2017年04月19日
お若い方
初めてのマイカー、30ソアラを買ったのは95年の夏だけど実はその前に春に一度商談をしていた。
ペーパードライバーだったけど一念発起して車を買うことにした。
東京ではソアラは東京トヨペットと東京トヨタで取り扱っていた。
車の買い方なんて知らないので平日の午後にアポなしで市内にあるトヨペット店に行くと誰も出てこない。
客だと思われなかったんだろう。
しばらくして出てきた事務のネーチャンに「ソアラを買おうと思ってるんだけど…」と言うと
カタログをよこしただけで見積もりは作ってくれなかった。
次にトヨペットでの経験を生かして前もって電話してから数駅離れた東京トヨタへ行った。
今度はテーブルに案内されてジュースが出てきて見積もりを作ってくれた。
若手セールスが応対したが「たたき上げのセールス」といった感じの年配の課長代理が同席した。
70万円分のオプションをつけて(あの頃はナビ、ABS、エアバッグがオプションだったからね)
ある程度の値引きも出たのでそろそろハンコを押すかと思った時、
当時は実家暮らしだったので両親から「親のスネかじってるのにそんな高い車買うなんてふざけるんじゃねえ」と横ヤリが入った。
いきなり「車を買う」と言い出して
さらに「予算は財形や定期をかき集めた有り金全部」というのだから待ったをかけられても仕方ないかもしれないが、
「カネなんかまた稼げばいいじゃん!」と言い放ったオレも若気の至りだったと思う。
今だったらあんなこと言えないよ(笑)
ハンコを押す直前まで行ったのだが結局契約はできなかった。
それから数ヶ月の親子ゲンカを経て両親を押し切り夏に再び東京トヨタへ行った。
今度は新人らしきセールスと前回の年配の課長代理が応対した。
たぶん新人に最初の売り上げを付けてやろうという親心だったのだろう。
「この前はすいませんでした。前回の見積もりはもう無効ですよね?」と言うと
「いえ、一度出したものは引っ込められませんよ」と答える課長代理。
トントン拍子に話は進み今度はハンコを押した。
ハンコを押して1〜2週間後ぐらいだったろうか、
セールスと課長代理が「成約のお礼に」と突然ウチを訪ねてきた。
まだ納得していない母がトゲトゲしく「あんな高い車買うの反対なんだけどね!」と言うと
課長代理が穏やかに「お若い方ですからスポーツカーに乗りたいんですよ」。
二人が帰ってから「車のセールスってもっとガラの悪い人かと思ってた」と母が言ったが、
それからはあまり車のことをとやかく言わなくなった。
あの一言で母を丸め込んでしまったということなのだろう。
BMWに乗り換えてからもずっと保険はあの東京トヨタで更新していたけどそれはあの課長代理に義理を感じていたから。
あのころ50代ぐらいだったからとっくに定年になっていると思うがまだお元気だろうか、あの課長代理。
昨日のブログで「お若い方」という言葉を使ったのでふとこんな古い話を思い出した…。
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30ソアラ | 日記
Posted at
2017/04/19 20:04:41
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