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2014年10月05日 イイね!

第22話

講習会はブレーキの練習が終わり2番目のカリキュラムに移った。

 内容は旋回ブレーキ

 ブレーキングしながらコースに合わせて旋回し止まる。

 プロの説明によると
 ハンドルを回すことによってタイヤに発生するグリップ力が
 横方向にも使われるためブレーキにすべてのタイヤの
 グリップ力が使えなくなる。

 そのためコース内をトレースするにはブレーキとハンドルの連携が必要で
 難易度が高いそうだ。

「普通に道走ってて、コーナーで毎回やってるよな」
「そんなに難しいものなのか」
 僕はゼロワンに尋ねた。

「あんた、やってみたらいいわ」
「どうせ、まともにできないだろーけど」
 ゼロワンはすました顔でそう答えた。

 ゼロワンはああ言っているが、僕には少し自信があった。
 先のブレーキングであれと同じようにやれば簡単にクリアできると思っていた。

「では、次の方スタートしてください」
 オフィシャルからスタートの合図があったので
 先の加速の要領で1,2,3速と気持ち良く加速して行った。

 200m先にパイロンがありそこからブレーキをかけその先のコーナーを
 コースなりに曲がってコーナーの途中にあるパイロンまでに停車する。

 200m先のバイロンでアクセルを離し
 「じゅわ、ぎゅうぅぅ」の要領でブレーキングあとはコースなりに
 ハンドルを回して、コーナーの途中のパイロンに向けて減速

 と思ったところでゼロワンは、コースを外れてコーナーの外側へ
 慌ててハンドルを切り足すが
 フロントタイヤがロックしゼロワンの軌道は
 コースに戻ることはなかった。

「あーぁ、言ったじゃない」
「もっと頭使いなさいよ」
 ゼロワンが勝ち誇ったように言った。

「うまく行けると思ったんだけどな」
 僕は頭をかきながらつぶやいた。
 プロに何がいけなかったか聞くことにした。

「先は何が原因で曲がれなかったのでしょうか」
 僕は素直にプロに聞いてみた。

「そうだね、ブレーキのかけすぎが原因だね」
「先のブレーキングと同じ要領でブレーキしたと思うけど」
「それじゃ、フロントタイヤが曲がる仕事ができる分が残ってないんだよ」
「次はブレーキとハンドルの配分を考えて行ってみて」
 プロは先の僕の操作をそばで見ているかのように答えた。
 いったいどこを見てクルマの操作を言い当てているのだろうと考えていると

「次はブレーキとハンドルの連携だからね」
 ゼロワンがわかった風な口をきいてきた。

「わかってるよ、ブレーキの踏みすぎが原因なんだろ」
 僕はゼロワンにそう答えた。

 ゼロワンが一瞬にやりとした顔をしたが気にも留めず
 次の番が来るのを待った。

つづく
Posted at 2014/10/05 18:14:56 | コメント(0) | トラックバック(0) | 妄想 | 日記
2014年09月27日 イイね!

第21話

隣のレーンを見ると、苺だった。
小刻みに車体を前後に揺さぶっていた。
せわしなくブレーキを操作していてその都度ロックさせていた。

 「いやぁ、失敗失敗」
苺が恥ずかしそうに笑っていた。

 「そんなにロックさせて、調子悪いの?」
僕は苺に聞いてみた。

 「調子はいいんですよ。操作が悪いだけで」
苺が身も蓋もないことをさらっと言った。

 「ブレーキを交換したんですけど、操作は前のままで合ってないんですよ」
 「タイヤも前のままでブレーキに合ってないし」
苺が続けてこう説明してきた。

 「ブレーキの性能はいいんだよな、どうしてだめなんだ」
僕は率直に苺に聞いてみた。

 「だからさっきも言ったけど、ブレーキに操作が合ってないの」
 「うちのマスターの腕がへたくそなの」
苺が半分キレながら答えた。

 「すまん、上手ければ講習会になんかこないわな」
僕はちょっとすまなそうに言った。

 「あんたもへたくそなんだからもっと練習したらいいのよ」
 「苺みたいにたくさん走ればいいのよ」
ゼロワンがこの後におよんでヘタクソ呼ばわりしてきた。

 「うちのマスターは情熱だけは誰にも負けないんですよ」
 「だって、私のこんなに尽くしてくれるし」
 「いっぱい走りに行ってくれるし」
 「私も一緒にいるのが好きなんです」
苺がのろけ始めた。

