![[期待通りの乗り味]プリウスPHV GR SPORTに乗った! [期待通りの乗り味]プリウスPHV GR SPORTに乗った!](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/041/111/827/41111827/p1m.jpg?ct=13cbeab5988c)
ようやくプリウスPHV GR SPORTに試乗した。
ノーマルのPHVは確かによく出来ている。ただ、パワーに対して脚がコンフォートすぎるし、ステアリングの軽さも気になっていた。もちろん、キャラクターとしてはそれで正解なのかもしれないが、個人的にはもっとスポーティだったらTNGAのよく出来たシャシがもっといい味になるのではと期待していたのだ。
乗り込んだ瞬間、これはスポーツカーだと確信した。GRのロゴが入った86と同じ小径ステアリング、ノーマルではピアノブラックのパネルがG'sより継承されたヘアライン仕上げのインパネ加飾。
そして何よりサイドサポートの分厚いGR専用シートはコーナリングでのサポート性は抜群だった。

そもそも、GR SPORTのエクステリアデザインはドンピシャで自分好みだ。"ファンクショナル・マトリックス・グリル"と名付けられたバンパーデザインは細かく見るとかなり拘ってデザインされているのが分かる。ノーマルより前25mm後15mm拡大されているだけあって、ひと目でGRだとわかるデザインなのがいい。
リアピラーガーニッシュはボディ同色が標準仕様だが、ノーマルと同じブラックに変更も可能。
むしろフローティングルーフのデザインが印象的なので、個人的には黒の方がスタイリッシュだと思う。
2グレードあるが、外観上の違いとしてホイールが大きい。
ホイールのデザイン自体は同じだが、Sナビパッケージ(今回乗った試乗車)はダークスパッタリングの表面処理。対して安い方のSグレードにはダークグレー塗装+切削光輝+レーザー照射レッドラインという手の込んだ表面処理となっている。
特に縦画面のナビに拘りがなければSグレードをオススメする。
というのも、価格が40万円も違ってくるからだ。
20万円のナビを入れたとしても、20万円安い。その差額でTRDのフロントリップ(約5万円)を自分なら装着したい。
ホワイトに塗装されたキャリパーにGRのロゴが入っているのもいい雰囲気だ。汚れが気になるが回生ブレーキメインのPHVということもありあまり汚れないだろう。
リアビューもかっこいい。
テールライトはトヨタ社内基準ギリギリまでスモークを濃くしているそうだ。そのおかげでかなりスッキリと厳つい見た目になっている。
リヤフォグもあって雰囲気がいい。
試乗の感想としては、ノーマルで感じられた物足りない感が見事に払拭されており、何も不満が出なかった。
具体的に何が違うのかと言えば、大きく分けて2つ感じた。
まずは、お尻に伝わる乗り心地について。
実に快適そのものだった。サスペンションアブソーバーはGR専用に減衰力をチューニングしているとのことだが、このセッティングがかなり上手い。PHVのコンフォート性は大して損なわずそれでいて路面のアンジュレーションもスポーティにいなす。
時おり大きなギャップだと軽い突き上げ感があるが、ノーマルだとボディが大きく揺れ俗に言うふわふわ感になるところをGRの脚は上手くいなす感じはクラウンに近いものがあった。バッテリーの重量分、しっとりとした乗り心地と感じた。ちなみにフロントはノーマルより13mm車高が下がっている。メーカーのコンプリートカーとしてギリギリを攻めた数値なんだろう。
タイヤはダンロップSPスポーツ2050が奢られている。ノーマルの15インチに対して18インチに大径化されたのも相まって、かなりスポーティかつ上質な乗り味を手に入れた。ロードノイズもかなり抑えられている。
もうひとつはハンドリングの気持ちよさ。これはEPSの適度に重たい味付けと、専用チューニングされたサスペンションが高次元で上手くバランスされている。またTNGAの低重心シャシによってコーナリングの安定感が高い。思い通りにコーナーを駆け抜ける感覚はもはやスポーツカーだ。
試乗車はあいにく充電があまり残っていなく、EVの走りは少ししか試せなかったが、その代わりPHV最大の美点であるハイブリッド車としての走りを十分に味わうことが出来た。
なぜそう気を切り替えられたかと言えば、GR SPORTにはディスプレイにタコメーターが装備されているからだ!
トヨタのハイブリッド車は基本的にタコメーターは装備されていない。(ただし、カローラやエスティマはある)しかし、GRシリーズは他にもアクア(17インチパッケージのみ)やプリウスαなどにマルチインフォメーションディスプレイにデジタル表示にはなるがタコメーターが装備される。これがなかなか面白かった。
エアコン使用時やチャージモードだと、停車中でもエンジンがかかっている。だいたい1000〜1300回転くらいでバッテリーに充電していた。これが効率的なエンジン回転数なんだろう。PHVは遮音性が優れているため、大して耳障りに感じない。
また、少し登り勾配の一般道でアクセルを半分くらい一定で踏むと、まるで有段変速のクルマのようにエンジンが3000回転付近で上がったり下がったりしているのが面白かった。これは条件にもよると思うので参考にしないで欲しい。
とにかく、370万円〜とノーマルのベースモデルから約40万円増でこれだけ別物になっているのだから、走りに拘りがない人でも楽しめるのではないかと感じた。
見た目も走りも大満足の1台に仕上がっていた。
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2018/02/18 12:26:29