2,520万円。
標準仕様に違いはありますが、750Liより700万円以上も高額な価格が付けられています。
やはり、V型12気筒エンジンが車両価格に大きく影響しているのでしょうか。



M Performanceだけあって、7シリーズとしてはかなり威圧的な顔立ちに仕上がっています。
スペックもラグジュアリークラスのセダンとしては第一線級です。
最高出力:610ps/5,500rpm
最大トルク:81.6kgm/1,550~5,000rpm
0-100km/h加速:3.7秒
最高速:305km/h (M Driver's Package装着車)
もはや、直線勝負となるとE63M6では道を譲らざるを得ません。



キドニーグリルは電動で開閉するエア・ベントを備えているとのこと。
エンジンやブレーキの冷却のためにエンジン・ルームに外気を取り入れる必要がないとき、エア・ベントを閉じて空気抵抗を減らします。



逆に、エンジンやブレーキの冷却が必要なとき、エア・ベントを開けて空気を取り込み冷却に活用されます。
写真では分かりにくいですが、マットブラックに仕上げられた外装はかなり汚れが目立っています。
ちょっと残念な表情をしたのを読み取ったのか、マットブラックのクリーニングは素人が綺麗に仕上げるのは難しいとの説明をナビゲーターから受けます。
定期的に業者に頼んでいるそうです。
折角のラグジュアリー・セダンなので、オーナーとしてはいつも綺麗にして乗りたいところですが、マイカーとして選ぶならそれなりの覚悟が必要のようです。



リアシートは至れり尽くせり。
ロングボディなので足元のスペースは十分にありますが、助手席を前に倒せば足はゆっくりと延ばせます。
シートにはマッサージ機能も付いていましたが、エアバックのみで揉み玉は付いていないので、凝りがほぐれるというほどではない感じ。
何と運転席にも付いています。
フロントシート用とは別にリアシート用にもサンルーフが付いています。
窓ガラスにはカーテンも掛けられます。
白黒のバイカラーにコントラストステッチで纏められた室内は、スタイリッシュなデザインが奏功しているせいか、華美というより質実な印象です。



メーターパネルは液晶画面で表示はとても見やすいです。
メーターの外枠は液晶表示ではなく、フレームの型を実際に取り付けて立体感を出しているのが面白いアイデアだと思います。



コントロールディスプレイは指の動きだけでコマンド操作が可能なジェスチャー・コントロールが備わっています。
ディスプレイの前で指をクルクルと回すと音量の操作が可能です。
タッチパネルの先にある技術が使われています。



エンジンスタートしたときのエキゾーストに注目しましたが、威圧さは感じません。
V12エンジンであることを誇張せず、脚色のない自然なエキゾーストから底力を感じさせることを意図したのかもしれません。
このクルマには、Mスポーツ・エキゾースト・システムを搭載させておらず、昔からの伝統的な手法で官能的なサウンドにチューニングしているようです。



シートは適度な張りがあり、座り心地は快適。
V12エンジンであることを意識することなく、クルマをゆっくりとスタートさせる気になります。
Dレンジに入れてブレーキペダルから足を離してもクリープしません。
スロットルペダルを少し踏み込むと、クルマが瞬時に応答して前進し始めます。
10km/h前後の低速域でもスロットルペダルに対する反応が良く、Alpina B5 Superchargeのことを思い出しました。
敷地から路上に出て走り出すと、ふわっとした実に心地良い快適な乗り味であることが分かります。
試乗は1周1km強の区画を2周するのですが、コンフォートモードとスポーツモードの2種類で乗り比べしてみました。
Sport modeにするとComfort modeよりも明らかに足回りが締まりますが、それでも硬くなって跳ねるような動きはありません。
少しアップテンポで走るのであれば、Comfort modeは心許なく感じますが、好みや慣れもあると思います。



