
本当は軽い気持ちで旬の鱧を懇意のお店に適当な機会に食べに行くつもりだったのですが、幻の魚を下ろすということで、急遽、是非ともこの魚を食べに!と連続33時間勤務後に来店を決めたのでした。
その魚は鮭児。
鮭の漁で、1万本に1匹か2匹揚がるかどうかという、鮭のこと。
生まれてから5年後に生まれた川に産卵の為、帰ってきます。
鮭児は3年で戻ってきてしまった、うっかり者の鮭のこと。
生まれてから3年なので、大人になりきれず、卵巣も精巣も完成されていない、未成熟な状態なんですと、店主の弁。
意外と色はサーモンピンクで味は旨みの塊(;^_^A。
ここら辺で、店主からサプライズを告げられた訳です。
昨日は”時の人”が貸切でしたので、本日で良かったですと。
時の人と云えば、特にこの店に来たということで、ピンと来ました。
一発でビンゴ!です(^^;。
時知らずという鮭もおりますが、正に旬の二人が、時知らずでは無く、鮭児を食べに来ていた訳です。
新婦は二日後に誕生日でしたが、正に夫婦揃っての内密な誕生日祝いは、このお店で行われたのではないでしょうか?
生ビールで一杯の後は、某の残り物?と思われる森伊蔵をロックで。
その後は時の人が飲んだという、黒龍-磯自慢と呑み継ぎ、最後は私の”定番”三千盛を何合も呑みました。
この日は連れと二人で一升は軽く呑んじゃったでしょう。
勿論、魚もたらふく頂きました。
ここで、私の思い出の魚が・・。
写真に載せたものですが、20年近く前、このお店を初めて訪れた時に食べた魚がこのトツカアジでした。
当時は活き造りが凄いとなんて思っておりましたから、生簀もないお店に入って、失敗したかと思いましたのが第一印象でしたが、この魚を食べて、私の考えが間違っていたことに気づきました。
この頃から、店主は魚を熟成させる手錬を持っていたのだと、今更ながら思います。
久々に食べたこの魚。
当時は店の定番でしたが、リニューアルして数年後には中々見れなくなりました。
何でも、有名になってしまって東京に取られてしまうのだとか。
店主曰くは目を瞑って食べれば白身の魚そのものと評しますが、確かに鯵の鯵らしい味は感じることなく、すっきりした洗練された味わいを楽しめます。
恐らく20年前にこの魚を先入観(活け造りが美味しいといった様な)なしに食べていなければ、この店との長い付き合いはあり得なかっただろうと、感慨深い夜になりました。
Posted at 2007/07/05 16:16:52 | |
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