昨年9月に東京ミッドタウンで開催されたBritish Car Fairで出会った1台のクルマがどうしても忘れられません。
一番奥のスペースに陣取ったRolls Royceのコーナーにひときわ目を惹くクルマが停まっています。
とにかく外装色がとても綺麗です。
深い青紫色のように見えるところもあれば、青みかかったメタリックに見えるところもある。ほんのちょっとした光の加減で色が変化するので、小さな面のなかでグラデーションが楽しめます。
じっと眺めていると、紫がかった青い色の中に吸い込まれていきそう…
写真では分かりにくいですが、ゴールドのデコラインがサイドに入っています。
Rolls Royceといえばリムジン。
Phantomはもちろんのこと、Ghostも自分が欲しいクルマとは別世界と割切っていました。
だから、2ドアモデルが発売されるというニュースが流れたときも先入観が邪魔をしていてあまり興味を抱きませんでした。
Ghostをベースに2ドアにしたところでスポーツカーみたいに格好良いわけがないと。
しかし、このクルマを実際に目の当たりにして、世界のセレブを満足させるRolls Royceを甘く見ていた自分が何と浅はかなのだと恥ずかしくなりました。
M6 Coupeに乗っているのもInterlagos Blueだからといっても過言ではありません。
Salamanca Blue MetalicのWraithに出逢わなければ見逃していたかもしれません。
やはり、デザイン、存在感、雰囲気を引き立たせるためにクルマのカラーはとても重要な要素だと思います。
とはいえ、Wraithを他のスポーツカーと同列で比較することは無理です。
Lamborghini、Ferrari、McLaren、Aston Martin、Maserati、Porsche、…とRolls Royceでは座標軸が違いすぎます。
0-100km/h加速でいえば911 CarerraS(991)並みで充分といえますし、それ以上の走行性能をこれらのスポーツカーと比較して意味があるのかどうか。
内装も豪華すぎて比較できそうなクルマが見当たりません。
やはり、どのクルマが欲しいのか単純明快に考えるしかありません。
だからといって、頭の中でイメージだけで戦わせても埒があかないので、現状打開の一歩を踏み出すことにしました。
もう一度、Salamanca Blue Metalicの実車を見たかったのですが、展示車両はEnglish Whiteというソリッド系の白色でした。
好みでいえば、Ghostは白色も迫力があって良いですが、Wraithはクーペモデルなこともあり、もう少しプレスラインが目立つ濃い目の色が良さそうです。
眺めているとボディーが大きく運転したら道路幅の中に納まるのか心配なほどです。
ボディーサイズ:5,269×1,947×1,507mm
ホイールベース:3,112mm
車両重量:2,360kg
ミッションは8速ATで、エンジンはV12 6,591ccツインターボが搭載されておりスペックは次のとおり。
最大出力:632ps/5,600rpm
最大トルク:81.6kgm/1,500-5,500rpm
0-100km/h:4.6秒
最高速:250km/h(リミッター制御)
前開きのドアを開けてもらって中を拝見します。
黄土色かかった革はとても高級感があり、香りもとても良いです。
センターパネル周辺は直に触ることが憚られるほど豪華です。
このクルマにはスターライト・ヘッドライニングという1,425,600円のオプションが付いています。
特別なクルマだからこそ設定があるのでしょうから、費用対効果という言葉では片付けたくないですね。
ドアを閉めるとソフトクローズが作動。
BMWの技術が色々と盛り込まれてちょっと親近感が湧きます。
(私のM6 Coupeにも付いています!)
電動格納式のスピリット・オブ・エクスタシーは金や銀で作ることもできるそうです。
オプションで気に入ったのが、この21インチの5スポーク・パートポリッシュ・ホイールです。価格は850,000円。
他にも、ガラスサンルーフ、ベンチレーションシート、ナイトビジョンやヘッドアップディスプレイなどの装備がセットされたドライバーアシスタントシステムなど実用性や快適性を考えると搭載したいオプションもあります。
Wraithの車両本体価格が3,333万円。(覚えやすいです!)
オプションは300万円~500万円位で選ばれているケースが多く、一般的な乗り出しは3,700万円位のようです。
Aston Martin Vanquish Volanteと同じくらいでしょうか。
ちなみに、Wraithには4年間のメーカー保証が付けられていて、それまではメンテナンスフリーとのこと。
初回の車検は諸費用のみとのこと。
やっぱり、Salamanca Blue Metalicが気になるのでサンプルのプレートを写真に撮らせてもらいました。
綺麗には撮れておりませんが、目で見るのに近い色が部分的に映っています。
帰りは辰巳に寄って頭を冷やします。
やはり、Interlagos Blueは綺麗です。
Salamanca Blue Metalicといい、濃い目のメタリックブルーは鬼門の色です!