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ラガーあきのブログ一覧

2014年10月25日 イイね!

見学会 Aston Martin Vanquish Coupe (AM310)

見学会 Aston Martin Vanquish Coupe (AM310) 今日のブログはきっと受けません。
綺麗なクルマを見てきましたという感想文ですし。
だから、アクセスしてしまった場合はタイトル画像だけみたらスルーがお勧めです。
(ほかに写真もなく文字だけです!)

それでも何を書いているのだろうと興味を持たれた方は次のステップへ。

では早速、見学会と行きたいですが、過去のブログの反省です。
少ないアクセス件数での分析ではありますが、PVを見る限りはAlpina関連の人気が高いです。
アクセス件数No.1は、「Alpina D3 BiTurbo & D5 Turboの試乗記」です。
多少の変動はありますが、毎日20~30件ほどのアクセスを頂いています。
次点はかなり落ちますが、10件前後で「AlpinaB3 BiTurboの試乗記」です。
その次となると、「AlpinaB6 BiTurboの試乗記」がランクインする日もありますが、比較的に最近ということもあり「Aston Martin V8 Vantage N430 Special Editionの試乗記」は善戦しています。
ただし、私にとって憧れのクルマである「Aston Martin Vanquish Volante」「Aston Martin V12 Vantage S」の試乗はあまり注目を受けません。
こういうクルマの情報はネットを検索してもあまりでてこないので、興味を抱く方に何とか一役買えないかと思って書いているのですが、自己満足の試乗記録になってしまっているようですね。
それでも良いのですが・・・
他にも、「Maserati GranTurismo MC Stradaleを試乗」したときの感動はあまり伝えられていないみたい。
書き手の限界ともいえますが、読み手とギャップがあるという意味では面白い結果です。

さて、そろそろ見学会の話をします。
数日前にこのクルマが出てきたのを知りました。
外装はApple Tree Greenと名付けられた色ですが、2年ほど前にVanquish Coupeに興味を抱いた頃から最も気になっていた色です。
半年ほど前に英国で認定中古が出たときは毎日のように眺めていたのが懐かしいです。
日本でもオーダーした方がいると最近になって聞きましたが、まさか顔なじみになっているお店ででるとは。
先週はジアロ・モデナ(黄色)のFerrari 430 Scuderiaを眺めていましたから。

ちょっと変わった色目はカラーサンプルを見ても実車をイメージするのはなかなか難しく、実際に見てみるとクルマ自体の雰囲気すら違って見えたりします。
特にこのApple Tree Greenのような色のクルマを見たことがないので想像も難しい。
だから、とにかく見に行こうと。

実車は実に綺麗な色です。
もちろん好みもありますが、お店に来られた方は皆さん綺麗だとおっしゃるそうです。
屋内展示なので違和感はありませんが、公道を走らせたらどんな風に見えるのでしょう。

外が暗くなってきたらApple Tree Greenが光の加減で濃淡が強くでるようになってきて、複雑なボディラインやプレスラインがハッキリと見えるようになってきました。
濃いApple Tree Greenと薄いApple Tree Greenがグラデーションのようになって見えてきます。

私が知る限り、エッジが最もハッキリと出るのはSkyfall Silver(濃い目のシルバー)ですかね。
試乗したVolanteがこの色です。

シートはCream Truffleで緑色のステッチを使ってオシャレに決まっています。
カーペットは黒系(おそらくObsidian Black)、センターのインスツルメントパネルはピアノブラック(標準仕様)、ルーフは白系(おそらくIvoly)なので、ツートンに纏めている感じです。
そして、アッパーインストルメントパネルと呼ばれるダッシュボード上の部分に緑色の革をもってきています。
この色合わせは参考になります。

お値段はASKとなっているので差し控えますが、新車だったら乗り出しで3,500万円を超えてくるのではないのでしょうか。
2013年6月登録で走行距離はわずかに780kmなので新車も同然で、もちろん飛び石の傷も見当たりません。
そう考えると欲しい方にはリーズナブルかもしれません。

私にはこのクルマが左ハンドルなことと、ミッションの見直しが2015年モデルで行われることがブレーキになっています。
もちろん、乗り越えられない一番の問題は金銭面ですけれど…

先ほど、店の前をクルマで通りましたが、妻にはそんなお金があるのならマンションでも買いなさいと一蹴されました!

