
先日、みんカラユーザーのブログを見ていて2014年の日本自動車殿堂の歴史車として、いすゞ 117 クーペが選ばれたことを知りました。
表彰式のある11月10日(月)から上野にある国立科学博物館 地球館2階でいすゞ自動車株式会社がレストアした117クーペが展示されるとあり、絶対に見に行こうと決めていました。
この3連休にとは思っていたものの、明確な予定は立てていませんでした。
ところが、連休初日の早朝からドライブに行こうという意気込みが空回りし、時間が空いてしまったことからチャンスが巡ってきました。
とはいえ、そもそも日本自動車殿堂とはどんな組織なのだろうというレベルです。
調べてみると、正式名称は
特定非営利活動法人日本自動車殿堂
Committee of Japan Automotive Hall of Fame
といい、略称でJAHFA(ジャファ)と呼ぶそうです。
主な活動目的は、日本における自動車産業・学術・文化などの発展に寄与し、豊かな自動車社会の構築に貢献した人々の偉業を讃え、殿堂入りとして顕彰し、永く後世に伝承してゆくことにあり、2003年からスタートしているようです。
日本自動車殿堂では、毎年、殿堂者、カーオブザイヤー、そして歴史車の部門で表彰しています。
歴史車部門は、日本の自動車の歴史に優れた足跡を残した名車を選定し 日本自動車殿堂に登録して永く伝承することを狙いとしているようです。
歴代の受賞車は次のとおり
2003年 マツダ コスモスポーツ
2004年 スバル 360
2005年 ホンダ シビックCVCC
2006年 トヨペット クラウン
2007年 ダイハツ ミゼット
2008年 スズキ スズライト
2009年 ホンダ スーパーカブ
2010年 三菱 500
2011年 ダットサン 12型フェートン
2012年 トヨタ スポーツ800
2013年 ホンダ N360
いすゞ 117 クーペの受賞の理由は次のとおりです。
いすゞ117 クーペは、イタリアのギア社による美しいデザインと高性能エンジン搭載の本 格的なスポーツカーとして 1968 年に発売。日伊のクルマづくりの魅力を提示。
直列4気筒 1584cc の DOHC ガソリンエンジン、最高出力 120ps、最高速度 200km/h。
約 12 年に亘り、 生産台数 8 万 6192 台。歴史に残る名車である。
先日、ある方から稼働している117クーペは現状で2,000台くらいだと情報をいただきました。
生産台数の3%も残っていないなんて残念です。
レストアされたクルマは地球館2階の一番奥に飾られていました。
最も高嶺の花だった
ハンドメイドと呼ばれる初期型モデルです。
ゴム類はワンオフなのか新品のようです。
再メッキしているのかモールなどもピカピカしています。
ハンドメイドの魅力はいくつかありますが、フロント・リアともバンパーが一本ものになっていることもその中に入ってきます。
丸目量産型ではフロントと両サイドで3分割になっています。
展示期間の12月14日(日)を過ぎるとこのクルマはどこにいくのでしょうか。
レストアされた内装もドアを開けてじっくりと見たかったのですが、係員と交渉してもダメでした。
入場料620円のすべてがこのクルマに捧げられているのに残念。
(しっかりとした博物館なので他の展示品もじっくりとご覧になられることをお勧めします。)
117クーペの市場価値は極めて低いと思っています。
程度が良くても300万円はしないでしょう。
ハンドメイドをフルレストアして500万円以上の価格がつくのでしょうか。
ハコスカGTRなら1,000万円を超えてきますし、トヨタ2000GTならランボルギーニやフェラーリの新車が買えると思います。
だから、私が相応のお金をかけて愛車の117クーペを直すのは経済合理性に合わないのです。
でも、何かの巡り合わせなのか、1年半以上も待ち続けた愛車が修理工場に搬入できるという連絡がこのニュースを知った数日後にありました。
もう進むのみです。
来年の夏くらいには完成するでしょうか。
最後に、「史上最もエレガントな高級パーソナルカー」と題したパネルに記されていた結びの文章を紹介したいと思います。
1968年発売開始から10年間1台も廃車が出なかったという業界記録を持ち、いまでも多くのファンに愛されています。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
Posted at 2014/11/24 00:55:36 | |
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