
正直なところ、ひっそり走行さんを前にして書きにくい話題です。
繊細なところはお任せして、鈍いなりの感性で感じ取ったことを記していきます。
もちろん、乗り比べてみたら「ミラーの大きさが違うのです」で終了したいところ。
正確には後期ファイナルのミラーが大きいとのこと。
これは、乗り比べるまでもなく、確かに見比べれば明白です。
ただ、一般の方の着意がそこに向くかどうかは別ですよね。
さて、昨日は、まず、ひっそり走行さんの運転でM5に同乗させていただくことにしました。
その後、私のM6を運転していただき、最後に断りきれずに私がひっそり走行さんのM5を運転するという流れになりました。
シートに座ってまずわかったこと。
M5はシートに座ると開き気味になっていたサイドサポートが閉じて体をしっかり支えてくれます。
M6はサイドサポートが固定されているし、座面が少し低いこともあり乗り降りがしにくいです。
それから、オプションのエアシートのせいか、M6より革が柔らかいです。
座面でお尻を跳ね返してこないというか、ちょっとふっくらとした座り心地です。
M5のほうが目線が高くて頭の上のスペースも広いので乗りやすいのですが、ここはベース車両の違いですね。
そのかわり、ヘッドアップディスプレイの下のほうがちょっと切れて速度の表示が見えにくかった。
さて、エンジン始動でM5が走り始めます。
まず、M5の排気音がすごく静かなことにすぐに気がつきました。
これもMですか、というくらい音量が違います。
(ひっそり走行さんの車にV10エンジンが搭載していることを確認しなかったなあ。自分の車も購入に際してボンネットを開けてもらいましたが、納車後は見たことないからこちらが怪しい?)
一番の違いはちょっと踏み込んでいったときの管楽器を奏でたような排気音が室内に響いてきません。
もちろん、ギアやアクセルの踏み込み方で音の出方は変ってきますが、M6だとこんなに静かに走ることはできません。
乗ったことはありませんが、550iだったらこんな感じではといったところ。
シフトチェンジもマイルドに感じました。
低回転域でのギアチェンジがM6のほうがギクシャクすると思います。
辰巳第一PA内の走りがスムーズでした。
ただ、苦手な左ハンドルでおっかなびっくりアクセルを踏んでいる状況での印象ですので、機会があれば改めて確認してみたいと思います。
それから、足回りもM5のほうが柔らかいです。
M6の場合は道路の継ぎ目でドスンドスンときます。
コンフォートに設定しても大きな効果は期待できません。
ところが、M5だとコトンコトンと軽く拾って適度にいなしてくれている感じ。
硬めの設定も味わいましたが、M6のコンフォートより突き上げが小さくて柔らかい感じがします。
M6だと踏み込みながらカーブを曲がると、道路の継ぎ目で車が簡単に跳ねてタイヤが道路をグリップした瞬間にステアリングを戻すような力がグッと伝わってきます。
ところが、M5だとかなり速度をあげないとそこまで行かないと思います。
“アルピナ”+”M6”=“M5”なんて訳の分からない算式が頭をめぐります。
いや、M5はアルピナ社が作ったMモデルなのかも。
これなら、次のような作戦でM5の購入に持ち込めると思います。
まず、家族をM6に乗せておいて本当はこれが欲しいのだけれどクーペだからと刺々しい乗り味を体験してもらっておいて、セダンで我慢するかとM5に乗せたらさっきのより良いじゃないという話に落ち着くと思います。
ただ、M社が開発した5ℓ NA V10エンジンを搭載した車は伊達ではありません。
3速くらいまで落としてアクセルベタ踏みすれば、迫力ある加速でグイグイと進んでいきます。
やっぱりMだな、という感じ。
最近は速い車が増えてきたので絶対的な速さは目を見張るレベルではありませんが、10年前に発表された車だと考えれば納得いくレベルと思います。
それから、SMGを駆使して加速していくときのショックが同じです。
やはり、シフトアップしながら加速するときの味わいはM5とM6とも同じで、このミッション独特なものと感じました。
結論としては、M5は最強のセダンと呼ばれたりすることがありますが、M6乗りからみるとスパルタンな印象は強くなくマイルドさのある乗り味です。
逆に、高級クーペと思ってM6に乗ると、思ったより尖がっているのではないでしょうか。
ひっそり走行さんいわく、M6の直進性が良い、SMGのショックが違うとのご意見がありましたが、私はその域に達していません・・・
解説のブログに期待しましょう。
試乗が終わりベンチに戻ると、げそ55さんをご紹介いただきました。
ヘッドなのにお若いですね。
次はじっくりお話してみたいです。
さて、雨の中、皆さんとお時間を共有していたところで赤いサイレンがなり始めました。
終了の合図ですかね。
CHRONO 63さんのお開きにしますかの一言に一同が賛同。
これにて金辰の熱い一日が終了しました。