秋は人恋しくてなどと言いまして、なにかと物憂げに感傷的になりがちな雰囲気です。
超デブの僕にとってはようやく過ごしやすい季節になってきて、ようやく冬が来ると幾ばくか心が弾む時期ではあるのですが。
しかしそんな超デブの事情は抜きにしても、今年の僕の秋は有頂天状態が続いています。
前回、前々回のオフ会と、数週間置きにみんともさんが一緒にお泊まりオフ会に行ってくれているからです。
その前は半年以上会うこともできず、みんともさんの存在さえ疑わしく、疑心暗鬼になっていたのに…。
そして今回!
みんともさんの強い希望を基に予定をたてました。
そして恒例の1週間前からの儀式を執り行い、たっぷりと充電してみんともさんとの待ち合わせ場所へ。
挨拶をし、すでにみんともさんに反応している発電棒を抑え込み、みんともさんのCX-5に荷物を移し、高速に乗って向かったのは…
ダムです。
自然に囲まれたのどかな場所にある、特に変哲もないダム。
このダムになにがあるかというと…
Seid ihr das Essen? Nein, wir sind der Jäger!
進撃の巨人のエレン、ミカサ、アルミンの銅像です。
この地域が原作者さんの故郷なんですね。
みんともさんはアニメ1期を数話観て「とんでもない作品になる」と確信して録画だけして観るのをやめたそうで、それが来年いよいよ最終シーズンが始まるということで一気に視聴したところ、予想どおり燃え上ってしまったそうで、ここに行きたいと希望してくれたのです。
しかし僕らが訪れた時間帯がちょうど太陽がダムに差し掛かる時間帯だったようで、巨人の出現に驚く…というより、ついに太陽が昇った…!みたいな感じになってしまいました。
地域のアプリがあり、現地でそのアプリのAR機能を使うとこのような写真が撮れます。
平日にも関わらず僕達の他にも多くの方達が訪れていて、世代を超えて支持されてる作品なんだなと実感されました。
次にやってきたのは、風光明媚な場所にある道の駅の…
その道の駅の中にある進撃ミュージアム。
まさに地域一体となって盛り上げている感じです。
ミュージアムの中は原画や原作者の方の学生時代の絵や思い出などが展示されていて、入場無料なのにけっこう充実していました。
僕はアニメはもちろん原作も読んでいたんですが、正直なところ、いわゆる「ヘタウマ」な絵だなと思っていたんですが…原画を見るとやっぱりプロなんだなということがよくわかりました。
原作者の方が使用していた机で執筆するみんとも先生。
しかし、子供の頃の写真や絵、経歴や卒業色紙など、原作者の方も故郷の支援に非情に協力的で、まさに故郷に錦を飾るといった感じでした。
なにかお土産をとみんともさんがクリアファイルと木製のキーホルダーを買っていましたので、僕も購入しました。
みんともさんは調査兵団、僕は駐屯兵団…なんだかそれぞれの性格が出ているような…。
そしてこの日の宿。
この日は近くで寝ることができればいいという感じで、でも色々な想定から「最低でも離れ形式」ということを条件に安い宿を予約していたのですが…
これが大当たり!
めちゃくちゃいい宿でした。
とても広くてけっこうきれい。
こういう山の近くの宿ってどうしても清掃が行き届いてなかったりしますが、蜘蛛の巣1つありませんでした。
「さすがにキッチン設備はないでしょうね」と話していましたが、充実。
デッキにはバーベキュー設備。追加料金なし。
6畳の和室も2部屋ありました。
そして内湯はかけ流しの温泉!
確かに温泉街の近くではありましたが、「まさか」と思っていました。
広い敷地の一棟貸切でこれだけのものが揃って宿泊費が1人4000円台!
しかもチェックアウトが12:00。
「ちょっとあり得ませんよね!」と、みんともさんと2人で驚きました。
みんともさんを驚かせた…というか大喜びさせたのがコイン式のテレビ!
21世紀、令和のこの時代に…!
「ついてるだけじゃないですか?」と話していましたが、本当に100円投入しないと電源が入らず、何故かテンションが上がるみんともさん。
僕のイメージとして、若い女の子というのはやっぱりオシャレでセレブでスウィーツでインスタ映えな施設のほうが喜ぶと思うのですが、みんともさんは民宿的な施設のほうがテンションが上がるようです。
【日本ボ●宿紀行】というドラマを熱心に視聴していたそうですし、僕のように超デブでキモオタ丸出しの容姿だとオシャレな施設は雰囲気壊しまくりで躊躇してしまうので、とても助かります…。
そしてなにより…
大量のお赤飯!
