普段トヨタ車に乗っている自分としては、国産車で十分満足している反面、もちろん外国車への興味もある。

BMW Tokyo Bayでは最新のBMWが全ラインナップ用意されており、事前にネットで予約をすると誰でも気楽に試乗できる。まずこのシステム素晴らしいと思った。
まずは、以前からBMWのプラグインハイブリッドの味がどんなものなのか興味があり、またアウディA4と欧州Dセグメントの比較をしたかったので、"BMW 330e iPerformance M Sport"に試乗した。

330eは2.0直4ツインターボエンジンにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド。
35kmまでならモーターのみで走行出来るそう。
実際に、EV走行を中心に楽しめるMax eDriveモードを試したが、モーターだけでも十分力強い加速だった。
Auto eDriveモードでは、バッテリー残量に応じてモーターとエンジンを最適に効率よく走行できる。

エンジンの介入も自然で、スポーツモードにすると2.0ターボの痛快な加速を味わえる。
それもそのはず、エンジンだけで184ps/270Nmも発生している。モーターも合わせたシステム総出力は252ps/420Nmと圧倒的なパフォーマンスだ。
プリウスPHVは122ps、アウトランダーPHEVは190psらしいのでその差は歴然。

トランスミッションは8速AT。変速のフィーリングもとても滑らかで、PHEVということを感じさせない。
A4と比較して、BMWはやはりスポーティだと感じた。もちろんSラインではないAモデルとMスポーツの差はあるが、全体的な雰囲気はBMWの方が好みだった。
電費やコスパは国産車に軍配が上がるところだが、走りはやはりBMWといったところだろうか。
モーター発進ということで、330eはストップゴーの多い日本に適しているBMWと言える。
次にBMW M4のマニュアルに試乗した。

3.0直列6気筒 Mツインパワー・ターボエンジンは、最高出力431ps/7300rpm、最大トルク550Nm/1850〜5500rpmを発揮する。
これを6速のマニュアルトランスミッションで操るのは今の時代贅沢すぎる。

恐る恐るM4を転がすと、想像以上に乗りやすくて拍子抜けした。最近のマニュアル車はホントによく出来ている。
カッチリとしたシフトフィールは今までに味わったことのない感じで、クラッチも適度な重たさがあってとても繋ぎやすい。オートブリッピング機能もあるのでシフトダウンで勝手にエンジン回転を合わせてくれる。ストレート6の官能的なサウンドと共に上手くシフトダウンが決まる感じはまさに運転が上手くなった気になり気持ちがいい。

びっくりしたのはアイドリングストップが付いていることだ。MT車だとエンストしたみたいで初めは違和感があるが、クラッチを踏めばエンジンがかかるので数回繰り返すうちに慣れてしまった。
信号待ちでM4の重厚なアイドリングサウンドに浸りたい気もするが…(笑)

50:50の前後重量配分にこだわりを持つBMW。そしてアダプティブ Mサスペンションの電子制御されたダンパーは実にしなやかで、常に路面状況と走行スタイルに合わせて1/1000秒単位の速さで自動調整しているとのこと。正直お台場を少し乗っただけではその真価は試すことが難しかったわけだが、十分に乗り心地の良さは感じた。
あのパフォーマンスでお値段1182万円はポルシェやメルセデスを思えばお手頃に思えてくる。それでも庶民には到底手の届かないクルマには違いない。いい経験をさせて頂きました。
まだ試乗していきませんか?と仰って頂けたので、予約はしていなかったがMINIの3ドアクーパーSのマニュアルにも試乗した。

渋い紺色のボディに、カッパーの入ったオシャレなインテリア。このセンスは日本車にはあまりない。スタッフさんは「収納スペースは少ないですけどね」と苦笑いしていたが、趣味に割り切っていて素敵だと思う。デザインは大事だ。

インパネの中央に赤く光るエンジンスタートスイッチを下に押すと、先ほどのM4とは違って可愛らしいエンジン始動音。とは言え、2リッターターボを積んでおり、最高出力192ps/5000rpm、最大トルク280Nm/1250〜4600rpmとかわいい見た目に反して十分なスペックを持っている。

3回目のコースということでかなりリラックスして試乗した。クラッチは柔らかいと聞いていたけれど86と同じくらいの適度な感じ。先ほどのM4とは違ってエンジンを回して楽しめる感覚なので日本にはぴったりなのかもしれない。こういうホットハッチは大好物なので試乗できて良かった。
BMWの世界観に浸ったあとはメガウェブへ。

こちらではトヨタの新車に試乗できるわけだが、1台300円で敷地内のコースを2周するというもの。

直線では40km/hが最高速度で、石畳の道やクランク、狭いコーナーなど短いコースながら工夫がなされており、単調でないので楽しめる。

ヴィッツ GR SPORT "GR"の5MTに試乗した。
1.5のエンジンはヴィッツRSと同じものだが、足回りやボディ剛性が強化されている。
1周目は大人しく走ってみた。ヴィッツのMTは初めて乗ったが乗りやすいね。小気味よいシフトフィールで軽いボディはコロコロと転がる。

↑センタータコメーターなのがGood
しかし、それを支える足回りはさすがザックスのアブソーバーを持つだけあり、しっかりスポーティだった。
ハンドリングもよく、狭いコースをスイスイと駆け抜けられる。こりゃワインディングでも楽しめるな!と1人で興奮した。

2周目はスピードに気を付けながら少しペースを上げてみた。1.5リッターの自然吸気エンジンは6000回転で109ps、4400回転で138Nmを発生するのだが、これがシャーシの出来に対して少し物足りなさを感じた。この上に1.8のスーチャー仕様であるGRMNがあるのは承知だが、もう少しパンチがあってもいいのではないかと。(スイフトスポーツの1.4ターボを思いながら…)

とは言え、230万円という若者でも手の届きやすい価格帯ということを考えれば十分欲しいと思えるクルマだった。
10速CVTも気になるところだが、せっかくMTが用意されているのでそれを見捨てるのは勿体無い。
GRMNが猛烈に気になるところである。