元号も変わり、令和にも慣れてきた感じがしています。
元号なんて合理的じゃない、まさに老害の云々とワカモノの間でよく目にしましたが、確かに合理的ではないかもしれませんが、数十年での時代の節目があるというのは良いことじゃないかなと思ったりします。
立ち止まって振り返ることって大切なことだと思うんです。
老害といえば最近の交通事故でご老人による事故が取り上げられることが多いですが…。
とても許されない件が多いですが、我々もいつかそうなるのですし、特にここはみんカラですから車好きで運転に自信のある方が多いみたいですし、そういう方々が年寄りになった時「自分は大丈夫」と言い張らずに素直に免許を返納できればいいのですが…。
弱い者を叩くのは人間の性ですが、いつかは自分もその立場になるということは忘れないでいたいです。
なんて、低学歴・低収入・底辺層の超デブキモオタ中年醜男が人並みなことを言ったつもりになってますが。
そんなことはともかく。
新しい時代になっても、日々エロゲとエロマンガという惨めな日々が変わるはずもなく。
そんな陰惨な毎日の中での眩いほどの希望といえばみんともさんとのお泊まりオフ会。
なかなか都合が合わずに前回からかなり時間が経過してしまいましたが、先日ようやく一緒に行くことができました。
しかし、いつもはお泊まりオフ会と称してお互いのCX-5で行き来するドライブ旅行なのですが、今回は車での移動ではなく電車。
目的地は、みんともさんが特に思い入れがあるという町でした。
なんでも、みんともさんのご両親が大好きな映画の舞台となった町なのだそうで、みんともさん曰く「内容と共にその風景に強烈に魅了された」らしく、これまでにも何度か訪れたことがあるそうなのです。
僕でも観たことがあるくらい有名な作品ですが、みんともさんにとってはまだ生まれる前の作品ですし、むしろ僕のほうがそれらの作品の直撃世代だと思います。
僕より半分近く年下のみんともさんがそれらの作品を大好きだということに驚きと共に妙に嬉しくなり、いつか一緒に行くことができればいいなと考えており、今回の旅行の計画に当たり、その町に行ってみたいと提案してみたのです。
いつもは僕のイロイロな要求をイヤな顔ひとつせず「いいですよー♪」と聞き入れてくれるみんともさんですが、今回ばかりは「う~ん…」と考え込んでいたようで…。
みんともさんから提案されたのが…別行動…。
いや、わかります。むしろそれが普通です。
自分より半分近く年上の超デブ中年キモオタなんて一緒に歩きたくないでしょうし、これまでにも様々な場所ですれ違った人達から奇異の視線を受けたり、あからさまに「で、お前はこの子のなんなの?」みたいな扱いをされてきました。
特に思い入れがあるという町でわざわざ僕みたいな醜男と一緒に行動する必要はありません。
とはいえ、そう自覚してはいるものの、やはりショックなことには変わりなく…。
しかしみんともさんの説明によると、この町は箱庭みたいな狭い町の中を迷路のように道が繋がっているから「どこかで会うかも…」と思いながら別々に歩き回ったほうが面白そうだから、ということでした。
そして最終的には時間を決めてその日の宿で待ち合わせましょうということでしたので、確かに面白そうかもと思ってみんともさんの案に従うことにしたのです。
そして当日。
今回は地理的にお互い電車のほうがいいでしょうということで、それぞれ時間をずらして現地に到着しました。
ドライブ旅行ではないものの、1週間前から発電すれども放電せずの儀式も当然執り行っていましたし、この町を舞台にした映画もしっかり観てきました。
その映画の感想を書きたいところではありますが、異常なほど長くなりそうなので自重します…。
ただ、僕の世代ならばテレビなどで1度は視聴したことがあると思われ、当時はなんとなく観ていたものをあらためて観てみると、涙がホロホロと溢れてきました。
もちろん感動してしまったということもあるのでしょうが、それ以上に、なにか、どうしようもない郷愁感に包まれてしまったように感じ、感受性の塊のようなみんともさんが大好きだという理由もわかるような気がしました。
前もってロケ地マップなどを参照して行きたい場所を見当つけていたのですが、どういうわけか駅前から海のほうへふらふらと向かってしまいました。
なんか、なんというか、映画の冒頭部でも語られていましたが、初めてくるのに何故か懐かしいと感じてしまいました…なんでしょうね、これ。
海沿いにデベデベと歩いてみたら、見覚えのある場所が!