宿を予約するため、今回は僕が電話したのですが、その時の電話口の時点から管理人のおばさんの人柄が伝わりまくりで。
大変人柄のよい明るくてとても気さくなおばさん…そういう方に非情に気に入られてしまうのがみんともさんなわけで…。
僕のその予想は見事的中して「あんた、かわいかねぇ!」から始まり、きゃいきゃいと盛り上がり「ウチの娘になら~ん?」みたいな感じまでになり、そして「お赤飯食べる?おばちゃん作ってやるけん!」ということになったのです。
せっかくのご好意なのでいただきますと答えると、この量でした。
ここ、食事なしの施設なのに…。
お赤飯なんて食べるのいつ以来だったでしょう。
もち米も混ぜてあってとてもおいしくいただき、翌日の食事分も確保させていただきました。
しかし、それだけ気さくな方だと必ず聞かれるのが「どういうご関係?」
親娘といってもいいほどの年齢差。(精神年齢は僕のほうがはるかに下な気がしますが)
あきらかに違和感しかない容姿と雰囲気の格差。
一緒に歩いてるだけですれ違う人から怪訝な表情をされますからね…。
今回も聞かれるだろうと答えを考えていたのですが、色々察してくれたのか、そのことについては触れずにいていただけました。
そういえば温泉に浸かるのって久しぶりだなと考えながらも、やはり明け方近くまで起きていて、お昼前まで眠っていました。
そして翌日。
この日は火山の噴火の影響か遠景が非常に曇っていたので、予定した場所を数か所行かないことにして、進撃絡みの場所へ。
実写版の撮影地となった場所。
アニメのほうは原作者の方自身が「アニメが原作で僕はコミカライズしてるようなもの」と仰っているのに対し、実写版はなにかなかったことになってるような気がします。
みんともさんも僕も実写のほうは観てませんが、予告編を観た感じでは「あー…ねー…」という…。
それはそれとして、ここの景色が損なわれるわけではありません。
残念ながらスッキリしない感じで遠くのほうは見えませんでした。
それでもやはり爽快な景色だと思います。
しかし、ここもすっかり有名になったようで…。
平日だというのに多くの方が訪れていました。
さらにここへたどり着くには、舗装されていない離合不可能な細い道を通ってこなければならず、みんカラで絶賛されるような車は絶対に来れません。
そういう点では車を改造して他者を威圧して悦に浸ったり、わざわざ集団になってやって来るような連中がいないのは安心なのですが…
僕達がここへ向かう途中に6台ほどの車とすれ違ったのですが…
僕達は対向車が見えたら「あ、来ましたよ!」と、いったん停車して避けられる場所がないか周囲の状況を見るのですが、みなさんまったく止まる気配なく「どうにかなるだろ」「そっちがどけ」とばかりにどんどん走って向かってきました…。
そのため、すべてこちらが離合可能な場所までバックして脇に避けて通させるという…。
こちらは一応3ナンバーですし、軽自動車はもう少し考えてほしかったです…。
それでもすれ違い様に挨拶なりしてくれればよいのですが「私達のカワイイ女子旅ー♪」みたいな方々は僕達などいないような爽やかな笑顔で素通りでしたし、最後にすれ違った車の助手席には恐らく僕と同年齢くらいのババアが乗っていて、わざわざ「あ?!」みたいな顔を見せて行ったことに関しては、同じ女でも、怒るとか悪態をついたりという言動をまったくしないみんともさんの天使らしさをより強く実感することができました。
なにより、あんな景色を見た帰りにどうしてああいう態度になれるのだろう…。
平日なのにこの状況…インスタって怖いです…。
静かで穏やかだったこの場所もまた、近くにある滝のように入場料を取られるようになるのでしょうね…。
そんな残念なこともありましたが、この日の宿へ向かいました。
前日の宿は思わぬ大当たりでしたが、この日の宿は何度か利用させてもらっているお気に入りの施設でした。
部屋の前にはちょっとした遊具が!
