去る28日、
つ~@越後さんのスイフトスポーツ、
ROUTE666さんのカレンを運転させてもらいました。
その前に。まずROUTE666さんに、私のカリブを運転してもらいました。
当日の天気予報は雪。つ~さんは夏タイヤ。ということで、コースの下見も兼ねて。
運動性能の鈍さに苦労されてる様子でしたが(^^;、助手席に乗った感想は、意外なほど乗り心地が良いこと。ノーマルよりは悪化しているのでしょうけど、運転席に乗っているときほどは足の固さを感じません。
思い出すのは、助手席オフで乗せてもらった
ogawa@bearさんのシビック。助手席であれだけ固く感じたのだから、運転してるともっとがっちりしてるんだろうなぁ。タイプRの純正をつけていらっしゃるのだとか。
さて。下見を終えて戻ると、10分ほどつ~さんをお待たせしてしまった状態。すいませんでした(^^;。時間的にもアレなので、さっそく運転席に。フルバケ、「かぽっ」とはまる感じです。体がぜんぜん動かない。ホールド性抜群ですね。
最初に感じたのはクラッチの違和感。フライバイワイヤーなんですって。慣れたら、超楽です。中間域を探りにくいけど、中間域は勝手に調整してくれる感じ。ブレーキの反応が速いので、いきなりカックンブレーキをかましてしまいましたが、このあたりはさすがいまどきの車だなと。うちの父のクラウンも、ブレーキはこんな感じでした。ほとんど踏力を使わず、ちゃんと効く。アクセルレスポンスは、正直、予想していたよりも鈍いです。吹き上がり、吹き戻し、どちらもワンテンポ遅れる感じ。TRECをオンにしても、一瞬遅い印象はぬぐえませんでした。これは、慣れかな。同じくフライバイワイヤなのと、回転数が上がってから反応が良くなるからなのでしょうか。軽量フライホイールでも使うと面白くなりそうだけど、さらに登りが弱くなるかな。
足は、固いです。スイフトスポーツ純正のまま変更してないそうですが、TRDつけてるうちのカリブよりずっと固く感じます。キャシーさんのスイフトにも乗せてもらったことがありますが、やはり足回りの強化がだいぶ違う。フルバケシートだからというのもあるでしょうけど、ボンネットの上下動を見ていてもボディが一体になって路面凹凸に反応してる感じがします。剛性の高さもあるのでしょうね。ステアリングインフォメーションよりも、ボディ全体から伝わってくる挙動で路面状況が読めます。ぴょこぴょこ跳ねるのではなくて、常に路面をとらえてるみたいです。ギャップを踏んでボディがふっと浮きそうになった直後でも、ステアリングの舵角に素早く反応して思った通りに旋回します。これは、気持ち良い。ツインリンクもてぎに遊びに行ったとき、初挑戦したカートの感覚を思い出しました。
FFで高回転型だから登板は弱いと思ってたのですが、なかなかどうして、しっかり加速していきます。というか、カリブより絶対速いって(当たり前か(^^;)。夏タイヤだからかなぁ。コーナーでアクセルオンのタイミング調整して、パワーレンジを外さなければ、問題なし。って、それはうちのカリブのほうがもっとシビアな問題で(^^;効率の良い回転域が複数個所にばらけてますから。それと比べたら、ぜんぜん扱いやすいです。
続いてダウンヒル。安定感があります。下りトップスピードからフルブレーキングで曲がるコーナー、カリブだと速度域によって挙動が変化するため修正舵必須の場所で、舵角一定で抜けてしまったのは、鳥肌がたちました。すげー。こういうのを、スポーツカーって言うんですね。
気にされていた2速の違和感。ありますねぇ(^^;。ほんの1、2回ですが、確かに感じました。シフトチェンジのとき、ニュートラルで一度とめたほうがいいよ、痛めるから、という話は10年以上前にスターレットに乗ってた時に知り合いから聞いていました。その意味が本当にわかったのは、昨年の暮れに3速のシンクロを破壊して20万かけて直した時でした。ワンクッションおかずに一気にシフトチェンジするのは、1レースで壊れてもかまわないレーシングカーのやりかた。フライホイールも軽くしてあるから、それで軽くつながります。市販車は5年も10年も動かさなきゃいけないから、操作方法が違うと考えて良いでしょう。回転が上がるのも下がるのも1秒弱はかかる市販車ですから、回転が合ってからシフトチェンジするのが一番負担にならないはず。車を長持ちさせるためなら、この症状が気になるのなら、シフトタイミングの見直しをオススメします。もうちょっと突っ込んだ理屈の部分は、次回実際にあった時にでも。
