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たま。@タイプRのブログ一覧

2017年12月23日 イイね!

最近巷で話題の金属材料の話③

気づけば2か月近く放置してました。。。
最近は新幹線の台車の損傷についても話題になってますね。
どんなものでも壊れない物なんてないので、個人的には壊れたこと自体叩く必要はないと
思うのですが、そういったものであるからこそ保守点検と、どこでSTOPをかけるかの
線引きは重要だと思いますね。


今回は、改ざんが行われた成績書のなかで、素材の成分や機械的性質とはなにが、それが記載されている成績書と呼ばれるものがどうやって作られるかについて解説します。


③そもそも今話題になっている中で出てくる成績書って何?強度って?

今、私は会社で物品の購入に携わっているのですが、力を受ける金属部材については必ずミルシートを提出するように要求しています。これは、購入した素材、製品の組成や強度、その他情報が記載されている紙です。通常、ミルメーカもしくは加工メーカが記載されている数値について保証するという内容になっています。

このミルシートには基本的に下記の情報が載っています。
 ・材料の組成
 ・材料の引張強度
 ・材料の固さ
 ・材料の伸び
顧客からの要求によっては、さらに追加で情報が追記されることもあります。


この中で、一般の方が良く耳にする”材料の強度”とは引張強度を指します。
一連の事件で契約内容に一致していない強度の部材が~というのはこの数値が顧客要求を満たしていないということと予測します。

引張強度をどうやって調べるかですが、材料を既定の試験片形状に加工して、実際にそれを試験機で引っ張ってみて、破断するまでに材料に掛かった力からその強度を推定します。この強度ですが、①、②でも触れたように金属組織の影響を受けます。一番最初に記載したような加工硬化の影響を受けている試験片や金属組織の結晶粒が微細化している領域ではその値が大きくなりがちです。なので、あくまでこの試験で得られる結果は参考値でしかありません。ざっくり5%程の誤差は生じると思われます。

また、実はその強度は試験片の大きさにも影響を受けます。一般的には試験片が大きいほうが強度が小さくなります。なぜなら試験片が大きいほど試験部に欠陥が存在する可能性が高まるからです。例えば、試験片中に小さな空洞が存在した場合、見かけ上力を受ける面積は他の試験片と同じですが、空洞があることで実際力を受ける面積としては他の試験片よりも小さくなるため、同じ力をかけても早くに試験部が破断限界に到達してしまい、壊れます。材料そのものの強度は同じでもこういった欠陥が内在することで、試験によって算出される強度が低下し、低い強度の材料であるという結果が出てしまいます。そういったことを防ぐために、強度の算出サンプルはいくつか用意することが普通なのですが、特に製品に対する試験片の数量はJISの規定で2~3本だったように記憶します。なので、その数ではその値が正しい物かどうかを判断するのは極めて困難ですね。


この記事で何が書きたかったのかというと、
 ・成績書とはミルシートを指し、強度というのは引張強度を示す。
 ・引張強度は材料の内部組織の影響を受け、一定値ではない。
 ・つまり、強度と呼ばれるものは非常に不安定な値である。

生の試験データをそのまま使って製品を設計すると、えらいことになります。
じゃあ設計の時にどうやってるの?という話を次回記載します。

Posted at 2017/12/24 02:53:11 | トラックバック(0) | 日記
2017年11月11日 イイね!

最近巷で話題の金属材料の話②

先日に続き、表記のタイトルで語っていきます。

② では、①によれば結局は各メーカで安全確認をするのが通常であり、直売のものでない限り大丈夫なのか?

個人的には成形加工が行われているものは、これからも実害が出てくることはないんじゃないかな?という認識ですが、先日解説した内容に当てはまらないのが、切削加工で形作られた製品。つまり、買ってきた金属の塊を、加工機械(旋盤やフライス盤に代表される、削り落とすタイプ)を駆使して、余肉部を落として、製品化したものです。バイクで言うと、ブレーキ用のオイルのリザーバタンクキャップに社外品で削り出し製品を使っているのを見たことがあります。あとはクランクケースカバーなどでしょうか?ステンレスorアルミ製の綺麗な金属色のパーツが取り付けられているのを見たことがありますが、これらはおそらく削り出しで製作されています。こういう物の場合は、製品の機械的性質がモロに最終製品の強度に影響してしまいます。

これはやばい・・・と思いきや、たぶんこれも大丈夫と思います。例に挙げた製品もそうですが、基本的に削り出しで作られる部品はそれほど強度がかからない部材が多いです。
最近ダウンサイジングターボが増えてきていますが、メインの構成部品であるインペラも削り出しと思います。あれはあれで、鍛造した材料の削り出しを行っているようなので必要な強度は満たすように加工方法が確立されています。そもそもターボのインペラはそれほど高圧状態にはならないはず(ブーストゲージで0.7~1.0 bar程度でしょうか)なので、素材が圧に耐えられずに壊れる、とかいう状況にはならないかと。(よく破損の話を耳にするインペラの軸受破損やケーシングとの接触による破損は別の問題です)


