風薫る五月…も過ぎてしまいましたが、新緑美しい季節だと思います。
僕は相変わらずアニメやエロゲばかりのどんよりとした灰色の季節ですが。
そんな陰惨とした僕の日々に鮮やかさをもたらしてくれる、みんともさんとのお泊まりオフ会。
僕はこのために鬱屈とした毎日を過ごしているようなものです。
僕がみんともさんと一緒にどこか出かけるとなると、まるで僕の人生を物語るかのようにお天気に恵まれることが少ないのですが、今回も怪しい気配。
全国的に曇りのち雨で降水確率40%、翌日は完全に雨の予報。
みんともさんとの待ち合わせ場所に向かっている時も、雨は降ってはいないもののどんよりとした鉛色の空。
いつものようにお泊まりオフ会前の儀式も執り行っていましたので、待ち合わせ場所で待っていてくれたみんともさんの姿を見ただけで漏電状態でしたが、みんともさんと一緒にあらためて計画を練り直しました。
晴れたら景色のいいルートをドライブする予定でしたが、この様子だと天候の回復は望めないでしょうし、だからといって雨が降っているわけでもない。
でしたらあまり天候に左右されない場所にしましょうということで、当初の計画よりかなり長距離になるものの、行き先を変更して出発しました。
僕は車内という密室でみんともさんと2人ならばどこでもいいのですが…!
数年前までの僕はこんなエロゲから出てきたような理想どおりの女の子とドライブできるなんて妄想することさえあきらめていましたので…。
計画がうまくいきそうにないならば、それを見越した行動をする。
天候が悪そうならば、行き先を変える。
僕がそうした前向きな行動をすると嘲笑うかのように状況が変わるのも僕の人生。
車を走らせていると、空はどんどん晴れてきました。
でも「なんとかなるだろう!きっと晴れる!」と前向きに考えて当初の計画どおりに進めていたら雨が降りだしていたに違いないのです。
そんなことわかりきったことなのです。
そんなことがありつつ、最初に向かったのは、みんともさんが希望した神社。
全然知らなかったのですが、ここ、すごかったです。
神社に向かう道路が参道のようにまっすぐに伸び、その先に山上の境内に向かって鳥居がずらりと立ち並ぶ姿は壮観でした。
写真を撮っていたら下からカップルさんが上ってこられました。
男性はいかにも好青年なハンサムさん、女性は茶色の髪がくるんくるんのサングラス。
そのカップルさんが写真を撮ろうとしていたため僕達は邪魔にならないように場所を空けたのです。
写真を撮り終えた男性は「ありがとうございます」と、爽やかな笑顔でこちらにペコッと頭を下げてくれたのですが、女性のほうは「は?関係ねーしw」みたいな態度でずっと写真を撮っていました。
見た目も爽やかで周囲への気遣いもあり、僕みたいな見た目からして超キモオタの醜男にも礼儀を欠かさない男性なのに、なんでそんなケバくて傲慢そうな女と…と疑問に思いましたが、みんともさんも僕と一緒にいるとそう見られてることを考えると申し訳なくなりました…。
境内からの眺めも非常によく、こんな神社があるなんて知りませんでした。
拝殿でご挨拶して景色を眺めていたら、またしてもみんともさんのスキル【知らない人からすぐに話しかけられる】が発動。
ジョギング中に休憩していた様子の男性から話しかけられていました。
こういう時、ナンパ紛いに話しかけてくるウェーイな輩はサラリとかわしてくれるのですが、真面目そうな人にはちゃんと受け答えするどころか、職業柄でしょう、相手の話をどんどん引き出すのはコミュ障の僕にはすごい技術に思えます。
この神社の話に始まり、地域の話、災害による復興の現状、その方の思い出話まで、かなり長い間話しこんでいました。
その間、僕は会話に加わるでもなく、薄ら笑いでその様子を眺めていたのは書くまでもありません…。
次に向かったのは僕の希望で最近よく一緒に行ってもらっている駅探訪。
秘境駅というわけではないのですが、のどかな場所にあり、なによりその駅名から1度訪れてみたかった駅です。
とても趣きのある比較的新しい駅舎ですし、本来ならば豪華客車や普通電車が並んで見れたりする魅力的な駅なのですが、災害による被害のため、現在この駅の状況は思わしくありません…。
駅舎の横には近くの小学校で使われていたという鐘があり、その名も【夜明けの鐘】
僕の好きなサイボーグ009の主題歌【誰がために】の歌詞。
「闇追い払う、時の鐘。明日の夜明けを告げる鐘」のように、少しでも早くこの駅名のように夜明けの鐘の音を鳴らしてほしいと願います。
