2015年09月16日
(1) 容量計測の時に書かれていた計測前の容量低下想定値:”車両製造後の経過時間から想定した電池容量経年劣化7.66%”、”車両製造後の総充放電電流から想定した電池容量サイクル劣化6.72%”から、劣化量は時間と走行距離のルートに比例するとして10年10万キロの劣化量を計算すると、7.66×√(120/16)+6.72×√(10/2.5)=34.3%となって(偶然かもしれませんが)想定値35%に近い値になります。セルバランスのような難しい話でなく、十分な安全率を取った劣化量の想定値に基づいて充放電しており、計測で得られた実際の劣化量はずっと少なく計測後はこれに従って充放電するので実際に使える容量が上がった可能性もあります。
(2) しかし現状とは関係ない”想定値”に従って充放電するのは芸のない話で、充電量やEV走行距離は気温に応じて変わるので、やはり電圧と充放電量の関係から容量や充電状態を判断しており(Power off-on後EV走行可能距離が変わることがあるのは電圧から補正?)、使用できる容量が増えたのはやはりセルバランスの改善によるのでしょうか?
(3) (2)の充電量・EV走行距離の気温による変化は、気温による内部抵抗の変化によるもののようです。また、特定の電圧間の充・放電電力量から容量を推定する方法は原理的には可能でも何か問題があってPHEVでは使われておらず、(1)が正解のようです。だとすると一度容量計測を行い、そのユーザーの使用パターンに合わせた容量低下係数で推定するようになるとほぼ正確な容量が得られるので、再度容量計測を行っても1度目の計測時のような大きな見かけ容量の増加は期待できないことになります。これを確かめるために、前回と同じ季節に再度やってもらいます。
Posted at 2015/09/16 15:36:23 | |
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