買った方はぜひみんカラ登録をして欲しいですね。
すぐにみん友申請します。
もちろん、みん友の皆さまが購入されるのであれば大歓迎です!

最後にスペックを簡単に紹介しておきます。
ミッションは6速オートマでZF社のTouchtronic Ⅱです。
エンジンは、5935cc V12DOHCを搭載しています。
最高出力:573ps/6750rpm
最大トルク:63.2kgm/5750rpm
0-100km/h:4.1秒
最高速:295km/h

この文章を読まれている方は最後までお付き合いいただいた方ですね。
これでも細かなオプションには触れずに端折っているつもりです。
寝言みたいなブログですが、全部お読みいただきありがとうございました。
Posted at 2014/10/26 00:57:32 | コメント(8) | トラックバック(0) | 見学会 | クルマ
2014年10月19日 イイね!

試乗記 Tesla Model S

試乗記 Tesla Model S先週のBMW i3に続いて試乗です。
アクセルを踏んだだけ加速するという単純明快なクルマに試乗するとすれば、次はこのクルマです。
もちろん、動力性能だけでみれば数段上です。
9月から右ハンドルもリリースされたとのことで、試乗車も右ハンドルです。
試乗したのはソリッドの白ですが、タイトル画像にあるグリーンメタリックのModel Sが気に入りました。

Model Sはバッテリー容量と出力で3モデルあり、航続距離や動力性能に違いがあります。
試乗車はP85と呼ばれる最上級モデルです。
最大出力:422ps/5,0000-6,700rpm
最大トルク:61.2kgm/0-5,100rpm
0-100km/h:4.4秒
最高速:210km/h
航続距離:502km

車両価格は1,082万円ですが、オプションを乗せると乗り出しで1,200万円くらいになると思います。

ドアハンドルはボディーに格納されているので見た目がアストンマーティンみたいにすっきりとしています。キーをもって近づくとドアハンドルが出てきます。
車内は広々としていて、リアシートも足回りが十分に確保されています。
標準は5名乗りですが、オプションで3列シートの7名乗りにできます。
トランク床下にリアシートに背中合わせで2名座れるシートが収納できるのです。
さすがにこのシートはお子さま用です。ハッチバックなので眺めは悪くないでしょうが、後方車と顔合わせになるので居心地が良いのかどうか。少なくとも、後方車のドライバーは運転しにくいでしょうね。



シートやルーフはオプションで革張りにしてあるので、車内は高級車にある革の香りが漂っています。
ガラス製のルーフもオプションとなりますが、試乗車には付いていました。
ただ、ダッシュボードやドアのアッパーパネルは革張りではないので残念。
また、シフトノブがないおかげでセンターコンソールが前後に広く、荷物置き場にするには便利ですが、ひじ掛けが後方すぎて軽自動車みたいな寂しさがあります。
アッパーミドルのセダンで勝負しようとすると、1,000万円超のクラスとしては全体感としては少し質感で見劣りすると思います。

さて、ハンドル右にシフトノブを下方に動かすとDに入ります。
ブレーキペダルから足を外してアクセルペダルでスタートです。

今回も試乗は15分ほど。
でも、センターコンソールにある17インチ液晶のタッチパネルを使って試乗コースを予め教えてくれましたし、この信号が変わったらアクセル踏んでみてくださいとかアドバイスしてもらえるので、加速感は味わえました。
しかし、都内では踏める瞬間が短いです。
体感として強烈な印象が残ったのは、電気自動車に初めて乗った前回のi3かもしれません。