電車にはあまり興味がないみんともさんですが、「駅は面白いと思います」と言ってくれて、僕の駅探訪に嫌な顔1つせず一緒に行ってくれるのですが、その中でみんともさんが見つけた楽しみが駅ノート。
この駅にも駅ノートが存在し、過去のものはコピーしたうえにファイリングまでされて大切に保管されていました。
読んでいくと、訪れた人それぞれの思い出や、ここにもまたどうやって描いたのかきれいなイラストもありました。
しかも思い返すとどれも見覚えのある絵ばかりで、これまで訪れた駅にあった駅ノートにも同じ方々が描かれており、すごい情熱と行動力だと思います。
商売っ気がまったくなく、完全に趣味としてこういう形で足跡を残していけるのは素晴らしいと思います。
前回訪れた駅で駅ノートデビューしたみんともさん。ここでも記念に駅ノートに書き込んでいました。
その後、駅ノートを読んでいると、小型のバイクに乗った初老の男性が2人やってきました。
ツーリング中の休憩かなと思っていたら、ここでもみんともさんのパッシブスキルが発動。どうしてわざわざこの駅に来たのと話しかけられていました。
またしても会話を弾ませるみんともさんの横で、僕はやはり会話に加わることもできず薄ら笑いで佇んでいたのですが、その会話の中でこの方達が国鉄時代から勤め上げたOBの方達だと判明し、「おぉ…」と呻き声のような気持ち悪い声を発した僕に気を遣って、みんともさんは僕のほうへ会話を向けるようにしてくれました。
国鉄時代のいろんなエピソードを聞けてやや興奮気味の僕にうまく会話を流してくれるみんともさんは、まるで通訳か司会者さんのようでした…というか、さすがそういうお仕事の子でした。
先輩方を見送り、「すごいなぁ貴重な話を聞けたなぁ」と、興奮がおさまらない僕に「よかったですねぇ♪」と、みんともさんも嬉しそうにしてくれました。
そしてこの後は僕の運転でこの日の宿に向かっていたのですが、前の車を挟んだ1台先にどうもおかしな車が…。
前の車が左折していって、その車の姿がはっきりと見えた途端、助手席のみんともさんと一緒に「あーっ!」と声をあげてしまった車というのが…。
初めて見ました。
みんともさんはすごいすごいとはしゃいで写真を撮ったり、前方に身を屈めてピースサインをしたりしていました。
「これで世界デビューですねっ!」と、楽しそうなみんともさん。
2~3kmくらい追走する形でしたので、いずれ僕が運転していたみんともさんのCX-5がグーグルマップに登場するかもしれません…!
そんなことがありつつ、この日の宿に到着。
高原の森の中にあるお部屋でした。
部屋の中は奥行きがあり、とても広く、ミニキッチンや大きなベッドソファ、森に面したテラスなどがあり、かなりオサレな雰囲気…。
こんな部屋に僕みたいな中年の超デブキモオタがいるのは違和感しかありません…。
みんともさんと一緒にテラスで森を眺めていたところ、子供の猪がドッドッドッと駆けていくのが見えて驚きました。
こんなオサレな感じのお部屋ですから、夕食ももちろん…。
途中で寄ったスーパーのお惣菜でした。
素泊まりじゃないと泊まれる金額ではなかったですので…はい…。
こういう部屋に泊まって夕食がスーパーの惣菜なんて、みんともさんくらいの若い女の子だとすごく不機嫌になりそうだと思うのですが、宿の豪華な料理よりも、スーパーでの買出しや焼き鳥屋での夕食などのほうが楽しそうなのでありがたい限りです…。
僕としても、みんともさんと一緒にスーパーで一緒に買い物をするなんて、色々と妄想が捗りますので…はい…。
夕方から翌日にかけて雨になることが確実だった天気予報ですが、深夜になってもその様子はなく、明け方になってようやく雨の音が聞こえはじめました。
かなり本降りになったので翌日はどこにも行かず、途中までは高速に乗らずにのんびりと下道をドライブしながら最初の待ち合わせ場所へ。
いつものように何度もお礼を言って、みんともさんの「また行きましょうね♪」の言葉に涙ぐみ、雨だから車の中にいてくださいとお願いしたにも関わらず、外に出て僕の車を手を振って見送ってくれるみんともさんの姿が見えなくなると、これまたいつものように汚涙が溢れ出し、「ありがとう…本当にありがとう…」と、汚涙にむせび、気持ち悪く呟きながら帰路に着きました。
というわけで…この時期、超デブの僕は常時汚汗にまみれた状態だったことも、途中でみんともさんに話しかけてくれた男性達から「…で、キミはなんでこの子と一緒にいるの?」みたいな奇異の視線を浴びていたことも、書くまでもありませんが!
毎年夏場はみんともさんはお仕事が多忙になってくるため、できればその前にもう1度どこかに行ってもらえたらと思います…。