ニュージーランド(NZ)はかつて1980年代頃まで輸入車に高い関税をかけていたので、多くのメーカーが現地に組み立て工場を設けて現地生産を行っていました。しかし輸入車関税を減らし、かつ並行輸入に関しても規制が緩かったので、そこに目をつけた人達が日本で安価に中古車を買い付けNZに送るということを始めたのです。
そして新車販売台数の倍近い並行輸入中古車が市場を席巻し、一時は新車販売網が壊滅的な状態にまで追い詰められたため、NZ府は新車から10年以上経過した中古車は輸入できないなどと規制を強化。新車販売網はなんとか潰れずに済んでいるようです。しかしその影響でここでは新車ディーラーが並行輸入の中古車を堂々とショールームに並べたりという他国ではちょっと見ないような不思議な光景が見ることができます。
NZではフロントガラス左下に登録証を貼り付ける決まりになっていますが、そこに車両の製造年、車名、そしてNZ初年度登録年月が表示されているので、製造年とのズレで並行車がどうかが一目瞭然になっています。この車は2006年車ですが、NZ初度登録は2013年7月ということになります。但し中には新車並行車もありますので、その場合はズレていない場合もあります。 (上の大きな日付は次回の登録料更新日)
右ハンドル国ということで、約95%は日本から、その他シンガポールや香港出身の車両もあります。
また一時期ニコイチなど粗悪な車両がNZに流れた影響で、車検制度(WOF)が強化されて、1999年以前の車両はなんと半年毎に検査を受けなければいけないことになっています。WOFのラベルはフロントガラス右上に添付します。
小さくて人口の少ない国故か世界的にも珍しくナンバープレートに地名の類が一切入りません。
ですので、国中どこで車を売っても買ってもナンバーを変更する必要がありません!希望ナンバーや一時抹消をしていない車両は何十年も同じナンバープレートが付いていることも。

日本仕様のナンバープレート台座を付けたままの車が多いので、現地のプレートよりもはみ出ている。
並行車と正規車が入り混じる光景は日常的。
日本市場から消えつつある車たちが現地の中古車に混ざってたくさん売られているのがわかります!
ここはマヒンドラ・ディーラーの店内なのに、RENAULT Japonのステッカーが貼られたままの中古車が何台もあったり(笑)

Posted at 2018/09/15 22:40:28 | |
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