サスペンションの硬さや回生ブレーキの利かせ方もタッチパネルで強弱の設定が可能です。
都内なら回生ブレーキを強く効かせる設定にして、アクセルを踏める機会があれば踏んであとは惰性に任せるという運転も良いかもしれません。
スポーツ走行にするとサスペンションが数センチ下がってハンドルも重くなるらしい。
ハンドルだけでいうと違和感はありませんでした。
液晶モニターの明るさ、12個のスピーカーの音量など色々な設定がタッチパネルで操作できるのですが、どの設定にするのかゲーム感覚ですね。
試乗中に営業マンが色々と説明しながら設定を変えてくれましたが、覚えきらずにほぼ上の空です。

いずれにしても、全長5mに迫るボディーや2t以上の重量を物ともせずに運転できます。
前後の重量比も48:52と理想的ですし、ハンドルを切っていて気になる瞬間はありませんでした。

官能的なエキゾーストもありませんし、普通に運転ができるので印象がちょっと薄いです。
逆にいえば、それだけクセがなく簡単に運転ができてしまいます。
アクセルとブレーキだけ、ギアチェンジも不要でアクセルを踏めばきちんとその応えが返ってくる。

慣れなかったのが方向指示器がハンドル左に伸びた2本のシフトの下側ということ。
メルセデスベンツと共通の部品らしく、メルセデスベンツに乗っている方は親近感が湧くそうですが、BMW乗りは苦戦するそうです。

今回も動画を見つけました。
Tesla Model S と BMW M5(F10)の0-400mです。
念のためですが、M5の0-100km/h加速はModel Sと同じ4.4秒です。
http://www.youtube.com/watch?v=vvHTN0Yi1t4
予想どおり、Model Sが先行してM5が追いかける展開。
M5は出だしでホイルスピンしてシフトアップも決まらなかったようにも見えますが、最高の技量のある方が最高のパフォーマンスをしないとスペック通りのパフォーマンスが出ないというのでは机上の数値にすぎないと言えなくもないですし。

ちなみに、P85に161万円のオプションでデュアルモーターパフォーマンスという四輪駆動モデルP85Dにすると、P85に搭載されている350KWの後輪モーターに165KWの前輪モーターが追加され、動力性能は0-100km/h加速が3.4秒、最高速が250km/hとなります。

とにかく、電気自動車がガソリン自動車の性能を凌駕していくのはそう遠くないと思います。
そうなると、ガソリン自動車の残されているのはエンジンの迫力なのでしょうか。
特に、多気筒エンジンのエキゾーストは好きな人にはたまらない。
とはいっても、環境対策でダウンサイジングが主流です。
ちょっと寂しい気がしてきます。

この会社のスタッフの応対は丁寧ですが、かなり割り切っている印象です。
試乗したいと申し出れば、枠に空きがあれば運転できます。
まだ試乗されていない方はチャレンジしてはどうでしょう。

最後に余談です。
契約駐車場は向いのビル地下3階にあります。
地下2階は一般車両として使えますが、地下3階は専用のカードがないと入れません。
案内されたときは使い勝手が悪いなあと思いましたが、行ってみてびっくり。
ここは一見の価値ありです。
写真部の方なら抜け出すのに3時間以上はかかるかも…
ロールス・ロイス、フェラーリ、ランボルギーニ、ベントレー、アストンマーティンなどの超高級車が勢ぞろいしています。
3台1区画になっていますが、ファントム、ガヤルド、458が3台並んでいる区画もありました。
ちなみに、ロールス・ロイスは4台がファントム、1台がシルバークラウド。フェラーリは6~7台止まっていましたが、すべて458。アストンマーティンはDBSヴォランテ。
ブガッティも停まっているらしいですが、お会いできませんでした。
Posted at 2014/10/19 22:25:42 | コメント(6) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2014年10月12日 イイね!

