
千葉から友人のK君が久しぶりに遊びに来てくれました。黄色いMTのフィットはエキマニからすべて無限マフラーになっているので、静かな住宅街に来ると、NAなのにいい音が響きます。
K君はいつも旅行のお土産に日本酒を持ってきてくれるのですが、悪いなぁと思いつつ甘えてばかりも悪いので、W123で久しぶりの奥多摩湖ドライブに連れ立って行ってきたのですよ。
遠くから友人が来てくれて、車の中で旅先の話などを聞くのはとてもいい時間です。なんでも今度は会社の先輩と九州までバイクツーリングだとか、いやぁ~楽しそうな話です(^O^)
でも、彼って今はカブしかないはずなんでレンタルかなと聞いてみたら、なんとまた大型買っちゃったらしいんですよ~
なんじゃろう、ホンダ党だからCBのスーパーボルドールとか600Rかな?なんて思ってたら
GSX-R600
だってさ~。これはスズキ党の、私への挑戦かもしれません。
年式はたしかK8。10年落ちくらいですが初めてS-DMS(スズキ・ドライブモードセレクター)が搭載され、電子制御が強化されたモデルです。バリバリのサーキットマシンなんですが、これで九州まで自走するというから、う~んロックだねぇ。事故にだけは気を付けて、あとサツの取締とか、阿蘇のネズミ取りで一発免停もらったお馬鹿さんからのアドバイスです。
さて、w123はエアコンをつけないでいればコンプレッサーの負荷も小さいようで、気温変化もあまりない陽気なら、とても快調に走ってくれます。
市街地を抜けて奥多摩街道の渓流沿いをのんびりと、近況や他の友達の様子を聞くのは楽しいものですね。良い陽気で小腹も空いてきたので、釜飯人気店の「なかい」まで来ましたが、まぁ~すごい行列。これじゃ無理だと先にダム見物です。
やっほう、ダム湖だ!
この日、紅葉はまだ大丈夫でしたが、12月まで持ちなさそうです。
旧車はアルファのスパイダー・ヴェローチェやホンダのS800などを見かけました。オープン走行を楽しんでいらっしゃるようで羨ましい限りです。
自分たちは取り留めもない話をしつつ、時間をずらした昼食をとりに帰路についたのですが、なかなかいいお店に入れないし、行楽帰りの車で混んでくるしで、青梅街道とは反対の対岸にある吉野街道へまわりました。この道は走りやすいのですが、飲食店が少ないのが玉にきずです。
しばらくして御岳山のロープウェイの先くらいに見慣れないお店ができていて、看板に「そば」の文字があるので何となく入ってみました。
お店は蔵を改装したような作りです。
外のテントには「むかし鳥」という聞きなれない言葉が並びます。なんの店でしょうか?
炭鳥 筏(いかだ)
https://www.instagram.com/ikadamitake/
HPはないけどインスタはやってるようです。
なかなか変わったお店で、店内に囲炉裏というか焼き場があって、軽くオーブンで焼いてくれた鳥のもも肉をセルフで炭火であぶり、具だくさんのばくだんおにぎりと一緒にいただくという、一風変わったスタイルが特徴です。
ネット検索画像を転載したほうがきれいですね(^_^;)
ここの「むかし鳥」というのは平飼い、要するに昔ながらの農家の庭先で飼うように放し飼いにされている鶏の肉なんだそうです。平飼いの鶏肉というと、軍鶏みたいに歯ごたえがすごそうです。
特大のばくだんおにぎり。
具は昆布、焼き鮭、梅干しが全部入ってます!

それに利尻昆布と塩だけで味を調えた昆布スープが付きます。これが無料でお代わりできるのですが、もうとにかく旨い。昆布だけでこんなに美味しいのとびっくりするぐらい旨い。滋味という言葉がぴったりの、じんわりとしみこんでくるような旨さです。これにゆずを入れて飲むのが本当に旨くて、すいません4杯は飲んだかも・・・。外のテントで食べていた女性三人も、2杯はお代わりしてたかも。
そして問題のむかし鳥。

これも染みてくるような、じわぁ~っと出てくる旨みがあって、また弾力があるので肉を食いちぎるときにバリバリー!っというまさに引きちぎるような感覚が味わえます。軍鶏って小さいのしか食べたことがないんですが、そのときの軍鶏よりよっぽど肉感があり、これはちょっとした新感覚ですよ。
※ハサミやナイフとフォークも貸してくれます
これにサービスで山椒の生の実がつきます。生の山椒って丸くて緑で柔らかく、簡単にかめるのにしびれる感覚はしっかりあって、山椒をかじりながらむかし鳥とばくだんおにぎりを囲炉裏端で味わうと、いやぁ熱燗が欲しくなります(^_^;)
そしたら向かいのおじさんがワンカップで一杯やってんの~。二杯も空けてましたよ!
いや、確かに山椒の実だけでも一杯飲めそうですから、肉があればさらにドン、ですね。
肉は醤油タレと塩味がありました。肉にばくだんで会計1300円くらいになりますが、面白いスタイルで都内でもなかなかお目にかかれない味なので、ドライブに来た時に寄ってみるのもいかがでしょうか。ロードバイク置き場もあって、車も5台は停められました。
自分はここ、気に入りましたよ~(^O^)
お店の作りも洒落てるしね~。
そういえば看板にある蕎麦、これは廃業したとなりの店の看板が残っているだけらしいので、つまりやってませんでしたとさ・・・。
あとお店の隣の蔵がギャラリーになっています。その二階が
烏田賢治という方の作品展示室になっていて、かなり独創性のある、面白い絵画が見られます。そしてなんとこの人、ホンダの広告デザインをメインで手掛けている「
㈱東京グラフィックデザイナーズ」のデザイナーの方だったそうです。
すでに故人なのですが、初代フィットやアコードのカタログや広告のデザインをされていたそうです。
フィットだとこんなのかな。同社のHPで見ることができますね。
東グラって本田宗一郎の右腕だった藤澤武夫氏が、高島屋の宣伝部に所属していた尾形次雄氏にスーパーカブの広告を依頼したことがきっかけで出来た会社だそうです。同社のHPからの引用ですが、「Hondaの外にあって、Hondaのためになる会社」なのだとか。
たまたま入ったお店でなんの偶然か、ホンダ党の友人にはいい話のネタになったのなら嬉しい限りです。
帰り道、運転の疲れが心地よかったのは言うまでもありませんでした。