あの作品から何十年も経過しているのにほとんど変わらないのですね。
対岸との間を行ったり来たり。
映画の中と同じように、常に地元の方達やお仕事の方達が利用していました。
思わず乗ってしまいました。運賃はなんと60円。
普段の僕ならば遠くから眺めているだけのはずですが、こうして「乗ってみよう」という行動に出たことに我ながら驚きました。
対岸から見る町並み。
なるほど、箱庭的と言われるのもよくわかります。
船で戻ってきた後は商店街の中をうろうろしてみました。
本当はみんともさんと会えそうな場所を予定していたのですが、こうして思いつきでウロウロしていることに更に我ながら驚き、とても不思議な気分でした。
商店街から少し外れると、住宅地へ向かう階段の途中に踏み切りがあり、それはまるで商業地との境界線のようでした。
こういうのってけっこうあったりするのか、それともこの町独特のものなのかなと思い巡らしながら歩き周っていました。
やや!あの坂は…!
ところで、のんびり歩いているように書いてますが、この日は真夏日。
そんな中を僕みたいな超デブがおびただしい汚汗まみれになってカメラ片手にウロついてるわけですから、傍目にはさぞおぞましかったと思いますし、それは自分でも自覚できました…もう、尋常じゃないほどの汗の量でしたし…。
特に「ゆったりとした時間が流れるこの町で…のんびりと自分探し…」みたいな、タピオカやマカロンを主食としてそうな女子の方からあからさまに不快な顔をされましたし。
※道の写真を撮ろうとしていたら後ろからその女子の方が来ていたので「あ、お先にドウゾ、ブヒュヒュ…」と道を譲ったら「うわぁ…なんか言葉話してるんだけどぉ…」みたいな。
ここだけは行っておきたかったし、みんともさんも訪れるだろうからタイミングよく会えないかなと期待して行った神社。
「ああ、ここだぁ…」と、やはりちょっと感動しました。
階段の上には小ぢんまりとした社殿があり、とても親しみやすい雰囲気。
その地域のご鎮守様としてはこれくらいがちょうどいいのかもしれませんね。
この日最後に立ち寄ったのがこの神社。
とてつもなく巨大なクスの樹に圧倒されました。
ここも映画やアニメ、いろんな作品の舞台となった場所です。
確かに良い雰囲気。
とうとうみんともさんと遭遇することはありませんでしたが、夕方に差し掛かってきたので宿に向かうことに。
食事がないので食料を買っていかなければならないのですが、これがかなり難儀しました。
結局駅前のコンビニまで戻ることに。
食料をリュックに押し込み、宿に向かうのですが…前もって場所は地図で把握していて、坂と階段を上っていくことはわかっていたのですが、とんでもない勾配が延々と続き…「宿に着けばまりのさんに会える」の一心で上りましたが、宿に着いた時にはもう、汚汗まみれどころではなく、完全に茹で豚状態でした…。
みんともさんは先に宿に着いていたようで、そんな汚物状態の僕を見て気持ち悪がるでもなく「大変でしたねー」と汚汗を拭いてくれたり、冷たい飲み物を用意してくれたり、着替えを用意してくれたりと本当にもう…。
満身創痍で宿に着いたにも関わらず、みんともさんの姿を見た途端に漏電気味になってしまう僕のキモさも我ながら本当にもう…。
それはともかく、ひとまずシャワーを浴びてようやく落ち着くことができました。
この宿は空き家を改築したもので、みんともさんがどうしてもここに泊まりたいと強く希望した宿でした。
その理由が、テラスから水道が一望できる景色。
この景色を見ながら過ごしてみたい、この町で生活してるような気分になりたい、ということでした。
