AtsushiB3Sのブログ一覧

さて、連載「アルピナB3Sというクルマ」も、ようやく最終章へ！

いよいよ今回は「40thアニバーサリー編」です。

これはかなり貴重な内容になるんじゃないかと、期待に胸が膨らみます。

なにしろ「アルピナB3Sクーペ 40thアニバーサリー」は、販売台数が「全世界」で、たったの40台。
そのうち「日本全国」で、たったの10台。

そして、この10台のオーナーのうち、「みんカラ」というブログをやっているのは、私の知る限り、たったの1人。

そう、私だけ、ですから！（笑）

そんなに「貴重な」クルマのことを書いて、いったい誰が喜ぶのか、という素朴な疑問は拭い切れませんけど、まずは、この限定車に込められた「アルピナ社の想い」というものを、私の想像を交えて（←全部フィクション）書いていきたいと思います。

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（2004年冬）

（B社長）
おい、Ｍ販売担当！
その後、B3Sの販売状況はどうだ？

（販売（M）担当）
はい社長。正直言って、あまり芳しくありません。
あんなに苦労して改良版を開発したのに、B3Sの販売台数は思ったほど伸びてません。
やっぱり、あのクルマはマニアック過ぎたんですよ。
かなり無理してスペックを上げましたからね。

（技術（T）担当）
M担当、それはないでしょう！
社長がツインターボはダメだっていうから、大変な苦労をして、NAであの性能を実現させた私の身にもなってくださいよ。

（B社長）
オマエなー！マニアックなクルマになったのは私のせいだって言うのか！

（M担当）
とにかく、モデルチェンジまでの残り1年で、あと100台販売する計画ですから、何らかの販売促進策を打ち出す必要があります。
特別仕様車の追加発売とか。

（T担当）
いよいよツインダーボ、行きますか！

（B社長）
オマエなー、何度言ったらわかる。あと1年だぞ！
せっかくここまでNAで頑張ってきたのに、何が悲しくてこのタイミングでビ・ターボを出す必要があるんだ？

（M担当）
実は社長、今月日本で発売する23台の限定車ありますよね、ニコル23周年記念の。
あれ、あっという間に予約が入って、もう全部売れちゃったらしいですよ。
同じように、当社が「周年」モデルを出したら、100台くらいすぐですよ。

（B社長）
オマエもなー、周年、周年って、銀座のクラブのチーママみたいに連呼するな！
あんなミエミエのイベントを、この伝統あるアルピナ社ができるか！
でも、待てよ…。考えてみたら、来年当社はキリのいい「40周年」だったな。

（M担当）
でしょ、社長。
それに、当社の顧客は、むしろ銀座のクラブが好きそうな方々だと思います。きっとウケますよ。
やりましょう「B3Sクーペ40周年車」！

（B社長）
周年車って言うな！限定車だ！
ところで、なんでクーペなんだ？
マニアックなのは売れないって、オマエ自分で言ってたじゃないか。

（M担当）
逆ですよ、社長。
限定車の場合は、「スペシャル感」のあるマニアックなクルマの方がいいんです。

（B社長）
そういうことなら、限定車はクーペで行こう。
で、何台にするんだ？

（T担当）
40周年だから40台ですか？ まさかね。
クーペボディ40台分なんてストックないですからね。
4台じゃダメですか？

（B社長）
オマエなー、4台じゃ全然販促にならんじゃないか！
すぐBMW社に行って、クーペボディ40台分回してもらえ。

（T担当）
えーっ、そんな無茶な！
私は本社に睨まれてますからとても無理です。交渉は社長がやってくださいよ。
ところで、この周年車はどんな仕様にしましょうか？

（B社長）
周年車じゃない！限定車だ、何度も言わせるな！
今回の限定車は、私が永年構想を練りに練ってきた、40年に一度の大切な記念モデルだ。
これからワインでも飲みながら、私がゆっくり仕様を考える。いいな！

（M担当、T担当）
・・・・・


（次回に続く…）