意図的にスロットルペダルを踏み込むと、滑らかに加速が始まり、あっという間に制限速度に到達してしまいます。
同時に室内にはラグジュアリー・カーらしからぬ勇ましいエキゾーストが轟きます。
このあたりは、760LiではなくM760Li であることの証なのかもしれません。
好みでいえば、同じエンジンでもエキゾーストを制御して底力を感じさせるRolls-Royce Ghostには高い品位を感じます。
ただし、スロットルペダルの踏み込みに対して、ターボラグを感じず、立ち上がりからスムーズに加速を始める点はM760Liに分があると思います。



気になったのは、歩行者を優先するため交差点付近で低速での走行を余儀なくされたときのステアリングの切れ。
これだけ大きなボディのクルマで緩いステアリング操作をすればラインが膨らむはずです。
ところが、xDriveというインテリジェント4輪駆動システムのなせる業なのか、思った以上にクルマが内側に入ってきます。
交差点を曲がって3車線道路の真ん中狙いのつもりでもこの状況なら少し外側にはみ出るだろうと切り増して調整すると、当初ラインよりもむしろ内側に食い込んできてしまいます。
少ない動きで曲がれるのはメリットではありますが、この操舵性には慣れが必要です。



このクルマを少し乗れば良さはすぐに分かりますが、BMWのフラグシップとはいえ2,500万円超という価格を理解するのは容易いことではない気がします。
法人名義で購入するならいざ知らず、個人資産で購入するならBentley Continental Flying Spurとか、もう少し頑張ってGhostというほうが分かりやすい。
M760Liを運転できたことは大きな収穫でしたが、かなり限られた条件下での試乗だったので、特長を掴んで整理するにはあまりにも情報が不足している気がします。

また長くなってしまったので、残りは後編にします。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
ブログ一覧 | 訪問記 | クルマ
Posted at 2018/02/04 12:16:15

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この記事へのコメント

2018年2月4日 15:54
こんにちは。

有意義な試乗をされたようですね。
V12には惹かれます。
電動エアベントはオーバークール対策ですよね。
それだけ冷却力があるという事でしょうか。
お値段も破格ですね。
コメントへの返答
2018年2月4日 19:32
ofcさん、こんばんは。

環境問題がこれだけ大きく取り上げられている今でも人生一度はV12オーナーと思っています!
このエンジンは、噂されるM8に搭載されるかもしれません。
価格はこのM760Liがメルクマールになるのでしょうが、M850iが出るとすれば、やっぱり3,000万円越え・・・
国力が衰えているからとは思いたくありませんが、欧州車はどんどん高くなっていきますね。

アイコンのキドニーグリルに電動エアベントという発想にも驚きました。
凡人にはBMW社は勤まりそうにありません。
2018年2月4日 19:33
こんばんは。
ご無沙汰しております。
M760Liをご試乗されたのですね。
私も乗ってみたい一台です。
FRベースの4WDでV12エンジン、さぞかしの迫力だったと思います。
試乗コースは公道ではないのですね。一周1キロはやや消化不良だったのではないでしょうか。
後編も楽しみにしています。
コメントへの返答
2018年2月4日 21:42
しんぼぽんこさん、こんばんは。

ご無沙汰しております。
BMWのV12モデルに惹かれて試乗させてもらいました。
試乗コースは公道なので思いっきり行けないもどかしさがありました。
ほんのチョイ乗りという感じですし・・・
残念ながら、本性の一端を見るところまで行けなかった気がします。
そういうクルマでないことも分かっているのですが、何か消化不良です。
後編も攻めますので、もうしばらくお待ちください。
2018年2月4日 20:19
こんばんは(^^♪

私も乗ってみたいと思いながら未だ叶わぬのモデルです。

スペックを見るとドライバーズカーのようですが、後席のラグジュアリー度も高いですね。

さすが2500万円級。

普通の7シリーズでさえリセールがとても悪いのに、このモデルを買うのは凄まじい財力とBMW愛が必要ですね(笑)
コメントへの返答
2018年2月4日 22:23
atsuhlyさん、こんばんは。

