
カービュー社が主催するイベントに参加してきました。
応募した記憶すら定かではありませんが、応募資格はMモデルのオーナー限定だったような・・・
厳正なる選考の結果の当選とのことですが、座談会で参加者が乗っているクルマからするとM6乗りの代表だったような気がしました。
M135やM3比べるとM6は少ないので、車種ごとに枠があったとすれば幸運が働きやすかったかもしれません。
私は午前の枠で当日のプログラムは次のとおりです。
7:30 受付
(集合場所は天王洲アイル クリスタルヨットクラブ)
8:00 挨拶
(モータージャーナリストの五味康隆氏が紹介され、試乗で注目したい点のアドバイスがありました。)
8:30 試乗開始
(F80M3が先導車となり、3台のF82M4に乗り込みます。3組に分かれて1組あたり約30分。)
10.05 座談会開始
(簡単な自己紹介と試乗した感想、Mモデルに乗っている理由など。)
11:15 ランチビュッフェ
11:45 トークショー
(五味康隆氏にBMW社の優れている点をお話いただきました。)
12:15 終了
<試乗コース>
天王洲アイル→高島(首都高速入口)→鈴ヶ森(首都高速出口)→国道15号線
→平和島(首都高速入口)→高島(首都高速出口)→天王洲アイル
天王洲アイルの所定の地下駐車場にはE92M3やF10M5も止まっていたので、乗り比べするのかなあと思いましたが、今回のイベントに参加されている方のクルマでした。
ご存知の方も多いですが、F82M4のスペックを簡単に記しておきます。
エンジンは2,979cc直列6気筒ツインスクロールターボです。
最大出力:431ps/5,500-7,300rpm
最大トルク:56.1kgm/1,850-5,500rpm
0-100km/h:4.1秒
外装は、シルバー・ストーン、オースティン・イエロー、サキール・オレンジの3色が準備されていて、私が乗ったのはタイトル画像にあるサキール・オレンジです。
ちなみに、先導車のF80M3はヤス・マリナ・ブルーです。
私は2組目で最後尾だったので、3台が迫力あるうなり音を上げているのを何度も聞きました。
試乗し始めればどうせギアを積極的に変えたくなるはずなので、まずはDレンジ(オートマモード)にして運転を始めました。
ここでとても驚いたのは、Dレンジでのギアチェンジがスムーズで違和感があまりありません。
さすがにアクセルを強く踏むとギアダウンするまでのラグを感じるので、M4の性能を考えると運転するには遅さを感じますが、普通にアクセルを踏んでいる分にはそれほど気になりません。
少なくとも、過去に試乗した何台かのセミオートマ車と比べ物にならないほどギアチェンジがスムーズです。
私の愛車もそうですが、Dレンジで走ろうと思っても不自然なギアチェンジに耐えられず反射的にパドルでギア操作してしまいます。
それが、このクルマはパドルに手がかからずに走れます。
また、ステアリング特性をコンフォートにするとハンドルが軽くなって遊びが生まれるので、速度域の低い街中ではむしろストレスを感じずに運転できます。
さらにDレンジだとアイドリングストップしてくれるので、街中では燃費向上にも繋がるという優れた点もあります。
さて、首都高が近づく前にパドルによるギアチェンジも練習します。
これまたスムーズですし、とにかくシフトチェンジが早い。
アクセル操作をしながらシフトを変えると思うがままに加速できます。
すぐに感じたのはターボラグがないこと。
加速に段付き感がなくエンジンが自然に吹け上がっていきます。
これには本当に驚きました。
こんなガソリンターボのクルマは初めてです。
以前に試乗したM6グランクーペでも不自然とはいいませんが、ターボが効きはじめたなあと思われる瞬間がありました。
それが、このM4では感じません。
あまりにも吹け上がりがスムーズで早いので、1速で加速するとあっという間にレブリミットの7,600回転にぶつかってしまいます。
ヘッドアップディスプレイの回転数表示はもう少し分かりやすくても良いかもしれません。
このクルマの難点を挙げるとすれば、自然吸気とは違いエキゾーストの音色変化に乏しくドスの聞いた低い音しか発しないこと。
これが自然吸気のV10エンジンを搭載しているクルマに乗っているものからすると残念なところ。
自分のクルマから聞こえる音もそうですが、前車から発せられる音を聞いていても官能的とは言い難い。
ただ、これも好みですので評価は人それぞれということで。
試乗して少し感じは掴めたもののもっと首都高速が走れると良かったかなあ。
行きに使った高島入口と鈴ヶ森出口はとても近接していて、加速しながら右車線から本線に合流したと思ったらあっという間に右車線から出口ですから。
費用はすべて主催者持ちですが、これで500円とは贅沢な使い方です。
五味康隆氏はF82M4を“原点回帰”したと評しておりました。
先代V型8気筒エンジンから直列6気筒エンジンになって、フロントが軽くできるようになったので必然的にクルマの運動性能を上げやすくなったと。
前後の重量配分が運転しやすいクルマ作りの基本であるかということを中心テーマにして色々と解説いただきました。
私にとってとても意義のあるイベントでした。
特に、五味康隆氏の豊富な知識と経験、そして初心者でも分かりやすい説明で色々なものを吸収することができました。
また、機会を見つけて話を聞きたいと思っています。
それから、イベント会場だけでなく地下駐車場までたくさんのスタッフの方々がいらっしゃいました。
そのおかげで安心してイベントに参加することができました。
この場を借りて陰ながらイベントを支えていただいたスタッフの皆さまへも感謝の気持ちを伝えたいと思います。
帰り道は愛車を運転しながら、3,500回転を超えたあたりから自然吸気ならではの官能的な音が聞こえてくるなあと実感。
そして、
昨日に続いて熱病にうなされているクルマを見に行くことに・・・
昨日と違って強い太陽光のもとでは目の前の強く紫がかった色を上手く捉えられませんでした。
このクルマは当分の間は頭から離れそうにありません。
勇気を振り絞ってロールス・ロイスの販売員に声をかけようと思っていたのですが、テントには誰もおりませんでした。
きっと、これ以上は近づいてはならないという天の声なのでしょう。