 「それにしても、苺も下手だと思っている様だが」
 「うまくなる方法はないのか?プロはなんて言ってる?」
僕は苺に聞いてみた。

 「プロの方は、もっと優しく丁寧に操作して」
 「クルマの状態をもっと感じ取るといい」
 「クルマもソフトな方向に調整したらいいんじゃないかと言ってました」
苺がプロのアドバイスを教えてくれた。

 「苺のマスターの腕前と苺のスペックが合ってないんだな」
僕はここまでひどくはなかったが
以前のゼロワンとの関係に似ていると感じていた。

 「ちょっと前のあたしたちみたいね」
 「クルマの性能が乗り手をはるかに超えすぎて」
 「スピードを上げると操作が追い付かないのね」
ゼロワンが今の苺たちの状況を端的に説明した。

 「こら、そんな言い方しない」
 「苺、口が悪くてすまん」
僕はゼロワンを睨みながら言ったが、正直そうなのだとおもった。

 「いいえ、いいんですよ。マスターの腕もそうですが」
 「正直、うちのマスターは性能のいいものはイイと思っています」
 「だから、いろいろなものをイイ物に交換するのですが、」
 「単体ではイイけど私たちクルマはそれらの集合体なので」
 「全体で見ると、バランスの悪いクルマになってしまいます」
苺が申し訳なさそうに言ってきた。

 「どうしてそれを教えてやらないんだ。」
僕はふと疑問を言ってみた。

 「あんた、ばかでしょ」
 「クルマはしゃべれないのよ、持ち主が気づいてやらなくちゃだめなの」
ゼロワンが最もなことを言ってきた。

 本人が気づかなければ何も変わりはしないのだ。
今回の講習会で苺の持ち主が何かに気づいてくれることを願っていた。

つづく
Posted at 2014/09/27 21:51:31 | コメント(0) | トラックバック(0) | 妄想 | 日記
2014年07月27日 イイね!

第20話

「あっ、バカそんなに一気に踏んじゃ。だめーーっ、」
 ゼロワンが叫んだ、その瞬間、フロントタイヤがロックし大きな音を立てた。

「キャャーーーーッ、」
 ロックしたまま、時間が過ぎていく

「早くブレーキ話して、タイヤ削れちゃうよ」
 失敗してしまった。ブレーキから足を離せなかった。
ようやくタイヤのロックを解除してブレーキを踏み直し止った。
50mのパイロンははるかに通り過ぎていた。

「何やってんの、タイヤ無くなっちゃうでしょう。」
「ロックする寸前まで踏めばいいのよ」
 ゼロワンがもっとものことを言ってきた。
そうなのだが、出来なかった。

 最初に思っていた自信は2回目にして打ち砕かれていた。
プロの下にアドバイスをもらいに行った。

「いやー、盛大にロックさせたね。」
 それは言われなくてもわかっていた。

「唐突にブレーキ踏むとああなるね」
「フロントに加重が乗るまで待ってから思いっきり踏むとロックしにくいよ」
「ジュワ、ギュウゥゥゥって感じかな」
「これを0.1秒の間にやるようなイメージかな」
 プロから微妙なアドバイスをいただいた。
わかり易いような、できない様なアドバイスだったが
ブレーキの踏み方にもいろいろあるものかと思っていると