上記以外にもいろいろと考慮すべきことはあるのですが、ざっくりはこんな感じで、今回の件が私たちの身の回りの製品の影響を感じることはないと思います。あるyoutuberの方が実際に自分で触って確かめる、みたいな動画を作成されてましたが、まぁ分かるわけがないですよね。その方もわかりません、と締められてましたが(^^; 
今回の件は、報道でも40年近く行ってきた、なんて言われていますので、もし問題があれば既に大々的に騒ぎになっていたのでしょう。


まだすべてのメーカから確認結果が公表されたわけではないので引き続き注視が必要ですが・・・。


次回は、成績の改竄が行われたであろうミルシートがどうやってできるのかを解説していきたいと思います。寸法検査もしてなかった、とか、寸法が違う製品が使用されていた、という発表もありましたが、正直あれは解説するほどのことでもないので割愛します。ある鉄道会社が発表してましたが、そもそも、このような発表があってから寸法違いの製品が、最終製品に組み込まれているのに気づくっていうのはどうなんでしょう・・・?


続きます。

Posted at 2017/11/12 00:21:56 | トラックバック(0) | 日記
2017年11月08日 イイね!

最近巷で話題の金属材料の話①

今回は車と関係のない話です。

今世間を騒がせている金属材料の話についてすこし。
実は大学時代は機械工学専攻で、特に金属組織の研究をしていましたので
そういった視点から見た今回の騒動について語ってみようと思います。
文才はないので幼稚な文章・説明になっているかもしれません。。。
また、具体的なデータが公表されていないので、もしかすると見当違いな話を
しているかもしれませんが、あくまで現状出ている情報からの推測ということで。


①顧客と契約した内容の強度から外れていた製品を納入していたこと、
また、それら製品の安全性について


これは、まぁ悪い話ですね。いろいろ騒がれていますがMade In Japanの品質を
辱める行為と言われても仕方ないと思います。早急に是正してほしいものです。

一方で、報道によると各メーカからすでに90%程の出荷品に対して安全宣言が出されている模様。
データ改竄があった製品なのに本当に大丈夫?と思いますが、個人的にはたぶん大丈夫かと。
なぜなら、金属材料は加工に伴う組織の変化により機械的性質(材料の強度や伸び、
硬さ等の材料毎の諸性質の総称)が大きく変わってしまうからです。

例えば、針金をイメージしてください。適当な工具がない場合、針金を切るときに何度も曲げて
疲労させることで、その箇所を脆くして折ったことはないでしょうか?その時に、曲げた個所が
他と比べて固くなっている、もしくは端部が固くなっているのはご存知でしょうか?

実はこれ、曲げを加えたことで金属の組織に変化が起こり、機械的性質が変わっているのです。
もしかしたら耳にされたことがあるかもしれませんが、【加工硬化】と呼ばれる現象です。
加工硬化にもいろいろな種類があるのですが、例えば昔で言うと日本刀を鍛えるシーンで
高温の鉄を何度もハンマーでたたいている様子が描かれることがありますが、あれも金属材料に
組織変化を加えて加工硬化を促しているシーンです。だからよく”日本刀は強度がある”とか
言われるんですね。)あと、車で言うと、鍛造ホイールなんてものもあります。あれも一緒で、
鉄板等をプレスで押し固める(加工を加える)ことで組織を変化させ、強度を上げているのです。
基本的に、材料に力を加えて変形させる行為は引張強度(一般的に強度と言われる数値)を
向上させます。


なぜ加工硬化の話になるのかというと、ミルメーカ(材料屋のこと。新日鐵住金や韓国のPOSCO
なども該当)は最終製品の状態でモノを売ることは少なく、大抵は板材や素材の提供までしか
行いません。

とくに話題になっていたボンネットやドアパネルは、各自動車会社が、購入した材料に対して
自分たちで加工を施します。するとどうなるか?上記で書いた加工硬化により、金属材料の組織
が変わるので機械的性質に変化が生じます。こうなると、その材料についてはミルメーカが提出
している材料成分表(材料成分、機械的性質が記された証明書です)の値に、最早意味はなくなり、
どうしても強度が必要な個所については各メーカがその強度を満たしているかどうかを、自分たちで
製品を試験して、確認する必要があるのです。


つまり、基本的には各メーカとも、加工後の機械的性質が最終的な自分たちの要求値に入って
いることを、機械試験によって確認している”はず”です。そのうえで、今回の安全宣言も出されている”はず”です。


長くなりましたので、次の投稿に続きます。


Posted at 2017/11/09 00:20:22 | トラックバック(0) | 日記
2017年10月06日 イイね!