スイフトスポーツ。どんな状況でも運転者の意思に素直に俊敏に反応する、おりこうさんでデジタル感の強い車でした。これは楽しいわけだ。うん。マシンの挙動をねじふせることで速く走るとかそういう次元はすでに終了していて、ラインの取り方とかクリッピングポイントの決め方とかでタイムが大きく変わる、スポーツ走行にはもってこいの完成度の高い車です。
つ~さんと別れた後、今度はROUTE666さんのカレンに乗せてもらいました。
運転席。良いですねぇ(笑)。何が良いって、往年のトヨタスポーツカーらしさがひしひしと伝わって来ますから。パワーと余裕と風格を演出したシートの凶悪なゆったり感といい、オーケストラのように弧を描いて運転席側を向いているパネル類といい。セリカと同種らしいのですが、スープラやMR-Sなんかにも共通するコックピット哲学が敷き詰められています。賛否あるところでしょうけど、この時代のトヨタは大好きなので(カリブも同年代だし)私は正直なところスイフトよりカレンの運転席のほうが、座った瞬間に心躍りました(笑)。
ブレーキが弱い(爆)。って、スイフトに乗った直後だからそう感じてしまうのはしかたないのですけど。なぜだろう? 踏みしろからしてヘタっているのでなければ、やはり車重の差? 違和感は感じませんが、スポーツ走行をするならもうちょっと固くても良いのかなと思いました。踏む深さでブレーキの強さを調整できるのは、慣れてるから安心できたけど。体感で、カリブより3割ぐらいは踏力を強くしないと、思った力で止まれませんでした。ちなみにスイフトは、カリブの半分以下の力で十分止まる感じです。
クラッチが重い(笑)。クソ重いです。思わず笑ってしまいましたから。これで純正? 良いなぁ(笑)。これを乗りこなしている、という持ち主の満足度はアップするはず。特に、他の人を乗せて「なにこれ!?」ってリアクションがあった時は、なんか無性に嬉しくなるはず。私なら、どんどん他人に運転させたいです。あれ? このクラッチに慣れてるということは、左足の感覚がずいぶん強めに慣らされているわけですよね。これなら、左足ブレーキが必要になったとき、ブレーキの鈍さが逆にちょうどいいんじゃないだろうか。FFだから、効果絶大だろうし。
3速でシンクロがへたりはじめてる手ごたえを確認しました。ROUTE666さんもシフト操作が早くてワンアクションだから、用心したほうが良いかと(^^;。前のオーナーさんが痛めた古傷らしいことも漏らしていました。3ってよく使うギアなので、3の故障は比較的多いようです。
アクセルレスポンス。低回転から嘘のようにトルクを発揮します。一時停止から普通に右折しようとしたら、鉄板踏んでホイルスピン(笑)。すげー。なんだこのエンジン。1.8の7AFEとはもちろん違いますが、4AGともまた味付けが違う。セリカの心臓でしたっけ、これって? セリカ、あの重いボディでラリーを戦うってんですから、これぐらいでちょうど良いのか。グランツーリスモのセリカも、そういやこんな感じだった気がします。低回転からヌルッと力を発揮する。高回転の音が、太くて心地よいです。つ~さんのスイフトスポーツは回すとレーシーに叫んでる感じでしたが、カレンを回すとスポーティーに吼えてる感じです。GURRRRR!
足回り。スポーティーでなおかつコンフォート。なんじゃそりゃ? えっと。ボディがだいたい水平に保たれていて、ショックの動きだけで路面をつかんでいる雰囲気です。スイフトのボディとの一体感とは真逆ですか。クラウンみたいに船のようなゆったり感ではなく、路面をつかんでいる足の固さはわかるんですけど、ショックのシステムが「私が処理してます」と主張してるような、たとえばショックを替えずにスタピを強化したのと似たような安定感があります。ボディが傾斜せず路面に沿っているのに、シリンダーはちゃんとストロークしてる。不思議な感触でした。
アップヒルでパワー不足は感じませんが、アクセルを踏みすぎると空転しそう。ダウンヒルでは特徴的な足回りに慣れてなくて、思い切ったことができませんでした。こういうクセや特徴がはっきりした車は、何度も乗るうちにどんどん新しい走り方を発見できそう。あまりキツくない中速コーナーを、やや余裕を持って抜けるときは、飛行機に乗ってるみたいで抜群に気持ちいいです。
カリブ乗りとして個人的な好みを言ってしまえば、スイフトよりもカレンのほうが好きかも(笑)。これは逆に、スイフト派の人にカリブを乗ってもらうと、たぶん不満が出るということだと思います。そのあたりも、いずれ実証してみたかったり。私は「好みの差」肯定派です。
Posted at 2007/03/02 11:06:19 | |
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