平成18年8月7日世紀の大発見!-竜脚類ティタノサウルスの化石発掘現場
2007年05月27日
平成18年8月7日、足立洌さんと村上茂さんの2人が篠山川の上滝付近、旧上久下村営水力発電所跡地の直下に生痕化石の調査に行った際、村上さんが折り重なる篠山層群の赤茶けた泥岩層の表面に1cmほど出た灰褐色の石のようなものを発見。ハンマーやタガを使って、2人がかりで切片2本を掘り出しました。
8月9日、6時間かけて約30cmある肋骨の切片2個、尾椎1個を含む5個の化石を発見。PM3時頃、2人が兵庫県立人と自然の博物館(三田市)に持ち込んだところ、絶滅した大型ほ乳類の化石に詳しい三枝春生研究員が一目で恐竜化石と判断、直ちに現地に向かい、埋蔵状態を確認しました。
9月27日、人と自然の博物館の研究員数名が3日間の試掘を行い、十数点の化石を採取しました。これらをクリーニングし調査した結果、化石は竜脚類のティタノサウルス類である可能性が高いことが判明、平成19年1月3日同博物館にて、草食恐竜の肋骨部分などの化石十数点と、肉食恐竜の折れた歯3点が白亜紀前期の地層・篠山層群(約1億4千万~1億2千万年前)から見つかったと発表されました。
その後、重機による掘削工事などがなされ、血道弓や尾椎と推定される化石が採取されました。その並び方から判断して、同一個体の化石が体前部まで埋没している可能性が高く、11月以降第2次調査がなされる予定だそうです。
なお、恐竜の化石が元の位置関係をおおむね保ったまま発掘されるのは、日本では初めてのことです。