「さすがプロね、あんたの悪いところ一発で見抜いて」
「いいアドバイスするね」
 ゼロワンが関心した様につぶやいた。
クルマとしてはわかるのであろう

「そうーかー? じゅわ、ぎゅうぅぅてのが微妙だと思うのだが」
 僕は率直にゼロワンに言ってみた。

「アドバイス貰らったんだから信じてやってみたら」
「だめだったら、また考えればいいし」
 ゼロワンが怪しいと思っている僕に意見を述べた

「まあ、やってみようか」
 僕は次の番にプロのアドバイスを自分なりに試すことにした。

「はい、次の方スタートしてください」
 スタートの合図があったのでゼロワンを思いっきり加速させた。
 

 1,2,3速と軽やかに加速し
200mのパイロンで先ほどの「じゅわ、ぎゅうぅぅ」を行った。

 ゼロワンも僕のブレーキ操作に答えるかの様に
フロントサスを縮め加重をフロントに集めブレーキのストッピングパワーを
最大限にタイヤのグリップ力に変換していた。

「ぎゅぅぅぅぅ、きゅ」
 50mのパイロン近くで少しタイヤがロックしゼロワンは止まった。
今までにない減速のGを感じていた。

「すごいよかったよ。やればできるじゃん」
 ゼロワンが嬉しそうにそういってきた。

「今のよかったよね」
 僕もできた実感を得ていた。

「ぎゃーー、ぎゃー、ぎゃー」
 隣で盛大にスキール音を立てているクルマがあった。

つづく
Posted at 2014/07/27 07:45:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 妄想 | 日記
2014年07月23日 イイね!

第19話

「あんた何やってんの、もっとアクセル踏みなさいよ」
「次、2速にして」
 ゼロワンが叫んできた。

「あ、もう200m、ほらブレーキ踏んでー」
 3速に入る前に200mに到達してしまった。
ゼロワンがブレーキと叫んでいたのであわててブレーキを踏んだ
通常よりはいっぱい踏んでるつもりだった。

 しかし、50m先のパイロンを少し越えてとまった。

「あんた、ブレーキも踏めてないじゃない。」
「100kmも出てないのに止まれないなんてヘタレね」
 ゼロワンにだめだしされてしまった。
しかし、この距離とスピードが絶妙だった。
いつも通りだとクリアできなかったのだ。

 いつもは気持ちよく走れている気だったが、
もっと気持ちいことを見つけた気がした。

 それは、決してゼロワンに罵倒されることを好んでいるのではなく
運転の奥深さを少し知ったからである。

「プロ、今のはどうでしたか?」
 僕は先ほどのブレーキングの感想を聞きにプロの下へ行った。

「ゼロワンか、この前のキミだね」
「クルマの仕上がりはいいね」
 プロは僕のことを覚えていてくれた。

「運転はもっとメリハリを付けるといいよ」
「アクセルもブレーキも、もっと踏みましょう、ココは安全で広いから」
「次はタイヤがロックするまでブレーキを踏んでみて何か感じると思うから」
 プロは先ほどの走りをよく見ていた。
全力で加速していないことを外から見てわかっていたのだ。

 それにしてもタイヤをロックしたら
どっかにとんで行っちゃうのではないだろうかと不安になった。
そう考えているうちに2回目がやってきた。

「あんた、メリハリ付けて運転しなさい」
「あたしのスペックは見た目以上なんだから安心して」
 ゼロワンが根拠のないことを言い出した。
もちろん僕を安心させようとの気遣いからの言動だと思った。

「では、次の方スタートお願いします。」
 今度はアクセルを思いっきり踏んで加速した。
1速からクラッチ踏んで2速にシフトアップ、
クラッチ繋いでアクセルを踏み込む

 なんだかとても気持ちよく加速していく。
2速から3速これも気持ちいい

 200mまでに何とか100km/hまで加速した。

「ちゃんと加速すれば出るじゃない」
「私も気持ちよかったし」
 ゼロワンが先ほどの操作を気持ちいいと感じていた。

 今までシフト操作がぎこちなかったのはちゃんと加速してなかったこともあるし、
シフト操作の時間とエンジンの回転数の落ち方が絶妙にリンクしていたのだ。

 次はブレーキだ。
こちらも思いっきり踏んでみた。

つづく

Posted at 2014/07/23 17:41:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 妄想 | 日記
2014年07月23日 イイね!