BMWのV12モデルと言えば魅力ありますよね。
atsuhlyさんはあのV10エンジンのオーナーさまでしたしね。

このクルマはM760Liという設定が極めて複雑な立ち位置にしているような気がします。
ドライバーズカーにもショーファードリブンカーにもなるということなのでしょうが・・・
むしろ噂されるM8にこのエンジンを載せたときにどんなクルマに仕上げてくるのかが注目のポイントですかね。
とはいえ、atsuhlyさんのインプレッションを読んでみたいです。

このクルマを買うのはRolls-Royceでは飽き足らない顧客なのかもしれませんね!
2018年2月4日 23:23
こんばんは♪

『M』を冠した7シリーズ、私も気になってました。
もちろん所有するには価格もサイズも破格過ぎて無理ですが・・・
やはりセダンでこのスペックなら4WD化は必然ですね。体感してみたい!
コメントへの返答
2018年2月4日 23:46
アルピニストさん、こんばんは。

M760LiとB7 Bi-Turboの乗り比べなんて出来たら最高なのでしょうね。
両者はドライバーズカー兼ショーファードリブンカーとしてどんな仕上がりになっているのでしょう。

新型M5もB5ももはや4WDですからね。
後輪駆動でややジャジャ馬の動きを見せるモデルはE系が最後なのかもしれません。
F系はもう少し制御が進んでインテリジェンスに仕上がっているような気がします。

M760Liは予約を入れてください。
その際はぜひお声掛けを!
2018年2月6日 21:05
こんばんは!

軽さは正義だ。確かにその通りなのですが、ラップタイムを求めない優雅な重厚さもまた正しいと思えます。7シリーズでクルマ旅なんて最高なのではないでしょうか。
このクルマを楽しめる大人になってみたいものです。
コメントへの返答
2018年2月6日 21:38
Oh茶無さん、こんばんは。

このクルマのスペックは使い切るのではなく、余力を残せるよう設計されているのかもしれませんね。
ストレスなく走るために十分なスペック。
フルスロットルして性能を引き出そうなんて大人がやることではないですよね。
やはり、スポーツ走行は卒業と思えるくらいの精神的な成長は不可欠でしょうか!
2018年2月13日 16:27
こんにちは。

M760Liを試乗されたのですね!
現時点ではBMW唯一のM Performance V12搭載モデルかつ、ロールスロイスにも載せているというだけで私的には魅力たっぷりに(と言っても元々がBMWエンジンですが)感じてしまいますが、やはり金額に関しては手が出せない領域の車です...

ALPINA B7との比較も気になりますね。
乗り比べできる事が出来たら最高なんですけれども。

Tokyo Bay BMWはほぼ全てのモデルを無料で試乗できるので、それぞれ比較できる点など考慮すると良い試みを行なっているなぁと感じています。
前回行った時帰りがけに「是非新M5も乗りに来てください!」と言われましたので、試乗開始したら速攻行こうかなと思ってます(笑)
コメントへの返答
2018年2月13日 21:05
0239さん、こんばんは。

0239さんのブログを拝見して行くしかないと思いました!
もちろん、アドバイスどおり事前予約もしました。

ただ、残念なことに、試乗中の事故が何件か起きたため、暫定的に敷地外を2周するコースにしたとのことで、乗車時間は20分というより10分という感じ。
抑揚を付けた運転がほとんどできませんでした。
それでも、WraithやGhostと違ってピックアップが良い感じ。
M Performanceだけあって、吸排気系に随分と手を入れたのではないかなあと。
もちろん、ロールスロイスはそういう領域を狙っていないでしょうが。
それにしても、2,500万円超のBMWとは凄いですね。

AlpinaとMモデルの乗り比べイベントが企画されることもあるようですが、M760LiからB7に仕掛けるなんてイベントが企画されても良いのに。
コアなファンからすると、そんなイベントは不粋ですかね・・・

新型M5も四駆の世界に足を踏み入れましたね。
何だかR32GT-Rが登場したときの複雑な心境と同じです。
試乗申込するときは、試乗コースの確認はしておいた方が良いと思います。
周回コースならドリフト走行で走破するという手があるかも!

プロフィール

「@プリマヴェーラさん、こんにちは。
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