この町に住む人にとってはいつもの景色なのでしょうけど、外から来た者にとってはとても印象的な景色。
みんともさんは何度も窓やテラスからこの景色を眺めていて、その姿はなんというか、戻ることのできない故郷の景色を遠くから眺めているかのような雰囲気で、その場に僕なんかがいていいのだろうかと申し訳ない気持ちにさえなりました。
ふと我に返ったかのように「ずっと見ちゃいますねー♪」と、いつものみんともさんになるのですが、それでもしばらくすると引き寄せられるかのようにその景色を眺めていました。
そんな姿を見ていると、なんだか遠くに感じてしまい不安になってしまうのですが、そんな気配を察してくれたのか「あ、写真撮りますか??」と、ぱっと笑ってくれましたので、いつものように…。
いつもならば宿に着いた途端にリミッターが壊れて制御不能になってしまうのですが、さすがに今回ばかりは邪魔をしちゃいけないような気持ちになり、テレビもなにもつけず、鳥の声や行き交う船や電車といったこの町の音を聞きながら、この日に行った場所や感想を話していました。
それでもずっと抑え続けることなどできるはずもなく、結局明け方まで眠らずに…でしたが…。
夜になると町の灯りが水道に反射して、朝日が水道を照らす明け方も、それぞれとてもきれいでした。
そして2日目。予定をたてない…という計画。
今回は同じ宿で連泊にしており、観光気分であちこち観て回るよりも、なにもせすにただ過ごしてみたいというみんともさんの希望でした。
というわけで、朝から今日の分の食料を買いに行くついでに町の中を散歩してみました。
地図を見ず、道が分かれたら面白そうなほうに歩いてみる。
そしてまた道が分かれたら今度はじゃんけんで決めてみる。
歩き疲れたら景色を見ながら休んだりして、時間を気にせず歩きまわりました。
ここでみんともさんの「誰からでもすぐに話しかけられるスキル」がいかんなく発揮され、古い建物を見上げていたり、道の分岐で立ち止まっていると、通りがかりの地域の方からすぐに「この家はね…」「この道はね…」と、すぐに話しかけられていました。
小柄でかわいらしい童顔、柔和で笑っているような表情、恐らくそういったところが他者の警戒心を緩ませるのでしょう。
そして職業柄というのもあるのでしょう、そうやって話しかけられるとすぐに会話の糸口を掴み、あれこれと色々な話を聞き出す術に長けており、観光地としての表面的な話ばかりではなく、実際にこの町に暮らす人々の実情や感情、イメージばかりを追い求めて外から来る人達との軋轢、そういったことまで興味深そうに聞き出していました。
そしてどうやらそれこそがみんともさんが知りたかった内情のようで、様々な問題点を熱心に聞いていました。
おそらくですが、思い入れのある場所だからこそ、きれいな上澄みだけを見て判断するのではなく、もっと深くまで知り、そのうえで「大好きな場所」と言いたかったのではないかと…。
「愛とか夢とか希望とか絆とか、そういう重い言葉を軽々しく口にする人ほど信用ならない。」
そんなみんともさんの性格を考えると、きっとそういうことなんだろうなと思います。
歩き回っているとやがて住宅地を抜けて商業区域に出ましたので、食料を探すことに。
しかしさきほどの地元の方からのお話で、いわゆるスーパー的なお店がないことがわかりましたので、この日もコンビニで食料を買い込み、部屋に戻ることに。
来た道を戻るのはなんとなく面白くないので遠回りしてロープウェイを経由して戻ることにしました。
展望台から景色を眺め、部屋のほうへ歩いていく途中で猫と遊んだりしながら戻りました。
