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2014年12月29日

【その他】~アルピナB3Sというクルマ(エンジン編)~

【その他】~アルピナB3Sというクルマ(エンジン編)~ 昨年の12月22日にアルピナB3Sが納車され、早くも一年が経過しました。

走行距離36,000kmだったのが現在61,000kmと、ちょうど25,000km乗ったことになります。

いやー、結構走りましたね!

でも、一年乗ってみても、25,000km走ってみても、まだまだB3Sを理解できてるとは思えないんですよね。

そこで、購入前のイメージ→購入後の感想→現時点でわかったこと、について今年一年の総括も兼ねて、書いてみたいと思います。

(もはや「旧車」に属するE46のアルピナについて、今更こんなこと書いて意味あるのかなー、とも思いますけど、BMWやアルピナという車メーカーの考え方や、現在に至る3シリーズの各モデルの進化についても少しでも参考になったら、と思います)

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さて、B3Sに一年乗ってみて、購入前とイメージが一番違ったのがエンジンです。

購入前のB3のエンジンには、「高回転までスムーズに回り、アルピナらしい「しっとり感」のある、上質かつ洗練されたエンジン」って感じのイメージを持っていました。

私がB3S購入前に乗っていたのはBMW525i(E39)で、そのモデルに搭載されていたのは、当時最新鋭のオールアルミ製で吸気VANOSを備えた「M52型」というエンジン。
このエンジンはとにかく回転がスムーズで、アクセルを踏み込むと「シュイーン」って感じでトップエンドまで滑らかに回転が続くエンジンフィールでした。

私は当初、こんな感じの滑らかなフィーリングがアルピナにより力強くかつ上質にチューンされている、という風にイメージしていた訳です。

ところが、実際にB3Sに乗ってみて、このイメージは見事に覆されました(汗)。

まず感じたのが、低回転での太いトルク感と中回転でのピックアップの鋭さで、たしかに高回転までストレスなく一気に回りますが、エンジンのフィーリングは「しっとり感」とか「滑らかかつ上質」って感じでは全然ないですね(笑)

アイドリングでは回転が不安定気味ですし、全開にすると4,000rpmを超えたあたりから、乾いた音質のメカノイズと吸気音が一気に高まって「ギャーンン!」と吼える感じは、むしろレーシングエンジンのキャラクターに近いものがあります。

いろんなブログや昔の雑誌のインプレッションなんかを読んでも、ここまで書いてる例はないんですが、私にとっては、B3とB3Sのエンジンフィールは「別物」と結論付けざるを得ません。

B3Sに搭載される「E5/1型」エンジンは、325i用のM50型という鋳鉄製スモールシックスエンジンを、BMWが米国向けM3のために開発した「S52B32型」をベースとしています。
ここで、このエンジンがアルピナによってどのようにチューンアップされてきたのか、その系譜をおさらいしてみます。

1992年 ALPINA B6/2.8 (2797cc, 84×75mm, 248ps/29.6mkg)
1993年 ALPINA B3/3.0 (2997cc, 86×86mm, 256ps/5700rpm, 32.6mkg/4400rpm, 0-100km6.1秒)
1996年 ALPINA B3/3.2 (3152cc, 86.4×89.6mm, 271ps/5800rpm, 33.6mkg/4400rpm. 0-100km6.5秒)
1999年 ALPINA B3/3.3 (3299cc, 86.4×93.8mm, 285ps/6200rpm, 34.2mkg/4500rpm, 0-100km6.0秒)
2002年 ALPINA B3S (3346cc, 87.0×93.8mm, 315ps/6300rpm, 36.9mkg/4800rpm, 0-100km5.7秒)

B6/2.8に搭載された「E1型」エンジンから、マーレ製鍛造ピストン、ボッシュDME-M3.1電子制御燃料噴射、アルピナ製エグゾースト・マニフォールドなど、アルピナが得意とする数々のチューンアップが施されていて、ベースエンジンから大幅な出力アップがなされています。

