
みんカラに登録してからもう少しで3年。
最近のブログの更新頻度は月に1回程度ですが、もう少し情報発信しなければ・・・
ということで、今回はクルマの話から離れます。
前回のブログで紹介したLa Belle Epoqueの続編です。
その日、ウェーターさんから話のネタにとエピキュロス晩餐会のメニューを見せていただきました。
もちろん、エピキュロス晩餐会といっても初耳です。
どんなも催し物なのかというと・・・
近代フランス料理の始祖といわれるオーギュスト・エスコフィエ生誕を記念して毎年10月28日にその弟子たちが集うエスコフィエ協会の主催で世界中の料理長が同じメニューで料理を振舞うというものです。
生誕170年となる今年のメニューは、食材が指定されていた昨年までとは異なり、家庭料理・地方料理などの日常的に食べられている料理をアレンジしてガストロノミとして提供すると決められています。
晩餐会の正式な料理として今や世界的に認められる現在のフランス料理は、家庭料理や地方料理から発展したものであり、エスコフィエの生誕を祝うのにふさわしいのではないかと。
普段は、夜の外食はほとんどしていませんが、折角なのでと申し込みました。
予約した19時を少し過ぎてお店に入ると、席はほとんど埋まっていました。
すべて予約で埋まっているとのこと。
立派なメニューも準備されていました。
コースで食べるときは見た目や香りを楽しまないとなりません。
普段と同じように食べていたら1つ1つの料理は一瞬で終わってしまいます。
美味しいなあという感想だけで、胃袋に入ってしまいますからね。
あまりにも早く食べ終わると次の料理までの時間も空いてしまいますし・・・
オークラは高台の良い場所に建っていて、La Belle Epoqueは新館の最上階に入っていますが、今やもっと高いビルに周囲を囲まれてしまい、景色は良いとは言えません。
ところが、夜に来てみるとビルの窓から漏れるたくさんの明かりが綺麗に見えて・・・
お店の雰囲気もぐっと落ち着き、良い感じです。
ちなみに、男性のドレスコードはジャケット着用のみなので、肩ひじを張らずに入れます。
とても小さな前菜からスタートです。
二品目のニース風サラダは綺麗な盛り付けです。
ツナサラダといっても角切りのマグロは半焼けで、焦げ目の香ばしさと脂ののったマグロの味が・・・
キュウリを口に入れると独特の青臭さが広がらないのに味はしっかりしています。
今回の料理で最も注目していたのはポトフです。
料理長のアイデアでお客さまの目の前で鍋に入ったポトフを皿に取り分けるという方法が採られたようです。
ポトフがサーブされると、スライサーでトリュフを削ってくれます。
それにしても、ポトフといえば普段はこの何倍も食べますよね。
ただ、これはコース料理のポトフだと思い直して、小さく切り分けてじっくりと味わうことにします。
フォアグラがあまりにも美味しいので、小さく切り分けて何度も口の中で楽しみました。
口の中でフォアグラ、フォアグラ、フォアグラ・・・と、飲み込まない限り味が薄れることなくいつまでも暴れます。
メインの魚はソテーしたサーモンです。
サーモンは大好きな食材ですが、このサーモンは唯一生臭い感じが強くて私の口には合いませんでした。
次のメインは鹿肉のポワレ。
まず、口にしたセロリが使われている白いソースが強烈。
普通に売られているセロリとは品種が違うらしく、口の中でセロリ、セロリ、セロリ、・・・の合唱が始まります。
初めて口にする鹿肉は臭みが強い羊肉のようで・・・
羊肉はほとんど気にせずに食べられるのですが、このときはサーモンに続いてと思いました。
ところが、この白いソースとの相性が抜群で上手く消し合ってレアの鹿肉がとても美味しくいただけます。
さすがだなあと感心しながら食事を進めます。
デザートは、ライスプディングとラ・フランスのコンポートにタヒチ産バニラの入ったアイスクリームが乗っています。
ライスプディングのお米はイタリアで食べたリゾットに良く似ていたので聞いてみたら見事にイタリア産でした!
このプレートはどれもかなり甘いのですが、お好みでと小さなピッチャに入ったキャラメルに苦みがあって甘みと苦みを順番に楽しめます。
ちなみに、タヒチ産バニラの入ったアイスクリームはバニラの香りが鼻の中まで巡ります。
最後は定番のワゴンに乗った小菓子とコーヒーで締めです。
ここのコーヒーは美味しく、3階のCAMELLIAとは明らかに違います。
料理のボリュームは多くありませんが、パンも頂いています。
それに、3時間半ほどかけて食べるとお腹は一杯になります。
ホテルを後にするのは23時になったので、クルマで来て正解です。
着いたときはご主人を待つ黒塗りのクルマで駐車場は満車でしたが、帰るときはガラガラです。
ちょっと贅沢なディナーですが、 ランチとは違った雰囲気でたまに食べるのも良いかなあと。
ただ、こんな贅沢は一年に一度しかできないですね。