今ではほとんど見ませんが、昭和から平成に代わるころは自動車評論家諸氏やそのほか車にまつわる文筆業のみなさんは試乗記だけでなく盛んにクルマにまつわるエッセイ集を出版していたように思います。
私は徳大寺有恒氏や下野康史氏のエッセイが好きでしたが表題の本も購入していました。(余談ですが、今第一線で活躍している評論家諸氏はたしかにyou tubeで試乗動画を上げていた方が収入にも結びつくのでしょうけど、10年後にも世の中に残る仕事かどうかわからないですよね。私はいまだに30年前の本を保存しているのですが、そこから伝わってくる徳大寺氏の所作のスマートさや下野氏の読みふけってしまうような文章が大好きです。)
この五木さんの本は、確か当時大大大好きだったギャランVR4(E39A)にかんするエッセイが載っていたので衝動買いしたんだと記憶していますが、ほかにも10本くらいのエッセイが収録されていて、その中の一つが本のタイトルの通りに『雨の日に洗車してしまって後悔する人がいたが雨の日にこそ洗車して水滴がボディから滑り落ちるシーンを楽しむようになりたい』というような内容の話が掲載されてました。
あれから35年後の今、まさに私は雨が降ると洗車をする生活です。とくに雨の休日は必ず洗車にあてているくらいです。しかしわたしの場合は五木さんのエッセイにあるようステキな理由ではなくもうすこし切実です。
写真の通り私の場合自宅にコンクリート製ガレージがあり、V classとC classを並べてここに保管しています。このガレージは雨と日光を100%シャットアウトしてくれるのですが、シャッターがないので埃は全くシャットアウトしません。(このようなタイプのガレージはむしろ青空駐車よりも埃がたまってしまうように思います。風の流れが関係しているのだと思いますが。)なので埃の飛ばない雨の日こそ私にとっては最高の洗車チャンスなのです。(晴れた日に洗車するとコーティングが乾く前に埃をかぶってしまいますので。)
というわけで、一日中雨だった先日の日曜は絶好の洗車日和でした。2台同時進行で内装の掃除機掛けからはじまってボディのシャワー、水ふき、コーティングかけまでせっせと洗車してトータル6時間ほど(休息のコーヒーブレイクも含めて)もガレージで過ごしました。
同僚はマンション住まいの人が多く、洗車する場所はないので業者に出している人ばかりです。私も『その方がラクでいいじゃん』なんて話しかけていますが、ほんとうは『自宅で2台同時にゆっくり洗車できる』ことがじつは贅沢なこと、と思っています。特に私のような車好きには。洗車後はV クラスのセカンドシートに寝っ転がって30分ほどBurmesterオーディオシステムで音楽をたのしみました。
こんな週末も私はじつは結構好きです。
ディーラーに点検のため車を預けたときに『ベンツをご自分で洗車するお客様は珍しいです』と言われたけど、こういうのを『余計なひとこと』っていうんだよね。
Posted at 2024/01/24 21:02:06 | |
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