第18話

「皆さん、おはようございます。私が講師を務めます。」
「よろしくお願いします」
 先日会った、プロドライバーの方が挨拶をしていた。
レーシングスーツにレーシングシューズを履き
手にはヘルメットとグローブを持っていた。

「今日はドライビングスキルの向上を目的に安全に」
「この広場を使って講習を行います」
「安全に走行していただくため、いくつかの守っていただきたい事項があります」
 プロは今回の講習会を安全に進めるための注意点を説明していた。

「今日のカリキュラムは、3パターンあります。」
「一つ目は、ブレーキングです。」
「ブレーキングはクルマを運転する上で最も大事なスキルとも言えるでしょう」
「いかにクルマを早くスムーズに止めるかは、いろんな場合に必要になります」

「二つ目は、旋回しながらのブレーキングです」
「これは一つ目のブレーキングと違い、ハンドル操作との連携が必要になります」
「この連携に依っては自身のクルマの動きが変わることを」
「体感していただければよいでしょう」

「三つ目は、コースを使った減速・旋回・加速をスムーズに行います」
「車速の低い状態から徐々に慣れスピードが上がるにつれて」
「操作が難しくなることを体感していただきます」
「コース練習では私が皆さんのクルマに乗りお手本を見せますので」
「操作の仕方やクルマの動きを間近で見ていただきます」

「また、練習中は外から皆さんのクルマの動きをチェックしていますので」
「感想アドバイスをいたします」
「こちらを通る際は声を掛けてください」
「それでは、ブレーキングからはじめたいと思います」

「今3列に並んでいただいてるので、その列ごとに分かれて」
「スタート地点に移動願います」
「スタートの合図はスタッフから行いますのでお守りください」

「ブレーキングの手順ですが、スタート地点から200m先のパイロンまで」
「フル加速していただきます。」
「今日は高性能な車種が多いので100km/hまで加速してください」
「その後、50m先のパイロンまでにブレーキを踏んで停止してください」

「ABSのついている車種はABSの効く状態を体感してください」
「ABSの解除できる方は自分の感覚との違いが体感できます」
「ABSのない方はなるべくロックさせないギリギリの」
「絶妙なブレーキングをお願いします」

「ではブレーキングの練習を始めましょう」
 プロの方の講習会の説明が終わった。
みんな真剣に聞いていた。
僕もなんだかためになる講習会になることを予感していた。

 今まで、思いっきりアクセル踏んだりブレーキ踏んだりをしていなかったので
今日は思いっきり自由にゼロワンを走らせられる期待と
思い通りに操作できる自信に満ち溢れていた。

 ブレーキングの練習が始まった。
周りでは、軽やかな加速音とブレーキの音が響いていた
「キ、キィー」
 ブレーキを盛大にロックしているクルマも何台かあった。

「では。次の方、スタートお願いします」
 僕の番がやってきた。
僕はギアを1速に入れ、クラッチを繋ぎ、アクセルを踏んで加速した。
ちょっと大きめの排気音とともにゼロワンが加速し始めた。

つづく

Posted at 2014/07/23 16:26:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | 妄想 | 日記

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「久しぶりの更新」
何シテル?   04/15 09:26
新しい夢について妄想中! (小さいものからチョット大きいものまで) 思いついた夢は一つずつ実現中! ゼロワンを所有(12/5済)  ゼロワンでサ...

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2018/01/31 20:44:33

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