みんともさんは無類の猫好きなのですが「やぁん、ねこちゃあん♪」な、ネコ好きな私ってカワイイよね?な、ネコ好きアピールゆるふわ女子ではなく「ネコじゃありません。猫です。所詮獣です。」と言い切る猫好き女子なので、「おい!」と話しかけてました。
どうやら触らせてくれそうだとわかると「今日は暑いな!」みたいな口調で話しかけながら撫で、写真の三毛猫などは人相…というか猫相は悪いですが、みんともさんの愛撫に「うっひ~!」みたいにヘロヘロになってました。
みんともさん曰く「ネコちゃんネコちゃんって優しく撫でるより、マッサージみたいにしてやったほうがいいんですよ」と。
確かに喉を鳴らしながらもっとしてくれって感じでヘロヘロになってました。
それにしても猫の喉鳴らしってずいぶん久しぶりに聞いた気がします。
ずいぶん長い時間歩き回っていた感じだったのですが、部屋に戻った時はまだお昼ちょっと前。
書くまでもなく汚汗まみれになっていた僕に「シャワー浴びますか?」と、僕がお風呂で汚汗を流している時間に昼食の用意をしてくれていたみんともさん。
僕は常々みんともさんのことを彼女どころか今すぐにでもお嫁さんになってほしいと書いていますが、こういう何気ないことが僕にとってどれほど…!
それはともかく、前日と同じように、テレビもつけず、音楽も流さず、町の音を聞きながら食事を摂り、テラスでコーヒーを飲みながら、みんともさんが最近はまっているというボードゲームでのんびり遊んだりしていました。
なんという緩やかな時間。
無駄な時間を過ごすという贅沢。
「贅沢ってお金じゃないですよ」という、みんともさんの言葉をまたしても実感させられたわけです。
そのまま特になにをするでもなく、ボードゲームをしてみたり、ボーッと景色を眺めていたり、昼寝したり、陽が落ちてお腹がすけばご飯を食べて…。
不思議なことに、色々と予定をたててあちこち見て周るより、こうしてなんにもしない時間を過ごした時のほうが印象に残ってるんですよね。
そしてそのまま夜になり、朝になり…いつもは部屋を出る時、今回のみんともさんとの旅行ももうすぐ終わりだなという寂しさがあるのですが、今回はそれとは違った妙な寂しさがありました。
いつもなら「また来ましょうね!」と、はしゃいでくれるみんともさんもどこか物憂げでした。
そんな様子を見てると「もう会えないんじゃないか…」という不安に駆られ「マ、また一緒にど、どこか行ってもラえたら嬉しいなぁ!」などと、無理に明るく振舞うと「もちろんですよ♪」と、いつものみんともさんに戻ってくれてよかったのですが…。
それでも、解散場所である駅に着き、みんともさんに見送られながら電車に乗り、自宅への帰路の間、いつもと違った寂しさに包まれていました。
家に帰り、次の休みに再び映画を観てみました。
作品の終盤、それまでまったく喋らなかった父親の言葉。
「きっと昔の…素敵な想い出があるんだろう。父さんは母さんの全部を気に入ってもらったんだからな。その想い出も大切にしてあげたいと思う。」
「お前、ひとを好きになったことがあるか? 好きになれ。思いっきり好きになれ。その人の喜びも悲しみも、みんなひっくるめて好きになれ。」
もう、涙がとまりませんでした…。
いや、しかしそもそもみんともさんはお嫁さんどころか彼女でさえもありませんが。
いや、僕としては彼女どころか今すぐにでもお嫁さんに…!
いや、もうこの辺にしておきます…。
そしてこれを書いてる今はもうすぐ梅雨入り。
その後にはまた夏がやってきます…。
夏の間はみんともさんに会うことが叶いませんので、どうにかその前にどこか一緒に行ってもらえたらと思います。