試乗記 BMW i3

試乗記 BMW i3先日参加したBMW WHY"M"MEETINGでBMW M4の解説をしていただいたモータージャーナリスト 五味康隆氏がi3にも必ず試乗しておいてくださいとコメントされていたのがずっと頭に残っていました。
どこで試乗しようかと調べてみましたが、ライセンスの関係でBMWディーラーの中でもi3が扱えるところと扱えないところがあるようです。
それ以上の詮索はやめてi3の試乗車があるBMWディーラーに出向くことにします。

最初にマセラティに寄って担当の方に挨拶してから向かうことにしました。
ところが、新店舗に異動されており、前店舗からは早々に撤収します。
そのとき、お店の外に止まっていたグランツーリズモが引っかかりました。
あの場所に止まっているクルマは試乗車の可能性が高いからなあと思ったからです。
後で担当の方とお話したら、MCシフト(セミAT)で初めて試乗車に卸したクルマだそうです。
このクルマは私の試乗を待っていたのかも…
これ以上は長くなるので省略です。
(だったら書く必要ないですよね。)

さて、次に向かったBMWディーラーでi3の試乗を申し入れます。
どうやらi3の担当というのがあるようです。
上手く話を付けてもらって試乗開始となります。

座席に座ると目線が高くて見切りがとても良いです。
ダッシュボードを上から眺めることになるので、フロントガラスまでの距離が遠いのが一瞬気になりましたが、走り始めてしまえば忘れてしまうほどのものです。



ブレーキペダルを踏みながらスタートボタンというのはガソリン車と同じ。
ギアはステアリングの右手少し上にダイヤルシフトがあって、上からD、P、N、Rの順です。
Pに設定されているダイアルを上方に回転させてDに入れて始動です。
0㎞/hであることを知らせる速度計は表示されますが、電源が入ったことを知らせるだけの静かなスタートです。
このクルマもAT車のようなクリープはしません。
アクセルに軽く力をいれるとスーっと音もせず走り始めます。

話に聞いているアクセルを緩めるとブレーキが効くという瞬間はどこでやってくるのだろうかと楽しみながら店舗を後にします。
取締りにあわない程度に踏んで良いですよとありがたいお言葉をいただき、早速、アクセルを踏み込みます。
するとアクセルの踏込みに合わせてグイグイと息継ぎもなく加速します。
とにかく踏んだ瞬間に加速を始めるので凄く速い印象です。

ここで簡単にスペックを記しておきます。
最大出力:170ps/5,200rpm
最大トルク:25.5kgm/100-4,800rpm
0-100km/h:7.2秒
最高速:150km/h

ガソリン車と比較すると、例えば、320d(F30):7.4秒、320i(F30):7.3秒より早いです。
ただし、私が感じた加速感はもっと強力なもの。
大げさにいえば、M6(E63)より強いです。

考察は後にするとして、それくらい強力な加速なので街中で不満はありません。
とにかく出足が良くて、20~40km/hからの加速でもアクセルに力を込めればすぐに周囲のクルマを引き離せます。
ちょっとした坂道でもアクセルを踏めばグイグイと加速します。
もちろん、街乗りだけでは峠のような急な坂道まで同じ勢いでいけるかどうかは分かりませんが…
また、全長も4,010mmと短いことが奏功しているのか、ハンドルを切ればキビキビと動きます。

慣れなかったのはブレーキ。
停止まで距離があるとアクセルから離せば速度が落ちていくのでブレーキペダルに足を運ぶ必要はありませんが、停止線が近づくと反射的にブレーキペダルに足を伸ばしてしまいます。
このままペダルに力を入れると、2mほど手前で停止。
最後の最後だけというのが難しい。
ちなみに、アクセルペダルから足を外すとブレーキランプが点灯するそうです。

正直なところ、i3の運転は楽しかったです。
所詮は電気自動車だからと高を括ると痛い目に合います。

タイヤは19インチホイールに扁平率は60です。
だから良く見ると案外とスポーティにも見えたりします。
とはいえ、腰高なので足回りは柔らかいのではと予想しましたが、段差を超えると意に反して硬めです。