この系譜から、アルピナは、90年頃に開発された鋳鉄エンジンをベースに、当初の2.8リッターから段階的に3.4リッターまで拡大して、都度出力アップを図ってきてることがわかります。

注目すべきは、02年にB3Sとなった際に、ボアを拡大して+30ps・2.7mkgもの大幅な出力アップを果たしていることで、これは、ライバルであるM3の343ps、37.2mkgに対抗するために行った措置と思って良さそうです。

たった50ccの排気量アップだけでこんなに出力向上ができるはずはなく、3.3リッターの「E4/6型」は、このときボア拡大だけでなく、カムシャフトプロファイルの変更、ダブル・インテークタイプのエアクリーナーケースへの変更、センターパイプ以降の排気システムの変更、インテーク/エグゾースト・マニフォールドやタコ足をアルピナ専用部品に変更など、吸排気系を大刷新することにより大幅な出力アップを果たしています。

このように、B3S搭載の3.4リッター「E5/1型」エンジンとは、クランクケースやシャフトなどにベースエンジン「M50型」の名残があるだけで、アルピナが究極までパワーを追求した全く別物の「ハイチューンド」エンジンになったんではないかと思います。

(次回に続く…)




ブログ一覧 | B3sについて | クルマ
Posted at 2014/12/29 15:44:28

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この記事へのコメント

2014年12月29日 19:35
AtsushiB3S様...今晩は(^^)v

2014年、年間の走行距離25,000kmは「驚き」です。
良く走りましたねぇー、B3Sの運転が楽しい証ですネ♪
我が愛機・B7嬢、2014年の走行距離は5千強kmかなぁ(^^ゞ

ALPINAのエンジンかぁ。。。
クラフトマンが一人一機ずつ責任をもって手組みしています。
BMWは一機ずつカムのバランスまでとる唯一の量産車メーカー、ALPINAは更にばらして一機ずつ磨き(チューニング)をかけています。
チューニングする流儀・技法は、ピストンのバランス取りやポート研磨と云った定番の加工だけではありません。
バルブ大径化やカムの変更、燃焼室形状も改良等を施しております。
又、ピストンはマーレ製を採用、鍛造クランクシャフト、過給機(ターボ、スーパーチャージャー)等のエンジンによっては専用品が奢られております。
吸気から排気まで‘ALPINAマジック’を施しておりますネ。

又、排気量を拡大しないでパワーアップさせるには、細部まで丹念に仕上げ、各部分から少しづつパワーを引き出すしか方法は無く、ALPINAならではの技法となります。

我が愛機・B7嬢のフィーリングで、近年のALPINAはアクセル踏む量が少ない領域での力強い立ち上がりを意図的に抑え、最大トルクを持て余す事は無い。
これは、上質感ある走り、アクセル操作に対する余計な気遣いをさせない配慮です。
そして、アクセルを踏み込むと、ALPINA独自のエンジン制御プログラムにより、高回転域でのトルク落ち込みを抑えパワーの伸びに勢いを感じる。
高回転域では頭打ちがなく6000rpmあたりまではパワーが充実しており、ボリュームを抑えながらも高密度で乾いたビートを刻む。
この一直線に上昇するパワー特性は、ALPINA最大の特徴です。

AtsushiB3S様、来年・2015年もB3Sで大いに駆けぬけて下さい!!!

では又 by アル君(^^)/~~~
コメントへの返答
2014年12月29日 20:18
アルさん、こんばんは!

さすがですね。

いつもアルさんのアルピナに関する造詣の深さには敬服します。

確かに乗って楽しくないクルマだったら25000kmの半分も走らなかったでしょうね。

年内に続きをアップしますので、またよろしくお願いします。

Atsushi



プロフィール

「[整備] #944 車検・整備(82,000km) https://minkara.carview.co.jp/userid/2175498/car/3268422/7621403/note.aspx
何シテル?   12/29 18:55
AtsushiB3Sです。よろしくお願いします。 何台か国産車を乗り継ぎ、プジョー205GTI→BMW318is(E36、MT)→BMW525i(E39、Ms...
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