出張先で見かけた車

10月の頭に欧州に出かけてきたのですが、特にドイツは流石本場だけあってVW、ベンツ、アウディのオンパレードでした。日本車は肩身がせまい!日本にはないグレードの車もたくさんあって非常に楽しめました。意外とルノーの比率が高かったのが印象的でした。

あと、初めて見たんですが、日本にはまだ導入されていないVWのアルテオンが走ってました。めっちゃカッコよかったです(●´ω`●)

あと、GTRが居たのでそれもパシャリ。

楽しかったです(●´ω`●)






Posted at 2017/10/07 00:29:33 | トラックバック(0)
2017年09月10日 イイね!

前期型と後期型の比較

1ヶ月ほど前に追突されて、2週間の間、後期型を代車として借りてました。先日修理が終わって前期型に戻ったので、その時に感じた前期型と後期型の違いについてメモします。代車の走行距離は3000kmで、そこから約1200km使った状態です。

1.静粛性
これは巷で言われている通り、明らかに後期型の方が静かでした。エンジン音、モーター音、ロードノイズ全てが前期型と比べて静か。綺麗な舗装だと本当に無音で滑るような感覚でした。前期型が戻ってきて同じ道を走ったけど、どうしてもロードノイズとモーター音が入ってくるのがわかります。タイヤもREGNO履いてるEXグレードでしたので、関係あるかも。荒い道を走るとロードノイズはどうしても防ぎきれていないという場面は有りましたが。
あと、サスが変わったのかタイヤの所為なのか、路面の凸凹からくる振動、騒音が抑えられてました。感覚で言うと、インチアップになってるはずなのに柔らかく、タンタンと段差を乗り越えていくイメージです。


2.エンジン制御
これは意外とあまり変化なし??もちろん静かなことは静かなんです。ただ、それは遮音やロードノイズの低減によって騒音が聞こえにくくなった結果で、速度とエンジン回転数が合わないという違和感はありますし、坂道で踏み込めば、やはり騒がしい音は入ってきます。
でも、何故か『嫌な音』では無かった。

3.操作系
これは最後まで慣れませんでした。ギア間違いとかは起こりにくいのかもしれませんが、シフト付近触るたびに目線を落とす必要が‥‥。見た目はすごく良いのですが、個人的には△。
ハンドルはタイヤの影響か、少し重く感じました。ただ、それほど気にはならないかな。
ナビの表示パネルが、前期型はダッシュボードの奥のモニタなのに対し、後期型は手前のパネルに変わってました。視線の移動量が増えて使い辛かった(¬_¬)ナビ下にあったジョグが無くなって全てタッチパネルだったので、これもノールックで操作はしづらかったです。
ホンダセンシングは良いですね。前期型と異なり、前車発進感知システムや渋滞追従機能付きACCは非常に便利!でも、信号のタイミングが分かる機能は、うちの地元は対応しているのが無いみたいで、神戸に行った時に一度反応したくらい。役には立たなかった。


4.運動性能
モーター出力が向上してるので、瞬発力が上がったかと思いきや、意外と発進時の反応は前期型の方が良かった。パワーアップしているはずだがあまり体感はできず。
後期型はスポーツモードボタンが追加されており、これを押すと常に?エンジンがかかった状態になってレスポンスも少し良くなる。従い、停止もしくはEV状態から思いっきりアクセルを踏み込んだ場合の加速は後期型の方がいい可能性もあるが、大きなアドバンテージかと聞かれると、微妙な感じ。

4.外観
好みの問題ですが、後期型は前後バンパーの丸みが取れ、デザインがスッキリしたので迫力は正直下がったように思う。ヘッドライトはホンダの今流行りのタイプ。古い人間なためか、プロジェクターヘッドライトの方が高級に感じてしまう。ウインカーはLEDとなり、ヘッドライト正面に移設され見た目が良くなっていた。
あと、後期型EXのホイールが新デザインの18インチになっていたが、これが個人的に最高。デザインがツボなので、うちの前期型に移植することを決意。合わせてタイヤももっといいものを奢ろうと思う。
あと、テールランプのチューブライン発光パターンも美しいと思った。ポン付けなら移植したが‥‥。ちなみにディーラーでASSY一式の値段を聞くと、ザックリ12万円ほど。

5.エンジン
うちの個体だけかもしれませんが、アイドリングストップからの復帰の際、たまにエンジンからすごい振動が伝わってきます。ピストンの停止位置がズレていて、それを無理やり回したみたいな感じ‥。これが無くなっており、特に走行中であれば、かなり意識しないとエンジンが掛かったことに気づかなかったほど。良く躾けられてました。



総評
フルモデルチェンジに近い内容のマイナーチェンジとして当時話題になってましたが、確かに商品力としては非常に良くなってました。ただ、全てが上かと問われればそうではないと思います。前期型には前期型の良さが有り、それほど悲観する必要はないかと感じました。

でも、もし自分が今後前期型か後期型かを選ぶことがあるとすれば、後期型をえらびますが(*´-`)

以上、見直しもしてないので変な文章があるかもしれませんが、終了〜


Posted at 2017/09/10 02:30:15 | トラックバック(0)

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