ボンネットの中にお買い物袋が1個入るくらいのスペースとリアシート後方にトランクスペースがあります。
残念ながら、トランクにゴルフバックを横向きに乗せるのは厳しそう。
リアシートを倒さないと入らないでしょう。
2バックとなると半分に分割されたリアシートを両方とも倒さないとダメだと思います。
収納量は軽自動車とコンパクトカーの中間くらいの印象です。

乗車定員は4名。
後部座席は足が長い方でなければ前席には当たりませんが、広いとはいえません。
3シリーズよりは狭いとのこと。
せめてサンルーフでもあれば後部座席でも開放感があって良いと思いますと営業の方にぶつけたら、サンルーフは取り付けられるがカーボンルーフではなくなりますとのこと。
でも、走行性能を競うクルマではないですからね。

i3には2モデルあります。
試乗したのは完全なEVであり、100%充電で走行距離は130km。
もう少し走行距離が必要な場合、発電用の2気筒エンジンを搭載したレンジ・エクステンダー仕様にして300km。
車両価格はそれぞれ499万円と546万円です。
ただし、補助金がそれぞれ40万円、75万円あるので、実質は459万円と471万円となりその差は12万円。
残るは2気筒エンジンがある分の維持費をどう計算するかです。
価格差はあってないようなものなので、このクルマをどう使うかで決めれば良いと思います。

ちなみに走行用のリチウムイオンバッテリーは8個搭載されていて、交換すると1個26万円ほどだそうですが、8年間はディーラーの保証が受けられます。
完全充電ができなくなれば、不具合を調査して交換してくれるそうです。

それでは、最後に先送りした加速の種明かしの話です。
これは感覚論でしかありませんが、ガソリン車であれば少なからず加速は下に凸の2次曲線的になると思います。
もちろん、クルマの性能やその速度域により異なるでしょうが、日常域で体感する加速とはそういうものだと思います。
ところが、この電気自動車の加速はかなり直線的です。
アクセルを踏んだだけ加速する、もう少し大げさに表現することが許されるとすれば上に凸の加速です。
だから、出だしが良くてググっと背中を押される感じがします。

この感覚が正しいと思ったのは強い加速を感じたのに予想以上に速度が出ていないということ。
もし、M6でこの感覚を楽しんだら100km/hを軽く超えてしまうはず。
だから、0-100km/hが7.2秒というタイムなのだと思います。

それから、YouTubeでM3(E92)とi3の加速性能を比較しているものを見つけました。
http://www.youtube.com/watch?v=PO5z32L32aY
ちなみに、M3(E92)が4.8秒です(4.6秒~5.0秒まで諸説あります)ので、スタートで凌駕するi3は相当なものです。どうやら64km/h程度までは先行するようです。

五味康隆氏が伝えたかったのはこの加減速の感じなのかなあ、なんて思いながらブログを終了します。

長い試乗記にお付き合いいただきありがとうございました。
Posted at 2014/10/12 23:16:36 | コメント(9) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2014年10月04日 イイね!

試乗記 Aston Martin V8 Vantage N430 Special Edition

試乗記 Aston Martin V8 Vantage N430 Special EditionV8 Vantage N430に試乗してきました。

といっても、どんなクルマなのだろうという方もいるかもしれませんので、最初にアストンマーティンのラインナップとともに簡単に復習しておきます。

まず、アストンマーティンのラインナップは大きく分けると、2シーター、2+2、4シーターと3種類に分けられます。
2シーターのスポーツカーにVantage、2+2のGTカーにDB9とVanquish、4シーターの4ドアクーペにRapidです。

