情報発信を過度に控えると、余計な憶測を呼び込んでしまうのではないかと思うときのこと
以前
黒いランティスこと黒男を降車したことを、ここみんカラにて報告しました。
このクルマは、以前「マンボウ号」としてランティスという車種のオーナー界隈で知られていたクルマであり、わたしはそのマンボウ号オーナーから直接譲り受けたこともここみんカラの過去のブログエントリにて報告しています。
この元マンボウ号は、ほぼ前オーナーの言い値で譲り受け、一年と少し乗りました。その間、二回ほど本格的なサーキットを走らせることもありました。
わたしは前オーナーの元マンボウ号への情熱を尊重し、足回りのセッティングを若干変えたことと外装のごく一部に手を加えたこと以外は、シートからハンドルからシフトレバーといった内装等も含めて前オーナーから譲り受けたままの状態で維持しました。
ただ正直に言うと、乗れば乗るほど、そのクルマが速く走るために作り込まれたものであることが分かってきました。それはどちらかというとサーキット重視です。そしてそれが自分の望む方向性と異なることに、マンボウ号が黒男という名前に変わり、本格的に乗り始めてから段々と気づいてきました。
以前乗っていた
緑亀は、仕事からプライベート、人の搬送からサーキット走行まで、道具としてオールラウンドに使えるクルマに仕上げていました。
そしてマンボウ号改め黒男もそういう方向性になって行かないかと思っていました。しかし、黒男に乗れば乗るほど、その走り、その乗り味をそのまま維持するのが正解だと思うようになってゆきました。
こうなってくると、黒男をわたしの望むオールラウンドな乗り味のクルマに変えてゆくことに躊躇するようになってきて、いつしか自分には特定の状況以外では合わないと思い始めるようになっていました。
自分に合うオールラウンドなランティスはあるのだろうか。
あるいは自分が合わせられるクルマはあるのだろうか。
本来、「いつどこで走っても楽しい」クルマを目指していたわたしとしては、サーキットで本領を発揮するような黒男は、選択するべきでは無かったのかもしれませんが、当時は同じランティスの緑亀がいつ治るかもわからずにただ立ち尽くすような状態で、そんなとき前オーナーから自分にお声がけをいただいたことは大変ありがたいを感じたのも事実です。
そんな思いが交錯していた中、今思えばもっと慎重にクルマを選べばよかったのかもしれません。ただそれも結果論であり、最終的にわたしは元マンボウ号≒黒男を他人に譲ることにしました。
それで、元マンボウ号であり黒男であるこのクルマをだいじに乗ってくれる人を探そうかと思いましたが、心の中では黒男を譲ってよいものか葛藤がありました。やはり黒男はある部分では走らせて楽しいクルマなのです。
結局地元のランティスつながり、つまり同じ車種つながりの方に無償で譲渡しました。実際問題、総走行距離が12万キロに達しようという車両ですし、どれだけ維持費がかかるかもわかりません。無償なのは、そんな将来の維持費の予想がつかない車両に価格をつけることを躊躇した結果の苦肉の策でした。あとこれも正直な気持ちですが、譲った先が地元なら、その方が大事に乗ってくださる様をこの目で見ることが出来ると思ったのも事実です。またそれは一年余で手放すことへの前オーナーへの暗黙の謝意でもあるつもりです。
現在黒男は都合三人目のオーナーの下で、だいじにされているようです。
これからもだいじにしていただきたいと思っています。
写真はありません。
Posted at 2008/04/21 09:08:06 | |
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