
とても貴重な機会に恵まれました。
McLaren Automotive Japanさん ×
AUTOCAR JAPANさんの企画で、McLarenのハイパフォーマンス・ハイブリッド・スーパースポーツ、「McLaren Artura」に試乗させていただくことができました。
#公式には「ハイパフォーマンス・ハイブリッド・スーパーカー」ですが、“スーパーカー”という響きが馬鹿っぽいので、ここでは使いません。
同乗させていただくのは、皆さまご存知、各種自動車雑誌や番組、YouTubeなどで大活躍され、また自らハンドルを握り「KYOJO CUP」(競女)などでレース活動をされている、モータージャーナリストの藤島知子さんです。
#なな、なんという光栄!
こちらは、みなとみらいの旧60・61街区にある、McLaren Yokohamaさん。
Hilton Yokohamaの隣りにあります。
「Yokohama Minato-Mirai」(2007年7月31日)
(FOMA SO902iにて撮影)
明日は、ここ、みなとみらい地区において、恒例の花火大会が開催されます。
ってことで、窓際族なので(笑)、特等席から観覧。
私がみなとみらい地区に勤めていた頃には、この辺りには、ま~ったく、な~んにもなかったのですが、いまや名だたる自動車ブランドが集結し、もはや隔世の感です。
#いまは近くに移転してしまいましたが、ずいぶん前には
ALPINAも来ていました。
で、さっそくショールーム内に。
このMcLaren Yokohamaさんは、昨年2024年の4月に
オープンされたとのこと。
運営は、麻布にもあるSKY Groupさん。
手前のクルマは、特別塗装色(Elite Paint)「Supernova Silver」のArtura Spider。
メタリックのフレークが通常より少し大きく、キラキラした感じの鮮やかなシルバーでした。
このArtura Spiderには、多数のカーボンパーツが奢られています。
左右の“眼”の上にも、アイライン(マスカラ)の如く、小さなスポイラーが付加されています。
McLaren MP4-12Cや650Sをはじめとするラインナップでは、リアに「エアブレーキ」機能も兼ねた可変ウイングが装着されていましたが、Arturaには、それを必要としないほど空力が改善されているとのこと。
こちらは、
日本限定16台の特別仕様車のうちの1台。
Porscheの「Crayon」グレーのような不思議な色です。最近は、このような色が流行っているのですかね。
奥のモニターには、在りし日の創業者・Bruce Leslie McLarenの姿が映っています。
六本木ヒルズのイベントでも掲示されていた、Bruce McLaren氏が残された、
人生についての有名な言葉が映し出されていましたが、私はこちらの言葉も好きです。
Being clever is a whole lot safer than being brave.
勇敢であるよりも、賢いほうが、ずっと安全だ。
某・ドリキンとか呼ばれている、過去の経験(失敗)とカンに頼った、族(走り屋)上がりの脳筋ドライバーより、物理学や自動車工学をはじめとした各種理論を学び、未来の挙動を予測できるドライバーの方が、遙かに速く走れるということですね。
少し前に他界された、Andreas Nikolaus "Niki" Lauda氏や、このBruce McLaren氏などが、その人でしょう。
音楽業界でいうと、J.S.Bachより前の時代から脈々と受け継がれてきている、和声をはじめとした音楽理論も知らず、ノリとカンだけでギターを掻き鳴らしている、シャバ僧演奏家たち(音楽家ではない)が、それですね。
#ちなみに、若き日の坂本龍一氏や高橋幸宏氏は、そういった自称ミュージシャンに対し、「アイツ、汗かいてんじゃん!」と小〇鹿にしていましたが。
閑話休題。
地下駐車場に移り、さっそくテストドライブ開始です。
試乗するのは、こちら「Silica White」のMcLaren Artura。
往路は、藤トモさんのドライブにより、McLaren Arturaに導入された新たなテクノロジーに加え、各種操作・操縦方法などについてご説明いただきながら、試乗に備えます。
ディヘドラルドアを開けてシートに乗り込み、ポジションを合わせた後、センターコンソールにあるスタートスイッチを「ポチッとな」。
んがしかし、何も音がしません。
そのまま音もなく、スルスルと前に出て行きます。
スタート時は、通常は「エレクトリックモード」になっていて、エンジンは始動せず、モーターのみで走行します。
モーターのみで、満充電であれば、31kmは走行できるとのこと。
これ、便利だと思ったのは、早朝に
箱根などに出掛ける際、Akrapovicを「
静かもーど」にしていても、「ドコンッ!」という大音響とともに、マンション中に振動が響き渡ってしまうのですが・・・、
この「エレクトリックモード」を使えば、ご近所様にご迷惑をお掛けすることなく、静かに出発することができます。
藤トモさんからは、Arturaの各種操作・操縦方法のみならず、McLarenの歴史をはじめとしたバックグランドについてもご説明をいただき、McLarenに対するロイヤリティを、より高めることができました。
イメージでいうと、ほんと、このままでした。
終始、ニコやかで明るい藤トモさんが、本当に印象的でした。
で、ですね。
ディーラー主催の試乗会ということで、みなとみらい地区の近場をちょろっとドライブ、と思っていたのですが、さにあらず。
なんと、首都高湾岸線を使って、大黒PAまで走らせてくれるという、さながらプチツーリングのような様相。
#さすがMcLarenさん、太っ腹!