さらに、今回試乗した2シーターのVantageに目を向けると、エンジンがV8とV12が搭載されているモデルが準備されています。
V12モデルをみると、V12 VantageをリファインしたV12 Vantage Sがリリースされており、sportshiftⅢという7速セミATのミッションにフラグシップのVanquishのエンジンを搭載したAston Martinのラインナップとしては最強のクルマです。
最近になって、オープンモデルのRoadsterがリリースされています。
V12 Vantage Sは試乗記があるので、興味がある方はご覧ください。
一方、V8モデルに目を向けるとラインナップは豊富です。まず、ボディがクローズかオープンかによりCoupeとRoadsterに分かれます。それから、ミッションが7速セミATのsportshiftⅡか6速MTに分かれます。
つまり、ベースとして2×2=4種類のモデルが存在します。
これらの組み合わせは、エンジンの出力で426ps/48.0kgmのVantageと436ps/50.0kgmのVantage Sに分かれるので全部で8種類です。

V8 Vantage N430についてはここからが本題です。

VantageとVantage Sの車両価格は200万円強の開きがあります。もちろん、(細かくは存じませんが)Vantage SよりVantage のほうが標準装備は上ですが、性能差を考えると200万円強の価格差のあるVantage Sにはなかなか手が伸びません。

そこで登場するのがV8 Vantage N430です。
Vantageに比べて車両価格で73万円ほど高いですが、約280万円相当のメーカーオプションが組み込まれ、しかもVantage S の436ps/50.0kgm のエンジンが搭載されています。
ただし、ボディカラーはマリアナブルー、アローログリーン、スカイフォールシルバー、ジェットブラック、スピードウェイホワイトの5色から選び、アクセントとしてグリル・サラウンド、ミラー・キャップ、ディフューザー・ブレード、ルーフラインに、それぞれレッド、イエロー、ホワイト、マットブラック、レッドを組合すことができます。
タイトル画像にある今回の試乗車、はアローログリーンにイエローのモデルです。
色の制約はあるものの、Aston Martinとしてはかなりお買得のモデルを準備したのだと思います。
それでも、乗り出しは1,800万円位だそうです。

さて、そろそろ試乗した印象を記していきます。

まずは、アストンマーティンの儀式である、クリスタルキーをセンターコンソールの上部中央にある差込口に指で長めに差し込みエンジンを始動させます。
最近はプッシュボタンでエンジン始動させるのが主流となり、キーを差し込む行為は旧態化してしまいましたが、アストンマーティンのそれはちょっと違うと思います。
まるでミステリーを解明して秘密の差込口にキーを差込むと、咆哮とともにエンジンが始動して、パネル類にライトが点り、そしてセンターコンソールに隠れていたナビ画面が立ち上がる、ついに神秘の機械が稼働を始めたかのような錯覚を思えます。
初めてこの儀式を行ったときは、名探偵の主人公になったような感動を味わえます。



アルカンターラのステアリングはさらっとしていて触り心地が良いです。
早速、始動させようと運転席の右下にあるサイドブレーキを解除してセンターコンソールにあるDボタンを押してブレーキペダルから足を外しますが、前に進みません。
そう、試乗車はセミATなのでATモードで走るにしてもアクセルペダルを踏まないと前に進みません。

どんなクルマを試乗するときでも、この瞬間が最もナーバスになります。
AT車ならブレーキペダルから足を外せばクリープで前に進むので、アクセルペダルに少しずつ力を入れればレスポンスの加減が掴めますが、セミAT車の場合はどれくらい力加減に対してどれくらいの反応を示すのか予想する機会がありません。
さらに困ったことに、このV8 Vantage N430のアクセルペダルはかなり硬いです。おっかなびっくりペダルに力を加えても動き出しません。敢えていうと油が差していない動きが硬くなったスロットルペダルというイメージですかね。
少し勇気を出してペダルを押し込むとようやく動き出します。アストンマーティンは着座位置が低いこともあり、アクセルペダルを上から押さえるというより奥に押し込む感じです。この足の使い方が慣れないのも硬さを感じる原因として挙げられると思います。