「そこにブランコがあるから」
ブランコ大好きなみんともさんは早速遊んでいました。
シーソー!
シーソーなんていったい何年ぶりだったでしょう。
こんな若くて可愛い女の子と乗ることになるなんて…!
乗る場所をどう調整しても僕のほうに傾く。
年齢は2倍近くですが、体重はそれ以上ですからね…。
※身長差はみんともさん148cm、僕は160cm…。
シーソーの根本に置かれていたきれいな椎の実。
この辺りを走っていると、時折車の天井に「コン!」と、なにかが落ちてきて、きっとどんぐりだろうと思っていたんですが、これだったようで、周囲にたくさん落ちていました。
部屋は2階建てになっていて、1階には入ってすぐに囲炉裏がありました。
そしてキッチン部と、その後ろに2階への階段と2段ベッド。
みんともさん、2段ベッドにテンションが上がる。
2階へ上って…
リビングスペース。
まだ新しい部屋なのでとてもきれいでした。
そして2階部に浴室。
ちなみにトイレは1階にも2階にもありました。
2階デッキ部も広く造られていて、景色を眺めながらのんびりとくつろげるようになっていました。
その2階デッキ部に建物の屋上へ続く階段があり…
屋上にはこのようにハンモックが。
恐らく夜はここで寝転んで星空を眺めてほしいという趣旨なのでしょう。
夜じゃなくてもハンモックに寝転ぶと視界は一面の青空。
自然の音に囲まれて、なんとも心落ち着く環境でした。
屋上からの景色もとても良いのですが、当然ながら高さもけっこう感じました。
さらにこの部屋には小さな小屋が併設されていました。
最初はバーベキュー施設かなと思ったのですが、どうやらここから夕陽を眺める趣旨のようでした。
とても美しく…というかちょっと不気味な感じで陽が沈んでいきました。
夜は囲炉裏でバーベキュー。
囲炉裏での火熾しも慣れてきました。
前日にいただいたお赤飯の残りと一緒に。
おいしくないはずがありません。
食事の後に洗い物をするみんともさん。
食事の準備もいつもみんともさんがやってくれるわけですから、洗い物くらい僕がやりたいのですが…
「男の人を台所に立たせるなんて女の恥です」と、絶対に手伝わせてくれません。
他にも僕が着替えた服がいつの間にか畳まれていたり、お風呂から出る時にはタオルが用意してあったり、そのタオルもいつの間にか干されていたり、散らかした荷物がいつの間にか整理されていたり…。
今時の若い女の子でこんな子ってどれだけいるんでしょう?
僕がイケメンだったりお金持ちだったらわからないでもありません。
しかし、現実に僕は底辺層に蠢く超デブの惨めなキモオタ中年です。
僕は他の女の子を知りませんし、メディアでの風潮しか見聞きできませんが、もはや超優遇しないと平等と扱われない雰囲気にますます現実の女性を避けようとする中、みんともさんみたいな女の子がいるなんて、やはりエロゲの中に迷い込んでいるんじゃないかと…。
「その代わり、ここは私が占拠します」
その見返りとして2段ベッドの上で寝ることを要求するみんともさん。
食事の後は2階でくつろいだり…
小屋に行って夜景を眺めたり…
メイドさんにボードゲームで遊んでもらったり…
いつものようにswitchで遊んだり…
屋上に星空を眺めに行ったりしていました。
見上げていると次々に星が見えてきて、まさに星屑といった状態でしたが、僕の技術ではこの程度でしか撮れませんでした…。
そしていつものように外が白んできた頃にようやく眠りにつき、起床してチェックアウトした後は、睡眠不足もあってそのまま帰路に着きました。
前回からさほど日が開いていなかったにも関わらず、解散する時の寂しさは相変わらずで、サイドミラーからみんともさんが見えなくなるともう…。
帰り道にはすでに今回のことを思い出して泣きそうになりながらも発電棒はガチガチになったままの運転でした。
今年の秋はみんともさんのお休みが多いぶん、僕とも一緒にお泊まりオフ会に行ってくれることが嬉しいのですが…
これだけ短い期間で会えていると、また長く会えなくなった時のことがちょっと恐かったりします…。
しかし本当に…みんともさんとの関係ができるだけ長く…できればずっと続いてくれたらなぁ…。
そんな思いがますます強くなってきます…。