復路は、ドライバー交代して、自分の手でMcLaren Arturaを操縦します。
なお、McLarenの特徴である「ディヘドラルドア」ですが、ドアオープン時の必要開口スペースが、従来より48mmも少なくなっているとのこと。
さらに、その重量も軽減され、女性でも軽々と開閉できるようになっています。
大黒PAで、記念写真をパシャっとな。
冥途に向けての、いい記念になりました。
それにしても、藤トモさんの顔の小さいこと。私の顔がデカいだけかも知れませんが。
#そのどっちもだな。
さすがは、元レースクイーン!
なお、写真には撮っていませんが、大黒PAに駐めた途端、外人さん達が集まってきて、「一緒に写真撮っていいか」状態になってしまいました。
さて、いよいよ復路を自分の手でドライブします。
シートポジションを合わせ、「いざ出発!」と思った時、藤トモさんから「屋根、開けてみますか?」とのお言葉。
恥ずかしながら、いろんな意味で緊張しまくりで、このクルマはCoupeであるとばかり思い込んでいて、Spiderであることにまったく気づいていませんでした。
#それだけArturaの造形が秀逸だということですね(?)。
せっかくなので、復路は「リトラクタブルハードトップ」をオープンにして、外の流れる空気を満喫しました。
McLaren Artura Spiderの場合、開閉に要する時間はわずか11秒。
また、バスタブ型のカーボンモノコックシェルの剛性が高いため、オープン化に伴うボディ強化は必要なく、純粋にリトラクタブル機構のみの重量増で済んでいるとのこと。
大黒PAから、左回りのループを廻って、横浜ベイブリッジを通り、みなとみらいICまでドライブしました。
ご存知の方はご存知のとおり、みなとみらい周辺の首都高(K1号横羽線)は、半地下構造のトンネル区間が多く、ただでさえよく響くエンジン音を、オープンにすることで、さらに愉しむことができました。
なお、Audi R8 V10は、7段DCTですが、McLaren Arturaは、新開発の8段DCTで、さらにシフト速度が従来より25%も速くなっているとのこと。
たしかに、左右手元のパドルシフトをパコパコして試してみましたが、シフトチェンジは電光石火、一瞬でした。
#R8は、各ギア間のレシオが(Arturaに比べれば)広い分、シフトダウン時にやや大げさにブリッピングしてくれ、それはそれでエロいのですが。
それと、McLaren Arturaの8段DCTは、リバースのギアがなく、1段増えているにも関わらず、ユニット長の短縮化と軽量化を果たしているとのこと。
(リバースは、モーターで駆動)
アイデアの使い方で、まさに一石二鳥ですね。
さらに、これまた新開発の、バンク角120°のV6ツインターボエンジンですが、その吹け上がりは・・・、
終始こわごわ運転していたので、高回転まで引っ張る余裕はなく、中低回転が中心でしたが、それでも、なんというか、自然吸気エンジンのフィーリングと変わらず、ターボラグとは無縁でした。当たり前ですが。
おそらく、かなり低回転からモーターによるアシストが緻密に入っているのでしょう。
#SOARERの1JZ-GTEやARISTOの2JZ-GTEをチューンして、どっかんターボにするもの、それはそれで愉しかったですが。
ちなみに、テストドライブにあたっては、某・自動車番組よろしく、常に随行車(Range Rover)に前後左右から撮影されていたので、満面の笑みを浮かべてドライブする二人の姿が写っていることでしょう。
と、いうことで、
藤トモさんのナビの下、思い出のランドマークの横を通って、McLaren Yokohamaさんまで戻って来ました。
「McLaren」のロゴマーク入りの焼き菓子をいただきながら、AUTOCAR JAPANの編集部の方とお話。
McLaren Arturaのドライブフィールのお話もさることながら、この方(女性)は、初代Audi R8のワールドプレミアにあたり、並み居る外国人プレスを蹴散らし(?)、人物の一切入っていない写真を日本に初めてもたらされたという、その業界では伝説の方だそうです。
二人して、クルマ“愛”について語り合い、必要以上に長話をしてしまいました。スミマセン。
その後は、McLaren Yokohamaの方とお話。
壁のモニターには、カーコンフィギュレーションの画面が映ってます。
やはり、McLarenは、「McLaren Orange」ですかね。
#代々のシルバーを捨て、オレンジに行くか?
ご存知のとおり、Porscheのカーコンフィギュレーションと同様、不用意にポチポチしていくと、とんでもないことになります。
と、いうことで、
次世代のハイパフォーマンス・ハイブリッド・スーパースポーツ、McLaren Artura Spiderの最新の走りを、藤島知子さんのドライブ&ナビで、存分に堪能することができました。
終始、ニコやかで明るい藤トモさんが、本当に印象的でした。真に記憶に残る素晴らしい一日を、ありがとうございました。
詳しくは、
こちら。