硬さに関していえば、ステアリングもしかり。いきなり低速で細い道から出るにはステアリングが硬くて動かしにくい。さらに足回りもかなりしっかりしていて、低速でも凸凹のある路面の状況をクルマ全体でしっかりと伝えてきます。ボディ剛性の強さを強調している感じです。良くソリッドな印象という言葉を耳にしますが、まさしくそんな雰囲気だと思います。
こういう部分はスペックでは圧倒的に上のV12 Vantage Sのほうがマイルドでとっつきやすいです。ある意味、V8 Vantage N430はアストンマーティンの中で最もスポーツカーの雰囲気を楽しめるクルマなのかもしれません。

やっと大きな道路にたどり着き、アクセルを少し強く踏むと、アストンマーティンの心地よいエキゾーストが聞こえてきました。
最初はATモードで走り始めましたが、ギアチェンジも小気味良く決まって運転していて楽しいです。速度が出始めるとハンドルの重さは気にならなくなりましたが、アクセルの硬さと足回りの硬さは依然として伝わるので、すごくスパルタンなクルマに乗っている気がします。
もっと強くスロットルを踏み込んで加速すると、速さというよりゴツゴツした乗り心地とアストンマーティン独特のエキゾーストでちょっとエキサイトします。もちろん、一般道なので楽しむのは出だしだけですが。
ちなみに、0-100km/hは4.8秒と公表されているくらいなので、とてつもない加速が味わえるというレベルではありません。このあたりは3.9秒とV12 Vantage Sがかなり上です。

後になって気がついたのですが、ノーマルモードだとエンジン回転数がリミッターにあたると自動的にシフトアップしてくれるのでエンジン回転数を気にせず走ることは可能ですが、スポーツモードだとシフトが固定されているのでリミッターにあたると失速してしまいます。
コツはメーターパネル中央上部に表示されるシフトポジションの数字がリミッターに近づくと赤く表示されるので、そのタイミングでシフトアップすることです。
M6のようなヘッドアップディスプレイがあればと頭を過ぎりましたが、V8 Vantage N430の運転席からは目線の正面近くにこのメーターパネル中央上部がくるので少し慣れればシフトアップのコツをつかむのは難しいことではなさそうです。

もう少しいえば、それだけ普段運転しているM6は上から目線を見下ろすように設計されていて、日常の運転はしやすくなっているといえます。その分、メーターパネルを見ようとすると目線を大きく下に動かさないとならないので、キビキビと運転したいときはヘッドアップディスプレイが大きな助けになります。
一方、V8 Vantage N430は着座位置が低くて目線が平行なのでメーターパネルも自然と視界の中に入れやすく、ヘッドアップディスプレイがあるとむしろ正面が見にくくなるので不要といえます。

スポーツモードとノーマルモードと何度か切り替えをしながら走行してみましたが、スポーツモードのほうが動きはスムーズです。速いとか力強いというよりアクセルに合わせてスムーズに滑っていく感じ。

たった15分ほどの短い試乗でしたが、予め試乗コースも分かっていたので、どこでどう運転するかをある程度計算して走りました。
パドルを使って2速から5速でギアチェンジしながら走りましたが、硬いボディー剛性のスポーツカーに運転している感じが伝わってきて本当に楽しい。
インテリアはレザー、アルカンターラ、カーボンファイバーで上手くまとめられており、ステッチのイエローがとても映えて高級感は十分です。
その中でも、アルカンターラにイエローのN430とロゴの入ったスポーツシートは、アストンマーティンがスポーツカーとしての楽しむためにこのモデルに込めた思いの一端なのかと今更ながらに気付いた次第です。

アストンマーティンの中ではエントリーモデルの位置づけかもしれませんが、本気度がとても伝わってくるクルマでした。

ここまで、長い試乗記にお付き合いいただきありがとうございました。
Posted at 2014/10/05 00:51:38 | コメント(4) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ

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ビルの合間から見える東京タワーに向かって頑張れ〜、と応援したくなる不思議な気持ち。
今日は良いことあるといいですね。」
何シテル?   12/16 13:04
自分が子供の頃に父親が購入したいすゞ117Coupeに乗っています。 この車なら悪くないし譲って貰えるならと免許の取得とともに軽い気持ちで乗り始めたのが私のカ...
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